2025年8月29日、イーサリアムETFの資金流出額は1億6464万ドルに達し、6日間続いた資金流入が終息しました。ETHは4300ドルを下回り、これは8月中旬の急騰後の利益確定売りと、GrayscaleやFidelityでの換金集中が主な要因です。一方、トレジャリー機関や大口投資家はETHの買い増しを続けています。
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8月29日の資金流出額:イーサリアムETFから1億6464万ドル
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8月の資金流入は38億7000万ドルに減速(7月は55億ドル)、利益確定の兆候
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トレジャリー機関と主要なBTC→ETH大口投資家が30億ドル超のETH(約691,358 ETH)を取得
2025年8月29日のイーサリアムETF資金流出1億6464万ドル。この背景と共にトレジャリー機関や大口投資家のETH買い増し動向、投資家の今後の戦略を解説。
ETH価格が4300ドルを割り込んだ8月29日、イーサリアムETFは1億6400万ドルの資金流出を記録し、8月中の強い資金流入の流れに一区切りをつけました。
- ETH価格が市場調整の中で4300ドルを割り込んだ8月29日、イーサリアムETFは1億6400万ドルの純資金流出を記録しました。
- 8月のETF資金流入は利益確定売りにより38億7000万ドルに鈍化し、7月の55億ドルから減少しました。
- トレジャリー機関と大口BTCホルダーは市場の動きを見越し、30億ドル超のETHを買い増しました。
2025年8月29日のイーサリアムETF資金流出の原因とは?
主な要因は、8月中旬の急騰後の利益確定売りにあります。ETHは8月24日に4953ドル付近でピークに達し、その後価格が4300ドルを割り込む中、特にGrayscaleとFidelityのファンドからの換金が目立ちました。
どのファンドで最大の換金があったのか?金額は?
GrayscaleのETHEが6130万ドルの換金でトップ、他のGrayscaleのETH商品も2864万ドルの換金がありました。FidelityのETHファンドは5102万ドル、Bitwiseは2368万ドルの流出を報告しています。当該日は一部の発行会社が純資金流出ゼロを示しました。※出典:SoSo Value(資金フロー報告データ)
同日にビットコインETFはどう動いた?
ビットコインETFもリスクオフの動きを反映し、8月29日に約1億2600万ドルの純流出を記録。主要暗号資産ETFで同時に資金流出が起きたことから、単一資産の現象ではなく、セクター全体の慎重なセンチメントを示しています。
このビットコインの大口投資家は、直近1時間でHyperliquidに2,000 BTC(2億1700万ドル相当)を預けて売却し、ETHスポットを購入しています。 pic.twitter.com/0NvUwjrl79
— Lookonchain(2025年8月30日ツイート参照)
単日での流出はありつつも、8月の月間では38億7000万ドルの純資金流入を維持。7月の55億ドルから減少したものの、ETHは年初来約73%、直近1か月でも約15%上昇しており、利益確定と戦略的な買い増しの両面が見られました。
なぜトレジャリー機関と大口投資家はETH保有量を増やしているのか?
Strategic ETH Reserveとオンチェーンデータによると、トレジャリー機関のETH保有量は約444万ETH(供給量の約3.67%)、評価額は約193億4000万ドルに達しています。さらに、大手BTCホルダーがHyperliquidを通じて30億ドル超のBTCをETHに変換し、複数回の取引で合計約691,358 ETHを取得。これらは機関投資家の信頼感とポートフォリオ調整を示唆しています。
市場展望と投資家戦略への示唆は?
大規模なトレジャリーの買い増しと大口ホルダーの資産変換は、短期的なETF資金フローを超えたETHへの本質的な関心を示しています。投資家はETFの流動性変動をオンチェーンの蓄積動向や、連邦準備制度の金利政策などマクロ要因と照らし合わせて総合的に判断すべきです。
よくある質問
短期的にETFの資金流動性変動はETH価格にどう影響する?
ETFの資金流出は短期的な売り圧力を高めますが、トレジャリーや大口のオンチェーン買い増しが時間をかけてこの影響を相殺する場合が多いです。純資金フローや大口ウォレットの動きを注視してください。
8月のETF資金流出後、投資家は何を見るべき?
日々のETF資金フロー、オンチェーントレジャリー残高、大口取引、中央銀行の金利決定などのマクロイベントを継続的に監視する必要があります。これらが流動性や中期的な価格方向性に重要な影響を与えます。
重要ポイントまとめ
- 8月29日の単日流出:1億6464万ドルで6日間の資金流入連続が終了。
- 8月の月間流入:38億7000万ドル、7月の55億ドルから減少し利益確定が示唆。
- 機関投資家の蓄積:トレジャリー機関が約444万ETH保有、大口BTCからETHに変換で約691,358 ETH追加、戦略的な長期投資の表れ。
まとめ
8月29日のイーサリアムETF資金流出は、強い上昇後の短期的な利益確定を反映。一方で、トレジャリー機関や大口ホルダーは着実にETHを積み増しています。投資家はETF流動性の短期変動をオンチェーンの蓄積動向やマクロ経済要因と併せて評価し、適切な投資判断を行うべきです。COINOTAGの報告およびSoSo ValueやStrategic ETH Reserveなどの市場データを参考にしています。公開日:2025年8月31日。更新日:2025年8月31日。