ストラテジー約3.5年ぶり32BTC売却 MSTR株5.3%急落、現物BTC-ETF15億ドル流出
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Bitcoinニュース
ビットコイン保有最大手の上場企業ストラテジー社が、2026年5月26日から31日にかけて32BTCを売却したことが6月1日付のSEC提出書類で明らかになった。平均売却単価は1BTC当たり77,135ドル、手取り総額は約250万ドル(4億円相当)で、調達資金は優先株配当の支払いに充てる方針だ。同社にとっては2022年12月のタックスロスハーベスティング以来、約3年半ぶりの売却となる。売却規模は売却前保有量843,738BTCの0.0038%にとどまるが、長く貫いてきた「絶対に売らない」スタンスからの転換シグナルと受け止められ、市場は神経質に反応した。
著名アナリストのCrypto Tice氏は5月31日、ビットコインの次の大底が2026年後半に到来するとの見方を示した。強気相場が約3年、弱気相場が約1年続くという過去のサイクル構造が根拠で、ETF承認や機関資金の流入で市場環境が変化した後もこの周期性は崩れていないと指摘する。一方、別の分析者によると取引所バイナンスのビットコイン準備金が短期間で64万7,800BTCまで急増しており、大口の取引所流入は売却前の典型的な動きとされる。7万3,000ドル前後で買い需要が売り圧力を吸収できるかが焦点となる。

ストラテジーが買い増しを止めた一方で、デジタル資産トレジャリー戦略を継続する企業も残っている。トム・リー氏率いるイーサリアム特化のBitmineは5月単月で約33.8万ETH(時価約6.65億ドル)を取得し、保有量は540万ETHを突破した。Striveは5月に約1,944BTC(約1.5億ドル相当)を分散買い付けし、日本のメタプラネットも4月初旬に5,075BTCを購入している。ただし2026年10月の市場ピーク以降、株価がNAVを下回り資本調達が困難となった企業も多く、能動的に積み増しを続けるリストは急速に絞り込まれた状況だ。
BTC売却の開示を受け、ストラテジーの普通株MSTRは1日終盤に5.3%安の150.68ドルまで下落し、年初来上昇分をほぼ消した。約45日ぶりの安値圏で、投資家心理の悪化が鮮明となっている。保有総量843,706BTC(時価約600億ドル)に対する売却比率は0.0038%にすぎず実質影響は軽微とのアナリスト評価がある一方、「方針転換」と読める見出しが既存のディスロケーションを増幅させたとの分析も出ている。同社の旗艦優先株STRCは年率11.5%配当を月次で支払う設計で、月間約1億ドルの現金支出が常態化している点も売却判断の背景にある。

予測市場ポリマーケットでは、「ストラテジーが2025年5月31日までにビットコインを売却するか」を巡る賭け市場が取引高2,000万ドル超に膨らみ、結果認定で混乱が生じている。SEC書類によれば売却は5月26〜31日の期間に実施されたが、市場締切時点で情報は未公開だったとして「No」決着が妥当との主張も根強い。市場はすでに2度「No」で決着し2度とも異議申し立てがあり、現在は最終審査段階にある。さらに紛争がエスカレートすればUMAトークン保有者投票に進むが、投票権の集中度や利益相反を巡る公平性議論も並行して浮上している。
売却報道直後、暗号資産市場全体で取引量が急増し、ビットコインは2.35%安の7万2,000ドル割れ、イーサリアムも1.96%安に沈んだ。米国の現物ビットコインETFからの累計流出額は15億ドルを突破し、2026年最大規模のファンド離脱となった。米国とイランの地政学的緊張がリスクオフ姿勢を強めるなか、ストラテジーによる買い支え不在が需給を一段と悪化させる構図だ。AAVEには約13.3万ドル、チェーンリンクには約11.6万ドルの純流出が観測され、中型銘柄からも資金が引き上げられている。一方、AI関連やプライバシー系の一部銘柄には逆張りの買いも入っている。
ビットコインは執筆時点で7万1,604ドル付近、24時間で2.76%下落しサイドウェイトレンドにある。直近の心理的支持帯は7万1,000〜7万2,000ドルで、ここを明確に割り込むと6万8,000ドル方向への試しが現実味を帯びる。上値は7万5,000〜7万7,000ドル(ストラテジー平均売却単価帯)が当面の抵抗となりやすい。RSI・MACDは中立圏で方向感を欠くものの、ETF資金流出が連続規模で継続すれば下落モメンタムが加速する。7万3,000ドルを日次出来高拡大とともに回復すれば反転シナリオが温存される一方、明確な下抜けは弱気サイクル本格化を示唆し、テーゼ無効化のトリガーとなる。
