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無期限先物(パーペチュアル)とは?
無期限先物(パーペチュアル契約)とは、満期日がなく、ロングとショートの間で定期的に支払われるファンディングレートによって現物価格の近くに保たれるデリバティブです。証拠金が維持される限り、ポジションを期限なく持ち続けられます。
執筆: COINOTAG Research Desk最終更新 出典
無期限先物の仕組み
通常の先物には満期日があり、満期が近づくと価格が現物に近づいて決済されます。無期限先物には満期がないため、別の仕組みで価格を現物につなぎとめています。
- ファンディングレート:契約価格が現物(インデックス価格)より高いと、ロングがショートに支払い、低いと逆になります。この支払いが価格の乖離を縮める方向に働きます(ファンディングレートを参照)。
- マーク価格:含み損益や清算の判定には、一時的な値動きに左右されにくい「マーク価格」が使われるのが一般的です。
- 証拠金:建てるときに必要な当初証拠金と、ポジションを維持するための維持証拠金があります。
- レバレッジ:証拠金より大きな金額のポジションを持てます(レバレッジを参照)。
一部の取引プラットフォームでは、現物市場がまだない資産について、自身の取引価格の移動平均を基準にファンディングを計算する無期限先物も提供されています。
無期限先物と通常の先物・現物の違い
| 項目 | 無期限先物 | 通常の先物 | 現物取引 |
|---|---|---|---|
| 満期 | なし | あり(限月) | なし |
| 価格を現物に近づける仕組み | ファンディングレート | 満期での決済 | ― |
| レバレッジ | 使える | 使える | 通常は使わない |
| 保有コスト | ファンディングの受け払い | 限月の乗り換え | なし |
| ショート(売りから入る) | できる | できる | 保有分しか売れない |
通常の先物では満期ごとに次の限月へ乗り換える必要がありますが、無期限先物ではその手間がありません。代わりに、ファンディングの受け払いが続きます。
無期限先物が注目される理由
無期限先物は、暗号資産市場で最も取引量の多いデリバティブの一つで、価格が決まる過程(価格発見)の大きな部分を担っています。そのため、無期限先物のデータは市場の雰囲気を読む材料としてもよく使われます。
- 建玉(オープンインタレスト):まだ決済されていないポジションの総量です。価格の動きと合わせて見ることで、新しい資金が入っているのか、ポジションが解消されているのかを推し量れます。
- ファンディングレートの偏り:プラスのファンディングが極端に大きい状態は、ロング側に資金が偏り、レバレッジをかけすぎた参加者が多い可能性を示すとされます。逆にマイナスが続く場合は、ショートへの偏りを示します。
こうした偏りが大きいときほど、価格が逆方向に動いた際に清算が連鎖しやすくなります。
無期限先物の歩み
満期のない先物という発想は、経済学の研究で古くから論じられてきました。暗号資産市場では2010年代半ばに無期限先物が取引所で提供され始め、その後は多くの取引所が採用し、先物取引の中心的な商品になりました。現在は、Hyperliquidのようにオンチェーンで無期限先物を扱うプラットフォームも使われています。
無期限先物のリスク
- 清算:価格が不利に動いて証拠金が維持証拠金を下回ると、ポジションが強制的に決済されます(清算を参照)。レバレッジが高いほど、小さな値動きで清算に近づきます。
- ファンディングコスト:同じ方向のポジションを長く持つと、ファンディングの支払いが積み重なります。
- 急な値動き:清算が連鎖すると、短時間に価格が大きく動くことがあります。
- 規制:国や地域によって、暗号資産デリバティブの提供やレバレッジの上限が規制されています。
よくある質問
無期限先物とは簡単に言うと何ですか?
満期日のない先物取引です。ファンディングレートの受け払いによって価格が現物に近く保たれ、証拠金がある限りポジションを持ち続けられます。
無期限先物と普通の先物の違いは何ですか?
普通の先物には満期があり、満期で決済されます。無期限先物は満期がない代わりに、ロングとショートの間で定期的にファンディングを受け払いして価格を現物に近づけます。
無期限先物で損失が証拠金を超えることはありますか?
多くの取引所では、証拠金が一定水準を下回ると清算されるため、損失は原則として預けた証拠金の範囲に限られる設計です。ただし、仕組みや条件は取引所ごとに異なります。
無期限先物は長期保有に向いていますか?
満期はありませんが、保有中はファンディングの受け払いが続き、レバレッジをかけていれば清算の可能性もあります。長く持つほどコストとリスクが積み重なる点に注意が必要です。

