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ソラナ(SOL)とは?
ソラナ(SOL)とは、プルーフ・オブ・ステークに「プルーフ・オブ・ヒストリー」という時刻証明の仕組みを組み合わせた、処理能力の高いパブリックブロックチェーンです。ネイティブトークンのSOLは、手数料の支払いとネットワークを守るステーキングに使われます。
執筆: COINOTAG Research Desk最終更新 出典
基本情報
- シンボル
- SOL
- 開始
- 2020年3月(メインネットベータ開始)
- 開発者
- アナトリー・ヤコヴェンコ(Anatoly Yakovenko)、ラージ・ゴーカル(Raj Gokal)
- 発行上限
- 発行上限なし(インフレ率が段階的に下がる設計)
- コンセンサス
- プルーフ・オブ・ステーク+プルーフ・オブ・ヒストリー(Tower BFT)
- 循環供給量
- 589,549,091
- 時価総額ランキング
- #7
- 公式サイト
- solana.com
最新データ
- 直近価格(USD)
- $106.72
- 24時間の変動
- +2.49%
- 時価総額
- $629.82億
- データ取得時刻
ソラナの歴史:ホワイトペーパーからメインネットへ
- 2017年11月:アナトリー・ヤコヴェンコが、プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)を提案するホワイトペーパーを公開しました。ソラナの公式ドキュメントによると、ヤコヴェンコはクアルコム、Mesosphere、Dropboxで分散システムの設計に携わった経験から、信頼できる「時計」があればネットワークの同期がずっと簡単になると考えていました。
- 2018年2月:共同創業者のグレッグ・フィッツジェラルドが、ホワイトペーパーを実装するオープンソースの試作品の開発を始め、同じ月のうちに最初の版を公開しました。
- 2018年3月:イーサリアム系の別プロジェクトと名前が紛らわしかったことから、クアルコム時代にメンバーが暮らしていた米サンディエゴ北部の海辺の町「ソラナ・ビーチ」にちなんで、名前をSolanaに改めました。ヤコヴェンコとラージ・ゴーカルらが共同創業者となり、開発会社のSolana Labsと、のちに非営利のソラナ財団が活動を始めます。
- 2020年3月:世界各地のバリデーターの協力のもと、メインネットベータが稼働を始めました。名前に「ベータ」が付いたまま、実際の資産がやり取りされるネットワークとして運用されています。
- 2021年:DeFiやNFTのブームでエコシステムが急成長しました。一方、2021〜2022年には、ボットによる大量の取引などをきっかけにネットワークが停止する障害を何度か経験しています。
- 2022年:大手取引所FTXの破綻は、FTXや関連会社と関係の深かったソラナのエコシステムにも大きな打撃を与えました。その後、2023〜2024年にかけて新しいプロジェクトの参入が続き、ミームコインの取引などで利用が再び広がりました。
- その後:クライアントソフトの多様化や、より速い確定を目指す新しい合意形成方式「Alpenglow」の提案など、基盤部分の改良が議論・進行しています。
正式名称は「Solana」で、日本では「ソラナ」と表記されるのが一般的です。
ソラナの仕組み:プルーフ・オブ・ヒストリーとは
多くのブロックチェーンでは、ノード同士が「どの取引がどの順番で起きたか」をやり取りしながら合意する必要があり、これが速度の制約になります。ソラナはこの問題に、時間の証明という発想で取り組みました。
- プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH):SHA-256のハッシュ計算を、前の結果を次の入力にして連続で行います。この連鎖は順番どおりにしか計算できないため、途中に取引を書き込むと「その取引がいつ起きたか」を後から誰でも検証できる時刻の記録になります。
- プルーフ・オブ・ステーク(PoS):SOLをステークしたバリデーターが、順番にブロックを作る「リーダー」を務めます。不正をするとステークが失われるリスクを負うことで、ネットワークの安全が保たれます(プルーフ・オブ・ステークを参照)。
- Tower BFT:PoHの時刻記録を土台に、バリデーターがブロックに投票して合意を固めます。
取引の順序がPoHで先に決まっているため、バリデーターは大量のメッセージをやり取りしなくても処理を進められます。これが、手数料の低さと処理の速さにつながっています。
PoHの時刻記録を作るのは、その時点のリーダーを務めるバリデーターです。リーダーはハッシュ計算を休みなく続け、受け取った取引をその流れの中に書き込んでいきます。ほかのバリデーターは、ハッシュの連鎖を検証するだけで取引の順番を確認できます。
2021〜2022年の障害を受けて、ソラナでは通信の仕組みをQUICに切り替える、ステーク量に応じて通信の帯域を割り当てる、混雑しているプログラムだけ手数料が上がる「ローカル手数料市場」を導入する、といった改良が行われてきました。
SOLトークンの役割と発行の仕組み
SOLには主に次の役割があります。
- 手数料:取引やプログラムの実行にかかる手数料をSOLで支払います。手数料の一部は消却されます。
- ステーキング:SOLをバリデーターに委任(デリゲート)すると、ネットワークの安全に貢献し、報酬を受け取れます(ステーキング、リキッドステーキングも参照)。
- エコシステムでの利用:DeFiやDEX、NFTマーケットプレイスでの取引に使われます。
SOLには固定の発行上限がなく、ステーキング報酬として新しいSOLが発行されます。ただし年間のインフレ率は時間とともに段階的に下がるよう設計されています。公式ドキュメントに示された当初の設計では、年率8%から始まり、毎年前年の15%ずつ下がって、最終的に年率1.5%で一定になります。この下がるペースを速める変更(SIMD-0550)も提案されており、2026年9月時点ではメインネットでの有効化を待つ段階と報じられています。ステーキングに参加している人にとっては、新しく発行されるSOLが報酬として配られるため、実質的な希薄化は参加していない保有者より小さくなります。現在の価格や時価総額、ステーキング利回りは変動するため、スポット価格ページで最新の値を確認してください。
ソラナの主な使い道
- DeFi:JupiterのようなDEXアグリゲーターなど、低コストを活かした取引サービスが集まっています。
- ステーブルコイン決済:ステーブルコインの送金や支払いに使われています。
- NFT・ゲーム:発行や取引の手数料が低いため、大量のNFTを扱う用途に向いています。
- ミームコイン:BONKやdogwifhatなど、ソラナ上で生まれたミームコインも多くあります。
- アクションとブリンク:SNS上のリンクから直接取引を実行できるSolana Blinksのような仕組みもあります。
主なプロジェクト
| 分野 | 代表的なプロジェクト |
|---|---|
| DeFi | Jupiter、Raydium、Orca、Marinade Finance |
| NFT | Magic Eden、Tensor、Metaplex |
| 決済 | Solana Pay |
| ステーブルコイン | USDC など |
Solana Payは、店舗やECサイトがステーブルコインなどで直接支払いを受け付けるための仕組みとして開発されました。
ソラナとイーサリアムの違い
| 項目 | ソラナ(SOL) | イーサリアム(ETH) |
|---|---|---|
| 合意形成 | PoS+プルーフ・オブ・ヒストリー | プルーフ・オブ・ステーク |
| 拡張の考え方 | 1つのチェーン(レイヤー1)で高速処理 | レイヤー2と組み合わせて拡張 |
| スマートコントラクトの言語 | 主にRust | 主にSolidity |
| 発行上限 | なし(インフレ率が段階的に低下) | なし(手数料バーンで一部相殺) |
ソラナは単一チェーンでの処理速度を重視し、イーサリアムは分散性を保ちながらレイヤー2で処理能力を広げる設計を取っています。どちらが優れているというより、設計上の優先順位が異なります。
ソラナのリスクと考慮点
- ネットワーク停止の歴史:2021〜2022年に複数回の停止を経験しました。改良は進んでいますが、障害のリスクがゼロになったわけではありません。
- インフレ型の供給:発行上限がないため、新しいSOLの発行が続きます。
- バリデーターの集中:バリデーターを運営するには高性能なハードウェアと通信環境が必要で、参加のハードルが高いことから、地理的・経済的な集中が指摘されています。
- 競合:イーサリアムのレイヤー2など、低い手数料を売りにするほかのネットワークとの競争もあります。
これらは一般的な論点の整理で、売買を勧めるものではありません。
SOLの保管方法
SOLやソラナ上のトークンは、ソラナに対応したウォレットで保管します。日常の取引にはブラウザ拡張やスマホアプリのホットウォレットが便利ですが、長期保管にはハードウェアウォレットを併用する方法もあります。ソラナのアプリに接続するときは、署名を求められている内容を確認し、心当たりのない承認はしないことが大切です。
よくある質問
ソラナ(SOL)とは簡単に言うと何ですか?
処理が速く手数料が低いことを特徴とするブロックチェーンと、その上で使われる暗号資産SOLのことです。DeFiやNFT、ステーブルコイン送金などに使われています。
プルーフ・オブ・ヒストリーとは何ですか?
ハッシュ計算を連続して行うことで、取引がいつ起きたかを後から検証できるようにする時刻証明の仕組みです。ソラナではこれをプルーフ・オブ・ステークと組み合わせて合意形成を効率化しています。
ソラナはいつ始まりましたか?
2020年3月にメインネットベータが稼働を始めました。それ以前の2010年代後半に、創業者のアナトリー・ヤコヴェンコがプルーフ・オブ・ヒストリーのホワイトペーパーを公開しています。
SOLに発行上限はありますか?
固定の発行上限はありません。ステーキング報酬として新しいSOLが発行されますが、インフレ率は時間とともに下がる設計で、手数料の一部は消却されます。
SOLはステーキングできますか?
できます。バリデーターにSOLを委任すると報酬を受け取れます。利回りは変動し、委任先の運営状況によって結果が変わる点に注意が必要です。
ソラナとイーサリアムの違いは何ですか?
ソラナは1つのチェーンで高速に処理する設計、イーサリアムはレイヤー2と組み合わせて処理能力を広げる設計です。合意形成の仕組みや開発言語も異なります。

