NEAR(NEAR)AI CloudがOpenAI互換APIを公開、秒間100リクエストの上限設定

NEAR AI CloudがOpenAI互換APIを公開。テナントあたり秒間100リクエストの上限、TEEアテステーション、ステーキングしたNEARでのクレジット決済を導入。

(13:44 UTC)
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AI要約AI
  • NEAR AI CloudがOpenAI互換APIを2025年12月3日公開
  • TEE環境でレイテンシが約5〜10%増加する可能性を開示
  • 2026年7月30日、ステーキング済みNEARでクレジット獲得の仕組みを開示
  • NEARの現物価格が過去24時間で7.7%上昇
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OpenAI互換APIが正式稼働

NEAR(NEAR)Protocolの開発チームが手がけるAIコンピュートサービス「NEAR AI Cloud」は、OpenAIのクライアントツールと完全に互換性のあるAPIの提供を開始した。既存コードを1行も書き換えずに済む設計は、開発者の乗り換え障壁を意図的に極小化する戦略だ。2025年12月3日に公開されたローンチドキュメントによると、NEAR AI Cloud APIは完全なOpenAI互換を標榜し、PythonおよびTypeScript向けのソフトウェア開発キット(SDK)も同梱されている。移行手順は意図的にシンプルだ。開発者は既存のクライアントライブラリをそのまま使い、ベースURLをNEARのエンドポイントに差し替え、NEAR AIのAPIキーを挿入するだけでよい。公式例ではデフォルトのベースURLとしてhttps://cloud-api.near.ai/v1が示されており、以後はチャット補完などの標準的な呼び出しがNEARのインフラ上で実行される。公開リポジトリにはチャット補完、汎用補完、埋め込み(embeddings)など複数のエンドポイントが列挙されているが、ドキュメントは明示的に、OpenAI互換であることが全機能で同一の挙動を保証するものではないと注意を促している。実際にサポートされる範囲とエンドポイントごとの制限はモデル別ドキュメントで確認する必要があり、本番トラフィックを移す前に各機能を検証するようチームに助言している。この戦略が狙うのは、推論市場における最大の乗り換えコストだ。OpenAIのSDKは機械学習分野で最も広く導入されているライブラリの一つであり、そのコードパスを維持できれば、プロバイダ変更時の主な摩擦点が消える。Web3開発者にとっては、NEARのコンピュートスタックが「特殊なブロックチェーン隣接サービス」ではなく、そのまま差し替えられる代替手段として位置づけ直されることになる。課題として残るのは、このサービスを支えるプライバシー設計が検証に耐えられるかどうかであり、NEAR AIが最も鋭い技術的差別化を打ち出しているのはまさにこの点だ。

TEEアテステーションとステーキング決済

プラットフォームの看板となる差別化要素が、TEE(Trusted Execution Environment、信頼実行環境)の活用だ。TEEとは、CPUやGPUのハードウェア内部に設けられた隔離領域であり、データとコードをホストOSや他のすべてのアプリケーションから切り離して処理する仕組みである。NEAR AIによれば、リクエストはTEE内で処理され、アテステーション(検証証明)を通じて確認可能だ。これは、特定のリクエストが承認されたハードウェア・ソフトウェア環境で実行されたことを暗号学的に証明するハードウェアベースの証明である。公式ドキュメントによれば、モデル提供者もクラウド事業者も、NEAR AI自身ですら、ユーザーデータを読み取ったり訓練に転用したりすることはできないという。トレードオフも隠さず開示されている。初期リリース文書は、標準環境と比べてレイテンシが約5〜10%上昇する可能性があること、スループットがテナントあたり秒間100リクエストに制限され、実数値はモデルやデプロイ構成によって変動することを警告している。カバレッジにもムラがある。一部のモデルはNEAR AIのGPU TEEの外部にある外部プロバイダで実行されており、その場合ハードウェアアテステーション自体が提供されない可能性があるため、プライバシー検証の強度はモデルごとに異なる。決済レイヤーはトークンに結びついている。2026年7月30日、NEAR AIはステーキング済みのNEARから、ステークした資産の所有権を保持したまま、AI推論やエージェントホスティングに利用可能なクレジットを獲得できる仕組みを開示した。アナリストは、このDelegated Proof of Stakeに連動するクレジットモデルではNEARの価格変動がエンタープライズのコスト予測を複雑にし得ること、またAPI利用とステーキング決済は独立した機能であり、チームは個別に採用できる点を指摘する。エージェントホスティングの側面には固有のリスクも伴う。NEARの共同創業者Polosukhin氏は、偽ClaudeリンクがWeb3開発者を襲った事案を受け、コンテキストポイズニングの危険性を最近指摘した。それでも市場の反応は明確にポジティブだ。COINOTAGの市場データによると、NEARの現物価格は過去24時間で7.7%上昇しており、先日のテクニカルレビューで記録した2.50〜2.55ドルのレジスタンスゾーンでの上値押さえを材料に上昇基調を築いている。 市場をリアルタイムで追いたい読者は、Binanceで現物・先物価格をライブで確認できる。

トークン需要とコンピュート供給の接続

二つの動きを並べて読むと、一本の筋道が見えてくる。NEARはレイヤー1トークンをAIコンピュートへの請求権へと転換しつつある。OpenAI互換APIが乗り換えコストを取り除き、TEEアテステーションがサードパーティ推論に対するエンタープライズの警戒という信頼のギャップに応え、ステーキングによるクレジット獲得の仕組みがその需要をトークンへと還流させる。ここでの一次資料であるローンチドキュメント自体が、テナントあたり秒間100リクエストという上限、5〜10%のレイテンシ増加、モデルごとに均一でないアテステーションカバレッジを、際立って自己批判的に明記している点は注目に値する。この率直さは期待値の調整を示唆するものだが、実際の開発者採用数は未公表であり、その数値が表面化するまで、7.7%の現物ラリーは利用実態ではなくナラティブを織り込んでいる、というのが私たちの読みだ。

COINOTAG News Desk

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