ビットコイン1000万円割れ、Mt.Gox1万306BTC送金とStrategy売却観測で6.1万ドル接近
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Bitcoinニュース
ビットコイン(BTC)は6月4日昼、日本円建てで1,000万円の節目を約3カ月ぶりに割り込んだ。一時980万円付近まで下落し、2月28日以来の安値水準を記録した。6月1日以降続く下落基調が加速し、米ドル建てでも一時6万1,000ドル近辺まで売られ、年初来安値圏である6万ドル水準が視野に入る展開となっている。市場参加者の間では、複数の悪材料が同時並行で進行しているとの認識が広がり、リスクオフムードが鮮明化した。下落幅は短時間で拡大しており、投機筋に加え現物保有層の利益確定も観測されている。
急落の中心的な触媒として浮上したのが、経営破綻した旧大手暗号資産取引所マウントゴックスによる大規模な資金移動である。オンチェーンデータによれば、約1万306BTC(およそ7.3億ドル/1,168億円相当)が新規ウォレットへ移送されたことが確認された。同社の保有BTCは債権者返済の原資となるため、市場では換金売りに直結する可能性が意識され、警戒感が一気に高まった。送金規模としては今年でも最大級に属し、需給バランスを大きく傾ける材料として、短期トレーダーの売り急ぎを誘発した格好だ。
マウントゴックスを巡る動きはこれにとどまらない。新規ウォレットへの大型移転に続き、約116.3BTC(732.7万ドル/11.7億円相当)が大手取引所Bitstamp宛に送金された事実も追跡されている。取引所への直接送金は売却前段階と解釈されやすく、現物市場での売り圧力増大を裏付ける兆候として受け止められた。実際、今回の下落局面では前日に観測されたデリバティブ主導の売りとは性格が異なり、現物プレートからの売り注文が支配的だった点が特徴であり、需給悪化の構造的深さを示している。
マイクロストラテジー(現Strategy)を巡る一部売却観測も、相場心理を冷やす要因として作用した。同社はこれまで一貫してBTCを買い増す姿勢を貫いてきたため、保有方針の転換が現実化すれば、機関投資家による大量保有モデルへの信認が揺らぐ可能性がある。市場関係者の間では、財務基盤が相対的に脆弱なBTCトレジャリー企業についても、含み損拡大に伴う存続リスクが意識され始めた。下落局面で改めて浮き彫りになったのは、企業保有BTCが市場ストレス下では潜在的な供給源に転化しうるという構造的脆弱性である。
規制とマクロ要因も売り材料を強めている。米上院本会議ではブロックチェーン関連事業の枠組みを定めるクラリティ法案の審議スケジュールが依然として固まらず、夏期通過シナリオに対する不透明感が払拭されない状況だ。加えて、6月12日に予定されるSpaceXの大型IPOに向けたグローバル資金の再配分観測が浮上し、リスク資産全般から資金が流出している。6月5日発表予定の米雇用統計を控え、ドル金利とETF取引開始前後の需給変動にも警戒が必要である。
テクニカル面では、需給の薄さが価格変動を増幅させる構造が鮮明化している。板情報では主要な流動性帯を除き買い・売り双方の厚みが限定的で、比較的小規模な注文でも価格が大きく振れやすい環境が継続している。一方、デリバティブ市場のアクティブOI(成行注文による未決済建玉)は直近8時間で落ち着いた推移となり、先物主導の連鎖清算は一服した格好だ。ただし、レバレッジ調整が完了したわけではなく、米国時間のETF取引開始前後を起点に、再度ボラティリティが拡大するリスクは残存している。
テクニカル指標を整理すると、BTCは6万4,628ドル付近で取引され、24時間ベースで2.57%の下落となっている。RSIは20.13と典型的な売られ過ぎ圏に深く沈み、短期的な自律反発の余地は意識されるものの、MACDはベアリッシュを維持し弱気相場のシグナルが継続中だ。直近サポートは6万3,830ドル、次いで6万1,383ドル、5万5,544ドル。レジスタンスは6万5,977ドル、6万7,516ドル、7万2,070ドル。6万1,383ドルを明確に割り込めば中期トレンド悪化が確定し、逆に6万7,516ドル奪還が弱気シナリオを否定する分岐点となる。
