バックパック証券化サービス始動、SEC仮想通貨規制を5年計画の独立目標へ格上げ、SBIがアンソロピックと提携
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暗号資産ニュース
暗号資産取引所バックパック(Backpack Exchange)が6月2日、証券プラットフォーム「バックパック・セキュリティーズ(Backpack Securities)」のローンチを発表した。今後1週間以内に提供開始予定で、投資家は米国株とETFを売買できる証券ブローカー機能に加え、保有する株式・ETFをトークン化しブロックチェーン上で利用できる仕組みを得る。配当受領やコーポレートアクションの対象となるほか、トークン化証券から従来の株式保有権への逆変換にも対応する。初期のトークン化証券はサンライズとの提携によりソラナ上で展開予定で、累計取引高4,470億ドルを超える同社が伝統金融とオンチェーンを接続する基盤として位置付けている。

米証券取引委員会(SEC)は6月2日、2026〜2030年度の戦略計画草案を公表し、デジタル資産と分散台帳技術を独立した戦略目標として格上げした。従来は資本形成や投資家保護の包括的目標の一部として扱われていた仮想通貨分野が、専用の規制枠組み整備の対象となる。草案ではトークン化証券、ステーキング、カストディ、取引所サービスを重点領域に設定し、「重複・競合する規制要件なしに事業運営できる環境整備」を掲げた。SEC・CFTC間の管轄区分明確化も優先課題に位置付けられ、3月11日締結のMOUと連動する形で、上院審議中のCLARITY法案を制度面から後押しする内容となっている。
福島銀行が、SBIトレーサビリティ提供のブロックチェーン活用トレーサビリティサービス「SHIMENAWA(しめなわ)」を、定期預金キャンペーン「令和の米騒動をジローラモが救う!定期預金」のノベルティ情報提供に採用したことが6月1日に発表された。ノベルティとして配布される「GIRO米」にはNFCタグ内蔵シールが貼付され、利用者はスマートフォン経由でプロジェクト背景や活動内容をデジタルコンテンツとして閲覧できる。SHIMENAWAは米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーン「Corda」を基盤とし、digglueとIT FORCEの支援で開発された。金融機関による地方創生と一次産業支援の透明性確保ツールとして注目される。
SBIホールディングスが6月2日、生成AIプラットフォーム「クロード(Claude)」を活用した全社的AIトランスフォーメーション(AX)推進を発表した。日本の金融グループとして初の取り組みで、開発元の米アンソロピック(Anthropic)と合意した。SBIグループおよびリッジアイ(Ridge-i)に対し、最新モデルへの優先アクセスや製品ロードマップの早期共有、エンジニアトレーニング支援が提供される。原則として全グループ役職員にクロードが展開されるほか、開発中の生成AIチャットサービスへ「クロードセキュリティ(Claude Security)」を導入する共同検証も実施。さらに銀行・証券・保険・資産運用・暗号資産・メディアを横断するプラットフォームに生成AIエンジンとして組み込み、パーソナライズされた金融AIエージェントの実装を目指す方針だ。

暗号資産取引所Gateが、ブローカレッジ事業者Alpacaとの戦略的提携を発表し、対象ユーザー向けに実物株式取引サービスを提供する。NYSEおよびNasdaq上場の1万銘柄超の株式・ETFへアクセスでき、最低1ドルからの端株取引に対応する。USDTを用いた株式・ETF取引も可能となり、デジタル資産と伝統金融市場を統合する単一口座基盤を構築する狙いだ。Alpacaが約定・清算・決済・カストディを担い、配当やコーポレートアクションも処理する。世界54百万ユーザーを抱えるGateの動きは、バックパックの動きと併せて、DeFiと既存ブローカレッジ網を橋渡しする業界トレンドを鮮明に示している。
米財務省は6月2日、イラン最大の暗号資産取引所Nobitexを含む4つの取引所をOFAC制裁リストに追加した。対象にはWallex、Bitpin、Ramzinexが含まれ、米国の事業者および個人によるサービス提供が禁じられる。財務省主導の制裁キャンペーン「Economic Fury」の一環で、ベセント長官はイラン政権が制裁回避と国外への資産移転にデジタル資産技術を悪用していると指摘した。NobitexはChainalysisの分析によれば、イラン国内の暗号資産取引量のおよそ50%を扱う「デジタルドル・パイプライン」の中核とされる。財務省はイラン戦争開始以降、イラン関連の取引所・ウォレットから累計約10億ドルのビットコイン等を押収したと公表している。
本日の動きを横断的に見れば、規制当局・金融機関・取引所が「アルトコイン投機」のフェーズから「制度実装」のフェーズへと一斉に舵を切っていることが明確になる。SECは仮想通貨規制を5年計画の独立目標へ昇格させ、ニューヨーク・EUがステーブルコイン監督で合意した。一方でバックパックやGateは実物株式とトークン化証券の接続を急ぎ、SBIは生成AIを金融AIエージェントの中核に据える。同時に米財務省はイラン取引所への制裁を強化し、地政学的リスクが暗号資産規制の前線となった。伝統金融とオンチェーンの境界が消えゆく中、規制明確化と機関統合が今サイクルの支配的物語と言える。