カルシが米国でBTC無期限先物を開始、現物ETFは2025年2月以来最大17億ドル流出
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Bitcoinニュース
予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)が運営するCFTC指定契約市場「カルシEX」が、米国でビットコイン(BTC)の無期限先物契約「BTCPERP」の取引を開始した。米商品先物取引委員会(CFTC)は5月29日、同契約を先物として上場することを承認する命令を発出していた。BTCPERPは1BTCあたりの米ドル建て現物価格を参照する現金決済型デリバティブで、固定の満期日を持たない点が特徴だ。これまで主に海外の取引所で提供されてきた無期限先物が、規制当局の正式承認を受けて米国市場へ登場した意義は大きく、機関投資家のヘッジ手段が一段と整備された形となる。
一方で、米国のビットコイン現物ETFは2025年2月以来で最大となる週間純流出を記録した。6月5日までの1週間で流出額は約17億2000万ドルに達し、6月4日に約300万ドルの純流入を記録した日を除き、週を通じて大規模な資金引き揚げが続いた。10億ドルを超える週間純流出はこれで4週連続となり、5月から鮮明だった資金流出傾向が一段と強まった格好だ。承認による制度面の進展とは裏腹に、足元の需給は機関マネーのリスク回避姿勢に押される展開となっている。
カルシの公式ガイドによれば、取引対象はビットコインにとどまらない。6月3日時点でイーサリアム(ETH)、XRP、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)、チェーンリンク(LINK)などを含む計13の暗号資産無期限契約がリストに挙げられている。CFTCの今回の承認命令の直接の対象はBTCPERPだが、予測市場で実績を積んだ同社がデリバティブ領域へ本格参入する布石とみられる。規制された枠組みの下でアルトコインを含む幅広い銘柄の無期限先物を提供する動きは、米国の暗号資産デリバティブ市場の競争を一段と激化させる可能性がある。
ETFの週間流出額の大部分を占めたのはブラックロックのIBITで、6月5日までの1週間で約13億4000万ドルの純流出を記録した。これにフィデリティのFBTCが約2億190万ドル、グレイスケールのGBTCが約1億4430万ドルの流出で続いた。最大手IBITからの大規模な引き揚げは、これまで流入を牽引してきた旗艦商品ですら売り圧力に転じたことを示している。現物需要の弱含みと合わせ、機関マネーの一時的な後退がビットコイン価格の重しとなっている構図が浮かび上がる。
カルシは予測市場分野で急成長を遂げており、直近のシリーズF資金調達では10億ドルを集め、評価額は220億ドルに達したとされる。一方で、スペイン当局が同社とポリマーケットに対して制裁手続きを開始し、ウェブサイト遮断を命じるなど、規制を巡る逆風も抱える。米国でのBTCPERP上場は、各国の規制対応が分かれるなかでCFTCの枠組みを活用し、合法的にデリバティブ事業を拡大する戦略の表れといえる。予測市場と暗号資産デリバティブの境界が急速に曖昧になりつつあり、業界の競争軸が変わりつつある。
資金流出は今週に始まったものではない。5月にはビットコインETF全体で月間約24億3000万ドルの純流出が記録されており、4月以降続く調整局面が数値の面でも裏付けられている。弱気相場的な需給が続くなか、現物ETFという機関投資家の主要な参入経路を通じた資金の出入りは、ビットコインの中期的な方向感を測る重要な指標となっている。流出基調がいつ反転に向かうかが、今後の相場心理を左右する焦点となりそうだ。
テクニカル面では、ビットコインは6万2876ドル近辺で推移し、24時間で約0.32%下落している。RSIは25.89と売られ過ぎ圏に深く沈み、MACDは弱気シグナルを示すなど下降トレンドが継続中だ。直近のサポートは6万1779ドルで、これを割り込めば5万9131ドル、さらに5万2679ドルが視野に入る。上値では6万4203ドルが直近の抵抗となり、6万6611ドルや6万8191ドルが上昇シナリオの試金石だ。ただRSIの過度な低下は短期的な反発余地も示唆しており、6万1779ドルの維持こそ弱気論を覆す最初の条件となる。
