ETH 2,100ドル攻防——取引所流入60万枚・ハーバード87百万ドル全売却・Trump Media ETF申請撤回
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Ethereumニュース
イーサリアム(ETH)のファンディングレートが5月20日に0.010まで上昇し、本年1月28日以来の高水準に到達した。トレーダーが2,100ドル付近で高レバレッジのロングポジションを積み上げており、過熱感が鮮明だ。Coinglassの清算データによれば、2,094ドルから2,156ドルの狭いレンジに約18億ドル規模のレバレッジポジションが集中している。前回同水準を記録した1月下旬は、その後8日間でETHが約40%下落した経緯があり、同様の強制清算カスケードが再発する懸念が市場で広がっている。レンジ上下のいずれにブレイクするかが当面の焦点となる。

同時に暗号資産取引所のETH残高は、5月5日の1,440万ETHから5月21日には1,502万8,000ETHへと急増した。わずか2週間あまりで60万ETH超、現在価格換算で約12億ドル相当が取引所に流入した計算だ。取引所残高の増加は、短期的な売り圧力につながる流動性の高まりを意味すると同時に、デリバティブ取引の担保資金が積み上がっていることも示唆する。米国の現物ETH ETFでは5月11日以降、累計4億3,200万ドルの資金流出が継続しており、相場を支えてきた重要な需要要因が消失した格好となっている。
イーサリアム財団の元リサーチャー、ダンクラッド・フェイスト氏が21日、「イーサリアムを救う方法」と題した提言をXに投稿し、コミュニティで波紋を広げている。同氏は、最低でも10億ドル(約1,590億円)の資金を保有する新組織の創設を主張。財団の現在のETH保有比率は全体の0.1%未満にとどまり、ステーキングや手数料収入の継続的な還流もないと指摘した。さらに、ETH価格上昇にコミットする取締役会の設置、戦う意志を持つリーダーの選任、ステーキング収益の恒久財源化を提言。「いつかは実現する」としつつも、合意形成には時間を要するとの見方を示した。
この提言の背景には、財団からの相次ぐ研究者離脱と、創業者ヴィタリック・ブテリン氏の経営方針への不満がある。ジュリアン・マ氏とカール・ビーク氏の最近の退職により、2026年の財団退任者は計8名に達した。ジャーナリストのローラ・シン氏は、Dencunアップグレード以降のトークノミクス軽視を「オリジナル・シン」と表現し、共同創業者の戦略を批判している。「Bankless」共同所有者のデビッド・ホフマン氏が保有していた最後のETHを売却したと公表したことも、コミュニティの動揺を象徴する出来事として注目を集めた。

機関投資家の離反も鮮明だ。ハーバード大学の基金運用を担うハーバード・マネジメント・カンパニーが、2026年第1四半期のSEC提出書類で、保有していたBlackRock iShares Ethereum Trust ETFを全量売却したことが判明した。前期に8,700万ドル相当を保有していたが、わずか1四半期で全ポジションを解消した形だ。同基金はビットコインETFのエクスポージャーも約230万株削減したものの、依然として1億1,700万ドル相当のBlackRock iShares Bitcoin Trust ETF株を保有しており、ETHへの選択的な売却姿勢が際立つ結果となった。財団の混乱と価格低迷が、エンダウメントの判断に影響した可能性がある。
規制・商品面でも逆風が続いている。Truth Socialを運営するTrump Media & Technology Groupは、5月19日付でBTC現物ETF、BTC・ETH現物複合ETF、複数暗号資産を組み入れたブルーチップETFの計3本の登録届出書をSECに対し自主的に取り下げた。スポンサーのYorkville America Digitalは、1940年投資会社法の枠組みに切り替える方針を示したが、業界アナリストはMorgan Stanleyが4月に0.14%の低手数料で参入したことによる競争激化が背景にあると分析。加えて、ガスレス決済を志向したEthereum Layer 2「Zero Network」も1年半で運営を停止すると発表し、エコシステム側の縮小圧力も顕在化している。
テクニカル面では、ETHは2,140.62ドル付近で推移し、直近サポート2,132.50ドルを試す展開となっている。これを割り込めば2,066.52ドル、さらに1,942.29ドルが次の防衛ラインとなる。RSIは37.71と弱気圏に接近し、MACDもベアシグナルを点灯。ブロックチェーン上のレバレッジ集中と取引所流入を踏まえれば、2,132ドル割れは1月型の連鎖清算を誘発するリスクが高い。一方、2,147.83ドルを明確に上抜ければ2,211.73ドル、続いて2,308.53ドルまでの反発余地が生じる。強気シナリオの無効化条件は1,942ドル割れだ。
