edgeXがEDGE暴落で20万ドル賞金、ビットマインとストラテジー含み損165億ドル、SBI北尾氏「下落はIPO資金移動」
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暗号資産ニュース
暗号資産取引プラットフォームedgeXは6月3日、独自トークン「EDGE」が約1時間で1.12ドル付近から0.32ドルまで71%急落した事象について、「意図的かつ標的型の攻撃」だったとの声明を発表した。同社は、取引閑散時間帯におけるDEX(分散型取引所)の薄い流動性、無期限先物の高レバレッジ、連鎖的なCEX流動性状況を複合的に悪用された結果だと説明。現在価格は0.63〜0.71ドルのレンジで安定している。同社は攻撃に使用されたウォレットアドレスの背後にいる主体特定につながる情報提供者に対して20万USDCのオンチェーン賞金を提示し、関係するCEXとも連携してマーケットメイカーの当時の活動データの収集を進めている。

オンチェーン分析によると、トム・リー氏率いるビットマインとマイケル・セイラー氏率いるストラテジーが、相場急落を受けて巨額の含み損を抱えている状況が明らかになった。ビットマインが保有する541万6,901ETHの含み損は約89億ドル、ストラテジーが保有する84万3,706ビットコイン(BTC)の含み損は約76億ドルに達した。6月2日にはビットコインが約6%下落し6万7,000ドル台へ滑落、ETHも2,000ドルを割り込んだ。ストラテジーは同日、2022年以来初めてとなる32BTC(約250万ドル相当)の売却を開示。優先株配当への充当が目的で、保有量の0.004%にとどまるが、市場のセンチメント悪化に拍車をかけた。
SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏は6月3日、X上で暗号資産市場の足元の下落について、大型IPOに向けた機関投資家の資金移動が主因との見方を示した。北尾氏は、SpaceX、Anthropic、OpenAIの三大IPO観測を背景に、機関投資家が株式取得のための現金確保を進めており、その過程で換金しやすい暗号資産が売却対象となっている可能性を指摘。ビットコインを含む暗号資産のファンダメンタルズ自体には大きな変化はなく、今回の下落は市場環境の悪化ではなく一時的な調整との認識を強調した。さらに、米国の「CLARITY法案」が成立すれば、SBIが出資するRippleを含む暗号資産関連企業の事業環境改善につながると述べた。
米ブロックチェーン協会は6月2日、上院多数党院内総務ジョン・スーン氏と民主党院内総務チャック・シューマー氏に書簡を送り、暗号資産の市場構造法案「クラリティ法」への支持を表明した。書簡には元国家安全保障・法執行関係者160名が署名し、デジタル資産の市場構造を法執行と国家安全保障上の優先事項と位置付けた。法案には銀行秘密法(BSA)や制裁関連義務の拡大、財務省主導の情報共有枠組み、不正金融対策に特化した恒久的な省庁横断作業部会の設立などが盛り込まれている。協会はこれらを規制緩和ではなく可視性とコンプライアンス強化のための執行手段だと強調。法案は上院銀行委員会を通過し、本会議での採決を待つ段階にある。

老舗通販企業の日本直販は6月3日、秋元康氏が手がける「AYET(Akimoto Yasushi Entertainment Token)」プロジェクトのホワイトペーパー策定が完了したことを明らかにした。同プロジェクトは約1,200万人の顧客基盤を持つ日本直販のECサイト決済やイベント優待に使えるユーティリティトークンを目指す。販売スキームには適格機関投資家向けのプロ向けトークン販売、国内IEO、国内取引所上場、グローバル上場という複数段階が検討されており、国内外上場は2027〜2028年を目処に進められる見通し。金融庁が2026年4月に国会提出した暗号資産のブロックチェーン関連規制を金商法へ移管する法案の施行時期と重なる可能性があり、新体制下の「国内上場第1号案件」となる現実的シナリオが浮上している。
マクロ環境では、米中央集権型取引所での大規模ロング清算が連鎖し、24時間で16億4,000万ドル規模の強制決済が発生したとされる。ストラテジーによる41カ月ぶりの売却開示と米イラン間の地政学的緊張の高まりが引き金となり、リスク資産からの資金流出が加速。総時価総額は前日比6.64%の急落に続いて0.81%下落し、2.26兆ドル付近まで圧縮された。一部のアナリストは、機関投資家がAI関連株やロボティクス銘柄へ資金を集中させる中で、暗号資産が「モメンタムトレード」から「逆張りベット」へ性質を変えつつあると指摘。ファンダメンタルズ重視への移行が、サイクル後半における選別物色を促す可能性がある。
今サイクルの支配的な物語は、米国の規制明確化の進展と機関投資家のポートフォリオ再配分が並走する構図に集約される。クラリティ法案を巡る上院での攻防、CEX・DEX双方の流動性脆弱性を突いた標的型攻撃、トレジャリー企業の巨額含み損、大型IPOによる資金移動、そして日本のWeb3規制を踏まえた長期上場戦略は、いずれも「短期投機から長期インフラ整備へ」という同一テーマの異なる表出と読める。弱気相場の重圧下でも、規制整備と実需指向プロジェクトの進展は、次サイクルの基盤を静かに固めつつある。