イーサリアム2,000ドル割れ、先物建玉が過去最高 — 157億ドルのトークン化資産で首位維持
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Ethereumニュース
暗号資産取引所コインチェックは5月28日、積立サービス「Coincheckつみたて」で新たなキャッシュバックキャンペーンを開始した。期間は6月14日まで。期間中にイーサリアム(ETH)またはソラナ(SOL)の積立設定を行い、3カ月間継続することを条件に、対象ユーザー全員へ1,000円相当のETHを付与する内容となっている。2026年6月度は5月13日から6月14日が申込・変更期間で、引き落としは6月29日、買い付け開始は7月7日。月イチ・毎日の2プランから選べる仕組みで、ETH価格が年初来で大きく調整した局面における長期積立の裾野拡大を狙う施策と位置付けられている。

米ベンチャーキャピタルa16z cryptoが公開した最新データによれば、トークン化資産(RWA)の総額に占めるイーサリアムのシェアは過半に達した。ネットワーク別ではETHが157億ドルで突出し、BNBチェーンが40億ドル、ソラナ22億ドル、ステラ17億ドル、XRP LedgerおよびZKsync Eraがそれぞれ約10億ドルと続く。同社は、トークン化資産が単一のブロックチェーンへ収束するのではなく、コスト・流動性・コンプライアンス要件・市場開拓上の関係性に応じて複数のエコシステムへ分散していると指摘。DeFi(分散型金融)と機関投資家採用での先行が依然としてETHの優位性を支えている。
一方、リキッドステーキングプロトコルのStake DAOでは深刻なインシデントが発生した。同プロジェクトの公式アカウントは27日、Arbitrum上のvsdCRVトークンに不正発行が確認されたと公表。セキュリティ企業の分析によれば、デプロイヤーの秘密鍵漏洩を起点に、LayerZero v2 OFTのPeer設定が改ざんされ、偽のクロスチェーンメッセージ送信を通じて5.4兆vsdCRV超が新規発行された。攻撃者は流出分の一部を43.781ETH(1,450万円相当)に交換し、イーサリアムへブリッジしたとされる。Stake DAOのTVLは約1.2億ドル規模で、監査済みプロトコルにおける鍵管理リスクが改めて浮き彫りとなった。
イーサリアム開発陣は、プロトコルへのプライバシー機能の組み込みを急いでいる。ETH価格が年初来で約30%下落する一方、Zcashなどプライバシー特化銘柄が相対的に強い動きを見せる中、共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は「サイファーパンク的プライバシーの加速」を開発者に呼びかけた。ロードマップはアカウント抽象化とFOCIL、鍵付きナンス、アクセス層プライバシーの3領域で構成される。財団支援のオープンソースツールキット「Kohaku」は既存ウォレットへの組み込みやRailgun連携を視野に入れる。3,500億ドル超のトークン化基盤を抱える同チェーンにとって、機関ユースケース獲得は今後12カ月が正念場とみられる。

イーサリアムを軸にキャリアを築いてきたメディア共同創設者デイビッド・ホフマン氏は、保有ETHを売却したことを明らかにした。同氏が掲げてきた「ETHは通貨になる」という命題について「失敗したのではなく出尽くした」と総括し、ETHの再評価で価格水準が大きく動く余地は見えにくくなったとの認識を示している。理由として、イーサリアムが最も安全なブロックスペースやトークン化、DeFiの安全性を原価で提供してきた「世界で最も成功した非営利組織」的な設計思想を挙げ、ETHが構造上優先される設計ではないと指摘。ネットワーク自体には強気を維持しつつ、資本を別機会へ振り向ける判断とした。
市場面では、ETH現物価格が2,000ドル割れに迫る一方、先物建玉は1,639万ETHと過去最高を更新した。想定元本ベースで約325億ドルに相当する規模で、ショート主導のポジショニング拡大が示唆される。米国の現物ETHスポットETFは5月に4億ドル超の純流出を記録し、4月の純流入を完全に打ち消した。加えて、AIインフラ企業WhiteFiberへ1億ドルの貸付枠を設定したBit Digitalが、ETH建て担保信用枠を通じた資金供給を発表するなど、トレジャリー戦略としてのETH活用も継続。需給の両極化が鮮明だ。
テクニカル面では、ETHは1,994ドル付近で取引され24時間で4.2%下落、明確な下落基調にある。RSIは29.8と売られすぎ圏に突入し、MACDも弱気シグナルを維持。直近サポートは1,964ドル、その下は1,875ドルと1,800ドルの心理的節目が控える。上値抵抗は2,024ドル、2,085ドル、2,157ドルで、特に2,150ドル帯には10億ドル超のショート建玉が滞留しており、奪回できればショートスクイーズによる戻りが視野に入る。1,800ドル割れが定着すれば下落シナリオが強化される一方、RSIのダイバージェンスと建玉拡大は短期反発の素地でもある。
