テキサス州BTC準備金諮問委員任命、CFTCが無期限先物初承認、セイラー氏買い増し示唆で7.3万ドル攻防
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Bitcoinニュース
米テキサス州のケリー・ハンコック州会計監査官代行は、Texas Strategic Bitcoin Reserve(テキサス戦略的ビットコイン準備金)の運営方針を助言する5名の諮問委員会メンバーを正式に任命した。第89回州議会で成立した上院法案21号に基づくもので、委員会は準備金の管理運営、保有ビットコイン(BTC)の評価方法、リスク管理、カストディ方針について助言を行う。任命された顔ぶれにはマイニング企業Cormint Data SystemsのジェイミーマカヴィティCEO、CleanSparkのゲイリーベッキアレリCFO、デジタル資産法の専門家カーラレイエス教授などが含まれ、州レベルでの戦略的BTC備蓄が制度的な実装段階へ進んだことを示している。

米商品先物取引委員会(CFTC)は5月29日、指定契約市場であるKalshiEXに対し、BTCの現物価格を参照する無期限先物契約「BTCPERP」の上場を承認する命令を発出した。米国登録の取引所で真の無期限契約が認可されるのは史上初で、これまで海外市場に集中していた無期限デリバティブ取引が米国の規制枠組み内に取り込まれる転換点となる。さらにCFTCは、Coinbase Financial Marketsに対してDeribit FZE経由の無期限契約を米国顧客向けに提供する計画について、一定条件下でノーアクションポジションを発出。マイケル・セリグ委員長は「最も流動性の高いセグメントに米国の規制経路を示した」と評価した。
ストラテジーのマイケル・セイラー会長は5月31日、X上で恒例の「オレンジドットチャート」とともに「Working Better」と投稿し、約2週間ぶりとなるBTC追加購入を示唆した。同社は現時点で843,738BTCを保有し、評価額はおよそ622億4,000万ドル、平均取得単価は1BTC=75,701ドルで、足元の市場価格は平均コストを下回って推移している。5月26日には2029年満期の転換社債15億ドル分を約13億8,000万ドルで買い戻し、USD準備金は8億7,100万ドル水準にある。優先株残高約155億ドル、年間配当義務17億ドルという資本構造に対する懸念も浮上しており、追加購入の規模と資金源に市場の関心が集まる。
北米最大手のビットコインATM事業者Bitcoin Depotが5月18日、テキサス州南部地区破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請し、約9,700台のATMネットワークの運営を停止した。ピーク時には現金からBTCへの主要オンランプとして機能していた物理インフラが、詐欺被害の増加と各州における規制強化の二重圧力で経営破綻に追い込まれた形だ。複数州の検察当局がATM経由の高齢者向け詐欺について事業者責任を追及する動きを強め、手数料モデルの収益性も急速に悪化していた。物理的なBTC接点の縮小は、新規ユーザー獲得チャネルとしてのオフライン経済圏の脆さを浮き彫りにしている。

米国の4月個人消費支出(PCE)物価指数は前年比3.8%上昇と2年ぶりの高水準を記録し、コアPCEも3.3%と2023年10月以来の高さとなった。月次のコアPCEが0.2%と予想を下回ったことで利下げ観測は辛うじて維持されたものの、流動性環境はタイト化する公算が強い。5月22日にジェロームパウエル氏の後任として就任したケビンウォーシュ新FRB議長は、インフレ抑制とバランスシート圧縮を重視する姿勢で知られ、年率3.8%の数字は据え置きを正当化する材料となる。BTCは発表後に7万3,300ドル付近まで下落し、週末を通じて7万3,000ドル近辺で推移、過去1年で約30%の下げを記録している。
2022年のFTX破綻からわずか4年で、暗号資産業界は米政治における主要な資金提供勢力へと変貌した。2024年選挙サイクル終盤までに業界はスーパーPACを通じて約1億3,900万ドルを投じ、2026年中間選挙に向けて既に2億2,000万ドルを超える資金を蓄えている。かつて議会で規制対象として論争の的だった業界が、両党にまたがる影響力を行使する政治マシンに進化した格好だ。テキサス州の戦略的準備金やCFTCによる無期限先物承認といった連邦・州レベルでの制度変化は、こうした政治的影響力が現実の政策に反映され始めた兆候として受け止められている。
テクニカル面では、BTCは7万3,000ドル近辺の心理的サポートを試す展開が続き、直近のスポット価格や出来高指標は公表データが不足するものの、PCEショック後の下押し圧力は明確だ。ウォーシュ議長下の引き締めスタンス、中東情勢の緊張、ETF資金フローの軟化が短期的なベアシナリオを支える。一方、テキサス州の制度化、CFTCの無期限先物承認、セイラー氏の追加購入示唆は中長期の制度需要を補強する材料となる。直近の安値圏である7万2,000ドル割れが定着すれば2月の6万ドル試しが視野に入り、逆に7万5,000ドル奪還ならストラテジー平均単価との一致で買い戻しが加速する展開となろう。
