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BTCもUSDTもドン建てに統一、ベトナムが仮想通貨取引の制度化に本腰

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校閲者Yuki Tanaka
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この記事の要点

  • ベトナム政府、仮想通貨取引のドン建て統一方針を提示
  • BTC・USDTも対象、VASP経由への取引集約を検討

目次

ベトナム仮想通貨規制、ドン建て取引に一本化

2026年6月6日、ベトナムが国内のすべての仮想通貨(暗号資産)取引を自国通貨のドン建てに統一する規制方針を示したことが明らかになりました。

地元メディア「VietnamNews(ベトナムニュース)」によると、この方針はハノイで開かれたデジタル金融市場に関する会議で示されたもので、ベトナム当局は仮想通貨取引を認可事業者経由へ集約する制度整備を進めています。

対象にはビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のほか、ステーブルコインのテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)も含まれており、認可プラットフォームではドル建て取引ペアの利用が事実上制限される見通しと伝えられています。

売買などの取引行為は認可を受けたVASP(仮想資産サービスプロバイダー)を通じて行う仕組みへ移行する一方で、利用者による個人ウォレットでの資産保有は引き続き認められる方針です。

参加条件についても一定の制限が設けられる予定で、外国人投資家は口座開設後に取引できる一方、国内投資家については当面、既存の仮想通貨保有者に限定する案が検討されています。

仮想通貨を正式に合法化

仮想通貨利用世界7位、ベトナムが制度整備へ

個人ウォレットは容認、売買はVASP経由へ

VietnamNewsによると、この会議には国家証券委員会(SSC)や中央銀行、公安省のほか、銀行・証券会社、ブロックチェーン業界団体が参加しました。

席上、SSCのブイ・ホアン・ハイ副委員長は「政府決議第05/2025/NQ-CP号に基づき、デジタル金融の法的枠組みづくりで重要な段階に入っている」と述べたと伝えられています。

同副委員長は、透明性の高い取引環境や実効的なリスク管理、投資家保護を前提とした制度設計により、海外資本の呼び込みやフィンテック産業の発展につなげたい考えを示しました。

制度運用については、SSCの仮想資産市場管理委員会で副責任者を務めるトー・チャン・ホア氏が「認可VASPの運用開始後も投資家による個人ウォレットでの資産保有は認められる」と説明しています。

一方で売買などの取引行為については、最終的に国内で認可を受けたプラットフォーム経由に集約する方針が示されたと報じられています。

若年層・デジタル経済が牽引する利用拡大

こうした制度づくりの背景には、国内で拡大する仮想通貨利用者の存在があるとVietnamNewsは伝えています。

会議に出席したCAEXのシニアアドバイザー、クリス・チュー氏は「ベトナムが仮想通貨利用者数で世界7位、取引成長率で世界5位に位置している」と紹介しました。

その要因として、若年層を中心としたデジタル技術への高い親和性と、急速に成長するデジタル経済の存在を挙げたとされています。

市場環境についても議論が行われ、ベトナム・ブロックチェーン協会のファン・ドゥック・チュン氏は、世界の仮想通貨市場が大きな変動局面を経て成熟段階へ移行しつつあるとの認識を示しました。

その一例としてビットコイン現物ETFの普及を挙げ、ブラックロックは約670億ドル(約10.7兆円)のビットコインETF資産を運用していると説明しています。

こうした資金流入はアジア太平洋地域にも広がっており、2025年6月時点のデジタル資産取引額は約2.4兆ドル(約385兆円)に達したと伝えられています。

ベトナムRWA市場、2030年に最大12兆円規模

会議では、次の成長分野としてRWA(現実資産)トークン化も主要テーマの一つとして取り上げられました。

チュー氏は、不動産やインフラ、コモディティなどの大型資産をデジタル化し小口単位に分割することで、投資機会へのアクセスが広がるとの見解を示しています。

会議で共有された業界予測では、世界のトークン化資産市場が2033年までに19兆ドル(約3,050兆円)規模へ拡大するとの試算が示されました。

ベトナム市場についても、2030年までに700億〜800億ドル(約11.2兆〜12.8兆円)へ成長する可能性があると説明されています。

すでにブラックロックや投資運用会社ハミルトン・レーンなどがトークン化商品を展開しており、実用化に向けた取り組みが進んでいる事例として紹介されました。

デジタル資産担保融資を制度化へ

AML・VASP要件を含む包括的な法整備が進む

市場拡大と並行して制度面の論点も議論されており、VietnamNewsによると会議では法整備に向けた課題整理も行われています。

ドン建て取引への移行やVASP制度の運用に加え、マネーロンダリング対策(AML)、サイバーセキュリティ、投資家保護の枠組みについても検討が進められています。

当局はこれらの論点を踏まえ、デジタル資産取引に関する正式な法的枠組みの整備を進めているとしています。

ただし、今回示された内容は草案段階にとどまっており、ドン建て統一の実施時期やVASPライセンスの取得条件などの詳細は今後の規則策定で明確化される見込みです。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.30 円)

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