Jack Dorsey率いるBlock、Bitcoin(BTC)保有の信託銀行としてOCCに申請
Jack Dorsey氏のBlock社がOCCに対し、Bitcoin(BTC)とステーブルコインの保管に特化する無保険の国立信託銀行「Builders Bank & Trust」の認可を申請。審査結果が待たれる。
AI要約AI
- Blockが9月8日、OCCにBuilders Bank & Trustの設立を申請
- Builders BankはBitcoinとステーブルコインのカストディに特化
- Lee Woolley氏が同行の社長兼CEOに就任予定
- 2025年以降、OCCに40件の認可申請があり21件が承認、2件が却下
Block、連邦信託認可を申請
Jack Dorsey氏率いるBlock社が、デジタル資産事業を規制された銀行領域へと本格的に拡大した。9月8日、米通貨監督庁(OCC)に対し、Bitcoin(BTC)およびステーブルコインの保管(カストディ)に特化する連邦認可機関「Builders Bank & Trust」の設立を申請したのである。同社はこれまでCash Appなど個人向けサービスでBTCを扱ってきたが、今回の動きはその戦略を機関投資家向けの金融インフラへと引き上げるものだ。申請が承認されれば、Builders Bankは「無保険の国立信託銀行」として運営される。この認可形態は商業貸付ではなく、資産の保全と受託業務に特化したもので、顧客の預金を受け入れず、貸し出しも行わない。そのため米預金保険公社(FDIC)の保護対象外となり、連邦レベルでOCCの直接監督下に置かれることになる。この構造こそが狙いだ。連邦認可を取得できれば、BlockはBitcoinの保管・受託サービスを、州ごとに異なる規制の網羅を避け、単一の国家監督機関の下で展開できる。申請書によれば、Blockのデジタル資産戦略を統括するLee Woolley氏が同行の社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する予定だ。注目すべきは、申請書が対象資産としてBitcoinとステーブルコインの両方を明示的に記載している点である。Blockは決済プラットフォームのSquareやCash Appを傘下に持ち、これらはすでに数百万の米国消費者のBTC取引を処理している。規制された保管サービスとこの既存の決済エコシステムを接続する構想は、同社がデジタル資産サービスを実験ではなく中核インフラと位置づけていることの、いわば決定的なシグナルと言える。Blockは企業アイデンティティの中心にBitcoinを据えてきた。Cash Appでの交換サービス、Proto部門によるマイニングハードウェアの開発、そしてBitcoinのProof-of-Workネットワークへの支持へと、その範囲は多岐にわたる。今回の認可申請は、その積み重ねの上に「規制された保管」を加えるものである。ただし現時点ではあくまで申請であり、OCCの承認が下りるまで銀行は開業できない。
連邦認可の待機列はすでに混雑
同行を率いる予定のCEOは、20年以上にわたる銀行キャリアを持つ人物だ。Lee Woolley氏はNorthern TrustやBNY Mellonで幹部職を歴任し、その前には米財務省連邦信用組合の社長兼CEOを務めた。申請に添えたコメントの中でWoolley氏は、この認可の取り組みをBlockの「経済的エンパワーメント」というミッションの延長線上にあるものと位置づけ、同社のデジタル資産における経験、Square Financial Servicesで蓄積された専門性、そしてBlockが編成した専門銀行チームを挙げた。そのうえで、Blockと顧客の資産を守るために必要なライセンス取得に向け、OCCと協力していく意向を示した。Blockの申請は、すでにかなり混み合った待機列に加わる形ともなっている。送金大手のRevolutはわずか先週、OCCから条件付き承認を取得したばかりで、それより前のサイクルではCoinbase、Paxos、BitGo、Ripple、Circleがそれぞれ認可を獲得している。2025年以降、OCCには新規銀行認可の申請が40件寄せられており、うち21件が承認、2件が却下されている。この承認率は、連邦規制当局が現時点でクリプト関連の参入に対して概ね受容的な姿勢を示していることをうかがわせる。構造的な魅力は明快だ。国家信託認可は、州ごとの送金業者ライセンスを、単一の監督機関による連邦フレームワークへと置き換える。同行は顧客資産を担保に貸し出さず、保険付き預金も受け入れないため、資産は部分準備制度のバランスシートではなくカストディとして保持される。分別管理された規制済みの暗号資産保管への機関需要が加速するなか、このモデルの重要性は増している。CoinCornerが最近開始したLloyd's保険付きBitcoin保管庫のような製品も、その流れを映している。Blockの申請は、孤立した賭けというより、連邦監督下の保管へと業界全体が向かう移行の流れに歩調を合わせる動きと読むのが自然だろう。 市場をリアルタイムで追いたい読者は、Binanceで現物・先物価格をライブで確認できる。
承認の行方はOCC審査次第
提出書類そのものを読み解くうえで、念頭に置くべき区別が一つある。これは申請であって、認可ではない。OCCの審査プロセスが、Builders Bank & Trustという銀行が誕生するか否かを左右する。開業の時期も、承認に付される条件も、現時点では一切公表されていない。この文書が示しているのはあくまで「意図」だ。Blockは、すでに40件の認可申請が規制当局の受容度を試してきたタイミングで、自社のBitcoinおよびステーブルコイン保管事業を連邦監督下に置くことを正式に求めた。21件の承認に対し2件の却下という実績は、その文脈だ。承認されれば、この認可はDorsey氏のBitcoin戦略がこれまでで最も深く制度化された瞬間となる。却下されれば、保管計画は州レベルの規制体制にとどまることになる。
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