イーサリアムクラシック(ETC)とは?意味と解説
イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)は、2016年のDAOハック後のハードフォークにより分裂した「元祖」Ethereumチェーンです。PoW(Etchash)を維持し、「コードは法律」の哲学を掲げますが、51%攻撃の被害歴もあります。
イーサリアムクラシックとは何か?
イーサリアムクラシック(ETC)は、2016年のDAOハック事件をきっかけに生まれたブロックチェーンです。ハッカーによって約360万ETH(当時約6,000万ドル)が盗まれた後、Ethereumコミュニティは資金を返還するためのハードフォークを実施しました。この決定に反対したグループが元のチェーンをそのまま維持し続けたものがEthereumClassicです。
Ethereum vs Ethereum Classic分岐の歴史タイムライン
「コードは法律」の哲学
ETCコミュニティは「Code is Law(コードは法律)」という原則を掲げています。スマートコントラクトの実行結果は不変であるべきであり、たとえハックによる損失があっても人為的なチェーン変更は分散性の根幹を損なうという考え方です。
技術仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コンセンサス | PoW(Etchash) |
| 最大供給量 | 約2億1,070万ETC |
| ブロック時間 | 約13秒 |
| スマートコントラクト | EVM互換 |
| 発行上限 | あり(ビットコイン型減少スケジュール) |
EthashからEtchashへ
Ethereumがマージ(PoS移行)した後、ETCはPoWを継続するためにEtchashアルゴリズムを採用しました。これによりEthereumのマイナーがETCに移行し、一時的にハッシュレートが急上昇しましたが、その後安定しています。EVM互換のためEthereumのdAppをデプロイすることも可能です。
51%攻撃の歴史
ETCはハッシュレートが低いため、複数回の51%攻撃を受けています。2020年8月には3日間で3回の攻撃が発生し、約560万ドル相当の二重支払いが確認されました。この脆弱性はPoWチェーンでハッシュレートが低い場合の構造的なリスクです。大手取引所はこれを受けてETCの承認確認数を大幅に引き上げています。
現在のエコシステム
ETCはEVM互換のPoWチェーンとして、Ethereumがマージ後にPoWを求めるユーザーや開発者の選択肢となっています。ただし開発活動やTVLはEthereumと比較して大幅に小さく、機関投資家の注目も限定的です。
COINOTAGの見解
イーサリアムクラシックはブロックチェーンの不変性という哲学的議論を体現する資産ですが、51%攻撃のリスク、低い開発者活動、エコシステムの規模などの課題があります。PoWマイニング市場でのニッチな役割は保持していますが、主流のDeFiやNFTエコシステムからは乖離しています。投資にあたっては流動性リスクとセキュリティリスクを十分に認識する必要があります。
関連用語: Ethereum | プルーフ・オブ・ワーク | ハードフォーク