米仮想通貨利用率10%回復、GMOがGYEN/ZUSD発行終了、MorphoがTempo展開

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暗号資産ニュース

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した2025年版「米国家計の経済的幸福度調査(SHED)」によると、仮想通貨を利用または投資した米国成人の割合は約10%に到達し、2022年以来3年ぶりの高水準を回復した。利用目的の大半は投資・資産保有に集中しており、決済や送金に活用したと回答した層は全体の2%未満に留まる。ミレニアル世代(30〜44歳)の利用率が最も高く、Z世代がこれに続いた。男性は女性の約3倍、世帯年収10万ドル以上の高所得層でも利用が顕著で、ビットコインを中心とするアルトコイン市場への関心が、米国家計レベルでも再び広がっている実態が浮かび上がった。

米国成人の仮想通貨利用率10%

調査ではアンバンクト層における仮想通貨活用も注目を集めた。銀行口座を持たない成人の6%が決済手段として仮想通貨を利用しており、銀行口座保有者(2%)の3倍の水準にある。米国成人のうち約6%がアンバンクト状態にあるとされ、伝統金融サービスへのアクセスが限定される層にとって、仮想通貨が代替インフラとして機能している構図が示された。決済利用者の25%超が「受け取り側が仮想通貨での支払いを希望した」と回答しており、消費者主導ではなく事業者側の需要が普及を後押ししている点も特徴的だ。

一方、GMOインターネットグループの米国現地法人であるGMOトラスト(GMO-Z.com Trust Company)は5月15日、円建てステーブルコイン「GYEN」と米ドル建てステーブルコイン「ZUSD」の発行終了手続き(orderly wind-down)を開始したと発表した。両銘柄はイーサリアム、ステラ、ソラナの3チェーンで展開されてきたが、同日付でプラットフォーム上の購入機能は削除済みだ。GMOインターネットグループは取締役会でGMOトラストの解散および現地法令に基づく清算手続きを決議しており、ニューヨーク銀行法605条に基づく自主解散プロセスへ移行している。日系発行体による米国ステーブルコイン事業の撤退として象徴的な動きとなった。

償還期間は5月15日から11月11日までの180日間に設定され、この間GMOトラストはGYENを1枚1円、ZUSDを1枚1ドルで償還する。条件を満たすアカウント保有者は継続して償還可能で、対応ブロックチェーン間のスワップ機能もwind-down期間中は維持される。直接償還を目的とする申請者に限り新規アカウント開設も受け付けるが、初期償還期間終了後はプラットフォーム自体が閉鎖される予定だ。同社はニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の規制要件に従って運営を継続するとしており、規制対応型ステーブルコインの収益モデル維持の難しさが改めて浮き彫りとなった。

GMOトラスト GYEN ZUSD wind-down

第3の動きとして、DeFiレンディングプロトコルのMorpho(モルフォ)が、決済特化型レイヤー1ブロックチェーン「Tempo(テンポ)」上で5月19日に稼働を開始した。Tempo上の企業やアプリは、利回り商品、レンディング、オンチェーンクレジットといったDeFiユースケースでMorphoを直接利用できるようになる。Tempoは米決済大手Stripeと暗号資産VCのParadigmがインキュベートするチェーンで、ステーブルコインを基盤とした即時決済・低手数料・高スループットを特徴に据える。15日にはCoinbaseのラップドBTC(cbBTC)も同チェーン上で利用可能となり、決済インフラとオンチェーン金融の融合が加速している。

Morphoは分散型ノンカストディアル型のレンディングプロトコルで、企業やアプリがオンチェーンクレジットソリューションを大規模展開するための基盤を提供している。カスタム利回り商品の組み込みや暗号資産担保ローンといったユースケースを想定し、機関投資家向けのインフラ提供を強化してきた。今回のTempo統合により、グローバル送金、クロスボーダー決済、組み込み型金融、トークン化預金、さらにはAIエージェントによる自動決済といった次世代決済領域に、DeFiの利回り機能を直接接続する道筋が生まれる。決済とクレジットの境界が薄れ、ステーブルコイン経済圏が一段と厚みを増す動きと位置づけられる。

今サイクルの主軸となるテーマは「主流化」と「制度化」の同時進行だ。FRB調査が示す米家計レベルでの仮想通貨浸透、Stripe/Paradigm発のTempo上でMorphoが稼働する決済×DeFiの統合、そしてGMOトラストのwind-downが映す規制適合型ビジネスの再編——これら3つの事象は、仮想通貨が「投機資産」から「金融インフラ構成要素」へと位相転換する過程を異なる角度から映し出している。英国FCAとイングランド銀行のトークン化ロードマップ、米国Clarity Act審議など制度面の整備が並行して進む中、市場の関心は短期的なボラティリティから、長期的な金融構造変革へと確実にシフトしつつある。

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KS

Kenji Suzuki

COINOTAG yazarı

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