山陰合同銀行、2026年度中のデジタル債発行へ Bitcoin(BTC)トークン化の波が地方銀行に到達

山陰合同銀行、NTTデータ、Securitize Japanが日本初の地方銀行デジタル債を検討。2026年度中の発行を目指す。

(07:25 UTC)
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2026年度中のデジタル債発行を目指す

山陰合同銀行(山銀)が、地方銀行として日本初となるデジタル社債の発行に向けた準備を進めている。発行時期は2026年度中を-targetとし、米トークン化企業の日本法人であるSecuritize Japan、そしてNTTデータとともにスキームを検討している。最大の特徴は自己引受方式だ。証券会社を経由せず、銀行が直接投資家に債券を販売する。初回発行の規模は数億円程度を見込み、1口あたり数万円から個人が参加できる少額単位での分割も検討中という。デジタル債とは、ブロックチェーン上で発行・管理される証券トークンの一種であり、名義管理事務を大幅に効率化でき、小規模発行や小口単位の扱いに適した形式だ。従来の社債は引受手数料の負担が重く、小規模な企業はそもそも債券市場から締め出されるケースが少なくなかった。発行プロセスをデジタル化して仲介者を外すことで、コストと事務負担の双方を削減し、地方の資金調達の選択肢を広げる狙いがある。インフラ面では、NTTデータが運用する地域銀行13行が参加する共同センター(地銀共同センター)と、Securitizeの発行プラットフォームを接続する。将来的には、同センターに参加する他の地銀も独自のデジタル債プログラムを実行できるようにする考えだ。山銀は自行の発行にとどまらず、商品設計と法的コンプライアンスの検証を経て、取引先や地域の中小企業へもプラットフォームを開放する方針で、顧客企業はおよそ10社、年間の発行需要は数十億円規模を見込んでいる。

Securitize Japanとの正式な共同検討

山銀は9月8日付の自社発表でこの取り組みを正式に確認し、デジタル証券を基盤とした新たな資金調達モデルに向けて、NTTデータおよびSecuritize Japanとの本格的な検討を開始したと明らかにした。最初のステップは、山銀自身を発行者とした債券型セキュリティトークンの実証だ。同行の調査によれば、発行・販売が実現すれば、地銀の本店によるものとしては初となる。経営陣はこの取り組みをまだ初期段階と位置づけており、規制当局との確認や社内手続きの結果次第で、実現が保証されない点も明示している。プロジェクトの起源は2025年4月に開催された社内のプレゼンコンテストに遡る。「五銀デジタルグリーン債」と題された企画が最優秀賞を獲得し、両パートナーの専門性と方向性が合致したことを受けて具体的な協議が始まった。規制面の追い風も無視できない。2026年5月27日に成立した地方分権一括法の第16弾は、デジタル証券として発行される地方債の枠組みを整備し、2027年4月1日に施行される。現在は金融機関と機関投資家が担う地方公共債務の裾野が広がる可能性がある。個人投資家へのアクセス設計は、この構想最大の差別化ポイントだ。投資家は証券口座を開設する必要がなく、銀行のインターネットバンキングからそのまま申込フローに進み、申込・利払い・償還はすべて既存の銀行口座を通じて決済される。初期DEX公開(IDO)のような暗号資産ネイティブのトークンセールとは異なり、このスキームは規制された銀行インフラ上で動く。役割分担としては、山銀が全体の企画と発行者側の検討を主導し、NTTデータが連携設計とシステム支援を担当、Securitize Japanがデジタル証券プラットフォームと共同センターへの接続を提供する。3社はこのモデルの実用化と、同センターを共有する他行への展開を目指し、地域企業・自治体・個人預金者を地元の資金循環でつなぐことを描く。 市場をリアルタイムで追いたい読者は、MEXCで現物・先物価格をライブで確認できる。

トークン化が地銀の日常へ

COINOTAGの読解では、この件で最も重みを持つ文書は山銀の9月8日付リリースそのものである。同資料は、銀行自身が発行者となることを明確に打ち出しており、規制された銀行グレードのトークン化インフラを、Coinbase Global(COIN)などの取引所で既に取引するトレーダーではなく、一般の預金者の前に提示しようとしている。Bitcoin(BTC)——本稿執筆時点の現物価格は78,450ドル——と長く結びつけられてきたブロックチェーン決済や、Bitcoin DeFiを超えたオンチェーン金融が、日常の小口銀行業務に組み込まれつつある、そのさらなる証左だ。13行が既に共同システムに接続しているため、他行への横展開の距離は短い。暗号資産の恐怖・強欲指数が日々どう示そうと、この種のインフラ採用こそが価格サイクルを超えて残るシグナルである。

COINOTAG News Desk

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