Bitcoin 7.3万ドル攻防、CFTCがBTC無期限先物初承認、テキサス州が直接保管へ転換
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米商品先物取引委員会(CFTC)は、KalshiEX LLCに対してビットコイン無期限先物「BTCPERP」の上場を正式承認した。これは米国規制下で初めて満期のない本格的なビットコイン・パーペチュアル契約の取り扱いを認めた画期的な判断で、商品取引法に基づく委員会命令として法的拘束力を持つ。あわせてCoinbase Financial Marketsには、特定のDeribit商品へのアクセスに関するスタッフレベルの救済措置が別途付与された。BTCPERPはCF Benchmarksのリアルタイムインデックスを参照する現金決済型商品で、資金調達手数料を通じて契約価格を現物価格へ収れんさせる仕組みを採用している。海外取引所が独占してきた無期限先物市場に、ようやく米国の規制された取引所が参入する道筋が開かれた格好だ。

テキサス州は、保有するビットコイン準備金をETF経由の間接保有から州名義による直接保管体制へ移行する方針を打ち出した。コンプトローラー代行のケリー・ハンコック氏は5月28日、「戦略的ビットコイン準備金諮問委員会」の委員を発表するとともに、保管事業者を選定するための提案依頼書(RFP)を公表した。現在はETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を通じて約1,000万ドル相当のBTCを保有しているが、選定された事業者には契約締結から60日以内にIBIT保有から直接保管への移行を完了させる義務が課される。提案受付は6月15日まで、契約締結は8月ごろを予定している。
移行が完了すれば、テキサス州はビットコインの秘密鍵を含む管理権限を自ら保持することになり、ETF発行体への依存から脱却する。コールドウォレットを含むセルフカストディ体制では、資産の安全管理や流動性確保、議会への定期報告、保有状況を公開するウェブサイトの構築なども保管事業者の責任範囲となる。2025年に成立した州法「SB21」を法的根拠とするこの動きは、米国の州レベルでビットコインを戦略的準備資産として制度化する初めての本格的な運用段階入りを意味する。他州にも同様の準備金法案が広がりつつあるなか、テキサスの実装プロセスが事実上のモデルケースとなる可能性が高い。
BTCPERPの最大の試金石は、上場承認それ自体ではなく、後から流動性が伴うかどうかにある。規制された取引所は、海外取引所と比較して商品設計の柔軟性、マージン効率、資金調達レートの質において対抗できるかが問われる。現状の海外パーペチュアル市場は数百億ドル規模の建玉を抱えており、その一部でも米国側に取り込めれば、価格発見の主導権が米国時間帯に移行する可能性がある。一方、商品が割高で限定的な仕様にとどまれば、今回の承認は規制上の前例として歴史的意義を持つにとどまり、即座のオフショア流動性の還流は期待しにくい。

機関投資家の参入経路として、規制された無期限先物の存在感は無視できない。これまで米国のアルトコインを含む暗号資産デリバティブ市場では、CMEのキャッシュセトル型先物が主流で、満期のない契約は事実上海外取引所に限定されていた。BTCPERPの登場により、米国の機関プレイヤーは自国の規制枠組み内でロールオーバーコストを発生させない継続的なヘッジポジションを構築できるようになる。これは特に、現物ETFを大量保有するファンドにとってヘッジ手段の幅を広げる意味で重要であり、現物・先物アービトラージの裁定機会も新たに生まれる。
テキサス州の直接保管モデルは、企業や他州の準備金運用にも波及する公算が大きい。州が秘密鍵を自己管理することで、ETF発行体の信用リスクや運用報酬を排除できる一方、鍵管理の失敗が即座に資産損失に直結するリスクも州側が背負うことになる。RFPで選定される保管事業者には、軍事レベルの物理セキュリティ、マルチシグ署名スキーム、地理的に分散した鍵バックアップなどが求められる見通しだ。準備金保有を巡る議論はもはや「買うか否か」ではなく、「どう保管するか」というガバナンス設計の段階に移行しつつある。
テクニカル面では、BTCは7万3,263ドル付近で取引され、24時間で0.21%の小幅安となっている。RSIは35.76と売られすぎ圏に接近しており、MACDは弱気シグナルを示しているため、短期トレンドは下方向に傾いたままだ。直近のサポートは7万2,589ドル、これを下抜けると7万280ドル、さらに6万6,862ドルが視野に入る。上値は7万3,664ドルの目先抵抗、その上に7万5,080ドルと7万6,645ドルが控える。強気相場シナリオは7万3,664ドルを終値ベースで奪回しRSIが45超に戻ること、弱気相場シナリオは7万2,589ドル割れと出来高増を伴う下落で確定する。
