クラリティー法が上院銀行委員会を15対9で通過、a16zが東京拠点開設、CMEがナスダック共同インデックス先物を6月導入へ

(23:06 UTC)
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暗号資産ニュース

米上院銀行委員会は5月14日、暗号資産市場を包括的に規制する「クラリティー法(Clarity Act)」を15対9の超党派で可決し、本会議審議へと進めた。共和党に加え、民主党のルーベン・ガリェゴ氏とアンジェラ・オルソブルックス氏が賛成に回ったことが採決の決め手となった。同法案はブロックチェーン領域における証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の管轄を整理し、米国で初めて連邦レベルで包括的な枠組みを定めるものだ。ただし両議員は本会議での支持に倫理条項の解決を条件として明示しており、ホワイトハウスが目標に掲げる7月4日成立まで残された時間は限られている。

米上院銀行委員会、クラリティー法を可決

米国銀行協会(ABA)を含む銀行業界6団体は委員会通過直後、共同声明を発表しクラリティー法の追加強化を要求した。焦点は同法第404条のステーブルコイン利回り規定で、活動連動型・取引連動型の報酬を禁止対象外とする例外規定の存在を「抜け穴」と批判している。ABAの試算では、利回り付きステーブルコインが普及した場合に銀行預金から最大6.6兆ドルが流出し、消費者・中小企業・農業向け融資が2割以上減少する可能性があるという。一方、コインベースの最高法務責任者ポール・グルワル氏は「白熱利回りはすでに排除された」と反論しており、本会議で60票確保に向けた攻防は最終盤まで続く見通しだ。

米大手ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)は今夏、東京に米国外で初の海外拠点を設立する。共同創業者ベン・ホロウィッツ氏は5月14日に高市早苗首相と官邸で面会し、AI・防衛・スタートアップ育成の3分野での連携強化を表明した。1,000億ドル超を運用する世界最大級のVCの本格進出は、日本のWeb3およびDeFi(分散型金融)領域にも波及効果が見込まれる。同社は5月5日に第5号暗号資産専用ファンドで22億ドルの調達を完了したばかりで、予測市場・ステーブルコイン・トークン化・パーペチュアル先物・AIエージェントを主要投資テーマに据えている。

世界最大のデリバティブ取引所CMEグループは、ナスダックと共同で時価総額加重型の暗号資産インデックス先物「Nasdaq CME Crypto Index Futures」を6月8日に導入する。規制当局の承認を前提とする本商品は、CMEにとって初の指数連動型暗号資産契約となり、単一の現金決済先物を通じて市場全体への分散エクスポージャーを資本効率的に提供する。対象指数にはビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRP、カルダノ、チェーンリンク、ステラルーメンの主要7銘柄が含まれる。マイクロサイズ契約も用意され、機関投資家から個人まで幅広い参加者を想定する。CMEの暗号資産製品責任者は、同社の関連商品で年初来日次平均出来高が43%増加したことを成長の根拠に挙げた。

CME、ナスダックCME暗号資産インデックス先物を6月8日ローンチ

暗号資産データ企業Dune(デューン)は従業員の25%を削減し、AIと機関投資家向けオンチェーンデータ事業に経営資源を集中する方針を打ち出した。共同創業者兼CEOのフレドリック・ハガ氏はXで再編を発表し、「Dune MCP」によりSQLやデータインフラの専門知識がなくてもチームやAIエージェントがダッシュボードを構築できる環境を整備したと説明した。今回の人員削減はBlockworksのニュース部門閉鎖、Coinbaseの14%削減、Geminiの幹部体制縮小と同期しており、業界全体が構造調整局面にあることを示している。デューンは通貨・株式・債券・コモディティのオンチェーン化を見据え、機関投資家向けデータレイヤーへの大型投資を継続する姿勢を強調した。

仏大手ソシエテ・ジェネラルは、米ドル建てステーブルコイン「USDCV」とユーロ建て「EURCV」をカントンネットワーク(Canton Network)上に展開する。両アルトコインはすでにイーサリアム、ソラナ、XRPレジャー、ステラ上で稼働しており、いずれもEUの暗号資産市場規制(MiCA)に準拠する。同行はトークン化担保、オンチェーン融資、機関投資家向けデジタル決済ソリューションの開発を加速し、エコシステム・スーパーバリデータとしてカントンに参加する。一定のトークン化資産を適格担保として受け入れ、レポ取引の相手方となる構想も明らかにしており、伝統的金融とオンチェーン市場を橋渡しする規制適合インフラの整備が一段と進む。

本日の動きを貫くのは「制度化フェーズへの移行」という単一の主題である。米国ではクラリティー法の委員会通過と銀行業界の反発が同時進行し、規制の最終形をめぐる攻防が最終局面に入った。CMEのナスダック共同インデックス先物、ソシエテのMiCA準拠ステーブルコイン展開、a16zの東京拠点開設はいずれも、暗号資産が個別投機の対象から、規制された分散投資手段・決済インフラ・国家戦略レイヤーへと再定義されつつあることを示す。Duneの構造再編が象徴する業界のコスト規律化と合わせ、市場は短期的なボラティリティよりも、機関投資家を受け入れる制度設計の成熟度で評価される段階へと移行している。

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Hiroshi Nakamura

COINOTAG yazarı

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