MiCA見直し開始・FRB決済口座新設・RWA市場314億ドル突破──規制と機関化が同時進行

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暗号資産ニュース

欧州委員会は5月20日、EUの暗号資産包括規制「MiCA(暗号資産市場規制)」の運用状況に関する見直し協議を開始した。2024年の施行から約2年が経過した同枠組みについて、市場拡大と国際的な規制環境の変化を踏まえ、現行ルールが目的に適合しているかを検証する狙いだ。協議は8月31日まで実施され、個人向けのパブリックコンサルテーションと、暗号資産発行者・サービス事業者・金融機関を対象としたターゲテッドコンサルテーションの二本立てで進められる。米国でCLARITY法やGENIUS法など包括的な規制整備が進む中、先行導入したブロックチェーン規制の競争力維持に向けた早期の軌道修正と位置付けられる。

欧州委員会、MiCAの見直しを開始

米連邦準備制度理事会(FRB)は5月20日、暗号資産・フィンテック企業向けの新たな決済専用口座「Payment Account」を新設する規則案を公表した。地区連邦準備銀行が提供する同口座は、FedwireやFedNowなど主要決済サービスへの直接アクセスを認める一方、日中与信や連銀貸出制度の利用は対象外となる。営業終了時の残高上限は最大10億ドルに設定され、Tier3審査は2026年末まで一時停止される。マイケル・バー理事はAML対応の不備を理由に反対票を投じたが、トランプ大統領の決済口座アクセス見直し大統領令を受けた制度設計として、暗号資産取引所のドル建て送金インフラに直接接続の道を開く構造改革となる。

米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長は5月20日、予測市場ETFを含む新規ETFの取り扱いに関し一般から意見募集を行う方針を表明した。SECは5月初旬、Bitwise・Roundhill・GraniteSharesが2月に申請した計24本のETFについて上場時期を延期しており、今回の声明により2028年米大統領選結果やテクノロジー業界の人員削減動向に連動するイベント契約ETFの判断保留が正式に確認された形だ。予測市場の月間取引高は150億ドル超に達し、現物ビットコインETF承認時と同様の「新しい資産クラス」への慎重姿勢が浮き彫りとなっている。

東証スタンダード上場のショーケースは5月21日、マイナンバーカードとブロックチェーンを組み合わせた次世代デジタルウォレット「ProTech Wallet(仮称)」の実証実験完了を発表した。マイナンバーカードのICチップ読み取りから本人確認情報の検証、Solanaブロックチェーンへの記録までを30秒以内で処理可能であることを確認。SHA-256ハッシュアルゴリズムによる改ざん検知と真正性検証にも成功し、2回目以降の本人確認はVerifiable Credentialsを活用して「1タップ」まで簡略化できる可能性を実証した。個人情報は中央サーバーに保持せず、ハッシュ値のみをオンチェーン記録する設計で、正式サービスは2027年内の提供を目指す。

ショーケース、マイナンバーカード×ブロックチェーンの実証実験完了

Binance Researchの最新レポートによると、現実資産(RWA)のトークン化市場は2026年5月時点で314億ドルに到達し、2025年初頭比で約5倍に拡大した。米国債連動トークンが市場全体の約半数を占め、金裏付け商品が51億ドル、トークン化株式は2025年初頭の3億ドル未満から15億ドルへと急伸している。譲渡制限付きの機関投資家向けトークン化資産まで含めると約3,700億ドル規模に達し、2030年の基本シナリオでは1.6兆ドル、強気シナリオでは4.8兆ドルへの拡大を予測。DeFiと伝統金融の融合が、本格的な機関採用フェーズに移行しつつあることを示すデータだ。

イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXは5月20日、SECに提出したForm S-1登録届出書で18,712BTCの保有を正式開示した。総取得原価は約6億6,100万ドル、平均取得単価は1BTCあたり約35,300ドル。2026年3月31日時点の公正価値は約12億9,300万ドルに達した。これまでオンチェーン分析企業による推定値が参照されてきたが、財務諸表上の正式保有量がSEC提出資料で確認されたのは初めてとなる。同社のIPO申請を受け、Binanceは事前公開価格に連動する永久先物「SPCXUSDT」の取り扱いを開始しており、市場では2兆ドル規模の評価額が織り込まれ始めている。並行して、英カストディ大手Copperは約5億ドル規模での会社売却を模索しているとされ、機関インフラの再編が加速している。

今サイクルの暗号資産市場を貫くのは、規制の精緻化と機関化の同時進行という構造変化だ。欧州はMiCA見直しで「先行者の柔軟性」を確保しに動き、米国はFRB決済口座とSEC新型ETF審査で銀行・証券インフラへの統合経路を整備しつつある。並走するRWAの314億ドル突破、スペースXのSEC開示、Copperの売却観測、ショーケースの公的ID連携実証は、いずれも暗号資産が独立した投機資産から、既存金融・行政インフラに編入される段階へと移行している証左である。各国当局の競争と機関プレーヤーの本格参入が、次の強気相場の主軸を形成しつつある。

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Hiroshi Nakamura

COINOTAG yazarı

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