循環供給量(Circulating Supply)とは?完全ガイド
循環供給量は、ある暗号資産が現在市場で自由に売買可能で、一般に流通しているトークンの総量を指します。
循環供給量とは?
循環供給量(Circulating Supply) は、ある暗号資産において現在市場で自由に取引可能で、ロックアップやベスティング、財団保有などで凍結されていない、流通中のトークン総量を指します。総供給量(Total Supply)や最大供給量(Max Supply)とは異なり、実際に売買圧力に影響を与える「実効供給量」とも言えます。
循環供給量は 時価総額(Market Cap) の計算に直接使われる重要パラメータで、CoinMarketCapやCoinGeckoがランキングの基礎データとして採用しています。同じ価格でも、循環供給量が異なれば時価総額は大きく異なるため、投資判断の精度を上げるには欠かせない指標です。
どのように機能するのか?
循環供給量の算出は次の式で行われます。
``` 循環供給量 = 総発行量 − ロック分(ベスティング、財団保有、燃焼済み) ```
具体例として、あるプロジェクトの設計を見てみましょう。
- 総供給量(Total Supply):10億トークン - チーム/アドバイザー分:2億(4年ベスティング、毎月線形リリース) - 財団リザーブ:1.5億(用途未確定、ロック) - エコシステム/エアドロップ:3億(段階的配布) - ICO/プライベートセール:3.5億(一部ロック解除済み)
ローンチ時点でアンロック済みは1億、循環供給量1億からスタートし、毎月のロック解除で増加していきます。プロジェクトのトークン発行スケジュールは「バースティング・スケジュール(Vesting Schedule)」として公開されることが多く、これを把握することで将来の売り圧力を予測できます。
歴史と発展
ビットコインは2008年のホワイトペーパーで 2,100万BTC という最大供給量を明記しており、循環供給量の概念の起源とも言えます。半減期によって新規供給ペースが減少する設計で、2024年時点で循環供給量は約1,950万BTCに達しています。
イーサリアムは固定上限がないものの、2021年のEIP-1559 によるベース手数料の燃焼導入と、2022年のThe Merge後のPoS移行で、ネット発行量が時にマイナスになる「ウルトラサウンド・マネー」状態を実現しました。多くの新興トークンは2017〜2025年にかけて精緻なベスティング設計を採用し、初期売り圧力をコントロールする手法が定着しています。
重要な概念
- 総供給量(Total Supply):これまでに発行された全トークン量、燃焼分を除く。 - 最大供給量(Max Supply):そのトークンが将来発行可能な絶対上限。 - 完全希薄化時価総額(FDV):価格 × 最大供給量、将来の希薄化リスクを示す。 - ベスティング:トークンの段階的ロック解除スケジュール。 - トークン燃焼(Burn):循環供給量を恒久的に減少させる仕組み。
実用例
ある投資家が新興トークンXを評価する際、価格0.10ドル、循環供給量1億、時価総額1,000万ドル、最大供給量100億、FDV10億ドルというデータを見たとします。一見時価総額が小さく見えますが、FDVと循環供給量の比率(10億 / 1,000万 = 100倍)は、将来的に99%のトークンがアンロックされる際の希薄化リスクを示唆します。実際の投資判断では、ベスティングスケジュールを精査し、6か月後・1年後の循環供給量を予測することが重要です。
関連用語と次のステップ
循環供給量を理解するには、時価総額 との関係、トークノミクス 設計、半減期 による供給制御、ビットコイン の供給設計、ATH との連動を併せて学習することをお勧めします。
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