via BITTIMES · BITTIMES編集部著
「国家でもXRPLは止められない」リップル名誉CTOが二層構想を提示

この記事の要点
- リップル名誉CTOが「国家攻撃でもXRPLの長期支配は困難」と明言
- 国家レベル攻撃想定の二層型コンセンサス構想を提示
目次
シュワルツ氏が語るXRPL対国家攻撃の耐性
米Ripple(リップル)名誉CTOのデビッド・シュワルツ氏は2026年5月31日、自身のX(Twitter)で、国家の攻撃を受けてもXRPの基盤であるXRPレジャー(XRPL)を長期的に支配するのは難しいとの見方を示しました。
同氏は、国家レベルの攻撃によって一時的な混乱が生じる可能性に言及しつつも、バリデータ(取引を承認するノード)が標的となった場合でも別の参加者への迅速な置き換えが可能であり、持続的な支配にはつながりにくいとの認識を示しています。
また、バリデータは匿名での運用が可能であり、TorやI2Pなどの匿名化技術を活用した稼働も想定されることから、特定の運営者を追跡しながら圧力をかけ続けることは難しいと説明しました。
さらにシュワルツ氏は、将来的なリスクへの備えとして「二層型コンセンサスアルゴリズム(合意形成の新しい方式)」にも言及しており、日常的な取引処理を担う層と、信頼バリデータ一覧(UNL)の管理を担う層を分離する構想を示しています。
今回の発言は、権威主義的な国家がバリデータ網を掌握し、台帳の運営に介入する可能性についてコミュニティから寄せられた質問への回答として投稿されたもので、XRPレジャーの分散性やネットワーク防御のあり方をめぐる議論の中で共有されました。
I don't think that would be very effective unless they could make it so that nobody was brave enough to run a validator. Operators would just be replaced. Validators could become anonymous and operate over tor. But it would certainly be disruptive.
If that actually did happen,…
— David 'JoelKatz' Schwartz (@JoelKatz) May 31, 2026
(前略)仮に国家レベルの攻撃によって一時的な混乱が生じる事態が現実になった場合、長期的には攻撃に耐えるための別のコンセンサス設計へ移行する可能性もある。たとえば二層構造にして、外側のレイヤーが必要なときだけUNLの更新に合意するような仕組みだ。
このような設計であれば、内側のバリデータを攻撃しても容易に自動的に置き換えられるため効果は限定的になる。一方で外側のバリデータを攻撃することは非常に困難になるだろう。外側は軽量で、合意形成の頻度も低く、さらにTORやI2Pのような匿名化ネットワーク上で運用できるためである。
「XRPレジャーは支配できない」
国家介入を想定したXRPLの二層コンセンサス設計
攻撃されても支配されないネットワーク設計
シュワルツ氏は、国家レベルの攻撃によってXRPレジャーを含むネットワークに一時的な混乱が生じる可能性があるとの見解を示しています。
一方で同氏は、長期的な支配は別問題だとしたうえで、バリデータの運営者が攻撃対象となった場合でも別の参加者へ置き換えられるため、継続的な統制の維持は容易ではないと述べています。
バリデータは匿名で運用できるほか、Tor(匿名通信ソフト)やI2Pといった匿名化技術を経由した稼働も可能であることから、運営者を特定しながら圧力を継続することは難しくなるとしています。
同氏によれば、深刻な事態につながるのは、社会全体に強い萎縮が広がり、新たなバリデータの参加が途絶える状況であるとしています。
二層コンセンサスで継続稼働を確保
こうした事態への備えとして、シュワルツ氏は内側と外側で役割を分担する二層構造のコンセンサスアルゴリズムを一例として挙げました。
想定される設計では、内側の層が日常的なネットワーク処理を担い、外側の層は信頼するバリデータ一覧(UNL)の変更が必要になった場合にのみ合意形成に関与するとしています。
この構造では、内側のバリデータが攻撃を受けた場合でも別のノードへ移行できる仕組みが組み込まれており、ネットワーク運営の継続性を確保する設計が想定されています。
外側のバリデータは常時稼働を前提としておらず、運用負荷も比較的小さいうえ、Tor経由での運営も想定できるため、攻撃対象として特定しにくいとの考えを示しています。
コミュニティの継続参加が最後の防衛線
今回の発言では、国家レベルの圧力が加わった場合でも、XRPレジャーの存続はコミュニティによる運営体制の維持に左右されるとの考えが示されました。
攻撃によって一時的な混乱が発生したとしても、新たなバリデータの参加が継続する環境が保たれる限り、ネットワーク全体の停止には発展しにくいとみられています。
一方で、バリデータ運営への参加者が大幅に減少した場合には、分散性そのものが損なわれる可能性もあり、参加基盤の維持が重要な前提として位置付けられています。
XRP台帳分散化へ新提案
XRPレジャー、分散維持と量子対策を同時に推進
XRPレジャーをめぐっては、長年にわたる稼働実績と分散型ネットワークとしての運営体制が、安全性を評価するうえで継続的に議論されてきました。
XRPレジャーは2012年に稼働を開始して以来、10年以上にわたって運用が続けられてきたネットワークであり、この実績が耐障害性を語る際の根拠の一つとなっています。
シュワルツ氏はこれまでも、XRPレジャーは特定の主体が一方的に支配できるような中央集権的な構造ではないとの考えを繰り返し表明してきました。
国家レベルの介入リスクが議論されるなか、XRPレジャーでは量子コンピュータへの耐性を含む合意形成アルゴリズムの検証が進んでおり、将来的な脅威への備えも続けられています。
今回示された二層型コンセンサスの考え方は、国家レベルの圧力を想定した耐性強化策の一例として共有され、XRPレジャーの分散性を維持する手法の一つとして議論されています。
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