メルカリ12銘柄追加とコインチェックCaaS提供開始、KOSPI8%急落でも暗号資産は底堅さ示す

(03:27 UTC)
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暗号資産ニュース

メルカリは6月8日、フリマアプリ上で取り扱う暗号資産を新たに12銘柄追加すると発表した。追加対象はドージコイン、シバイヌ、ビットコインキャッシュ、チェーンリンク、サンド、アバランチ、ステラルーメン、ポルカドット、ディセントラランド、ライトコイン、ザ・グラフ、ペペで、既存のビットコイン、イーサリアム、リップルと合わせ取扱銘柄は計15銘柄となる。サービスは子会社メルコインが運営し、2023年3月の開始から3年で利用者数は約400万人に到達。今回のアルトコイン大量追加によりリテール層の関心領域を一段と広げる狙いだ。

コインチェックは同日、API連携を通じて外部アプリやサービスへ暗号資産売買機能を組み込める新サービス「Coincheck CaaS(Crypto as a Service)」の提供を開始した。メルカリで新たに対応する12銘柄はこのCaaSを利用したもので、組込型金融の代表事例として位置付けられる。発表会見でコインチェック取締役社長執行役員の井坂友之氏は「6月に仲介業が施行されたこのタイミングでCaaSを提供することに意味がある」と述べた。仲介業制度の整備を受け、ユーザー基盤を抱える事業者がブロックチェーン領域へ参入する道筋が整いつつある。

韓国総合株価指数(KOSPI)は6月8日午前、8.4%下落し7,477ポイントまで急落、サーキットブレーカーが発動し約20分間取引が停止された。サムスン電子とSKハイニックスがそれぞれ10%近く下げて指数を押し下げ、KOSDAQも7%超下落、日経平均株価も3.4%安と連れ安となった。一方で暗号資産市場はリスクオフから距離を取り、ビットコインは24時間で約2.7%上昇の6万3,020ドル付近で推移、イーサリアムも約6%高の1,680ドル前後で取引された。アジア株安に対する耐性が市場で意識される展開となった。

ドナルド・トランプ米大統領は週末のテレビインタビューで利上げに反対する姿勢を改めて鮮明にし、「成長はインフレを引き起こさない」との独自の見解を展開した。5月の米雇用統計では非農業部門就業者数が市場予想の8万5,000人を大きく上回る17万2,000人増、失業率は4.3%と堅調に推移。新FRB議長に54対45の僅差で承認されたケビン・ウォーシュ氏は6月16-17日のFOMCで初の議長を務める。CMEのフェドウォッチでは今月の据え置き確率が96%に達し、利下げ期待は大きく後退した。

JPモルガンのアナリストチームはレポートで暗号資産への姿勢を慎重姿勢へ転換した。マイケル・セイラー氏率いるStrategy(旧マイクロストラテジー)が象徴的に32 BTCを売却したことが市場心理を冷やしたほか、同社のドル準備金は配当支払い約6.3カ月分しかカバーできていないと指摘。Strategyは843,706 BTCを平均取得単価7万5,699ドルで保有し、現在価格では約115億ドルの含み損を抱える。同社の保有額は過去最高値圏で積み上げた水準から大きく乖離する。年内の暗号資産市場構造法案「クラリティ法」成立確率は50%未満との見方を示した。

暗号資産取引所Bybitは、xStocks基盤を活用したスペースXの新規株式公開(IPO)アクセス商品「IPO Express」を投入した。指標価格は135 USDC、引受手数料5%、最低100 USDCから参加可能で、スペースXのナスダック上場が予定される6月12日に向けてトークン配布が組まれる。同サービスはKrakenが6月5日に開始したティッカー「SPCXx」に続く2例目で、xStocksトークンはバックド・アセッツ社が発行するトラッカー証券形式。エクイティのトークン化は伝統金融とオンチェーン基盤を結ぶ新たな潮流として急速に存在感を高めている。

今週の動向は、日本国内における暗号資産の小売層への浸透と、グローバル市場の構造的緊張という二つの軸を映し出している。国内ではメルカリ・コインチェックのCaaS連携に象徴される組込型金融の進展により、暗号資産は既存サービスのユーザー基盤へとシームレスに統合され始めた。一方で米雇用統計を受けた利下げ観測の後退、KOSPI急落に表れたアジア株の弱気相場圧力、JPモルガンの慎重スタンス転換など機関投資家の警戒感は強まる。規制整備と機関ローテーションが交錯するなか、リテール拡大とマクロ逆風の対照的な力学が次の相場展開を規定しそうだ。

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Yuki Tanaka

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