a16z日本初の海外拠点設立、フィスコは暗号資産事業撤退、CLARITY法案修正案100件超で攻防激化

(16:07 UTC)
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暗号資産ニュース

米大手ベンチャーキャピタルAndreessen Horowitz(a16z)が、米国外で初となる海外拠点を今夏に日本へ開設する方針を固めた。共同創業者のベン・ホロウィッツ氏が高市早苗首相と面会し、日本投資の拡大方針を直接伝えたという。a16zは暗号資産・Web3特化部門「a16z crypto」を通じてCoinbaseやOpenSea、Uniswapといった業界主要プロジェクトに出資してきた実績を持ち、世界最大規模のVCとしてブロックチェーン領域の方向性を主導する存在だ。直近では論考でステーブルコインを「新たな金融インフラ」と位置付けており、日本のステーブルコイン発行・流通エコシステム形成へ与える影響が業界の注目を集めている。

a16z 日本拠点設立

東証グロース市場上場のフィスコは14日、暗号資産・ブロックチェーン事業からの全面撤退を取締役会で決議した。自社発行のフィスココイン(FSCC)に関するステーキング・決済・Learn to Earnなど全サービスを停止し、2025年12月期分として予定していたバーンも中止する。2026年第1四半期決算から報告セグメントを「情報サービス事業」「広告代理業」の2区分に変更する。同社は2016年に暗号資産取引所Zaifを運営したフィスコ仮想通貨取引所を設立し、上場企業として早期から業界に関与してきたが、セキュリティ対応コストの増加と規制対応負荷を理由に積極展開を終了する。FSCC自体が消滅するわけではなく、既存保有者のウォレット利用に直接影響はないとしている。

米上院銀行委員会で14日に予定される暗号資産市場構造法案「CLARITY Act(クラリティ法案)」のマークアップを前に、議員から100件を超える修正案が提出された。最大の争点はステーブルコインの利回り規定で、銀行業界が預金流出への警戒から規制強化を要求する一方、暗号資産業界は活動連動型報酬の容認を主張している。民主党のジャック・リード議員とティナ・スミス議員は、ステーブルコイン報酬を銀行預金に近い扱いへ寄せる文言修正を共同提出。共和党のビル・ハガティ議員はFRBによるCBDC発行禁止案を提出した。Coinbase CEOのブライアン・アームストロング氏は最新版でDeFi・トークン化株式・CFTC管轄権に関する条項が改善されたとして支持を表明している。

米ナスダック上場のナカモト・インクは2026年第1四半期の最終純損失が約2億3,880万ドル(約375億円)に達したと発表した。主因はビットコイン価格の急落による評価損で、2025年12月末の8万7,519ドルから3月末に6万8,220ドルへ下落した結果、1億250万ドルの評価損が発生した。同社は2月に仮想通貨メディアBTC Inc.と資産運用会社UTXOマネジメントの買収を完了し、メディア・資産運用・コンサルティングを中核とする複合型ビジネス体制を整えた。3月末時点でのBTC保有量は5,000枚超、時価総額は約3億4,500万ドル。総営業収益は270万ドルで、Strategy社が先行したビットコイン財務戦略を独自進化させる構えだ。

ナカモト BTC評価損

USDC発行元のCircleは5月12日、AIエージェント向け金融インフラ「Agent Stack」を公開した。AIエージェント自身を主要顧客と位置付ける初のフルスイートで、Circle CLI・Agent Wallets・Agent Marketplace・Nanopaymentsの4機能を提供する。Agent Walletsは2-of-2 MPCによる鍵管理を採用し、支出上限などのガードレール内でエージェントが自律的に資産を保有・送金できる。x402プロトコル連携により、サブスクや事前APIキー不要で利用ごとにUSDC決済が可能となり、Nanopaymentsはガス代不要・最小0.000001ドル単位の機械間マイクロペイメントを実現する。USDC流通量が今四半期末で770億ドルに到達するなか、Circleはエージェント経済の決済層を押さえる戦略を鮮明にしている。

暗号資産ハードウェアウォレット最大手のLedgerと、MetaMask開発元のConsensysが、米国IPO計画を相次いで延期・保留したことが明らかになった。Ledgerは約40億ドル規模の企業評価額でゴールドマン・サックスら3行を主幹事に検討していたが、市場環境の悪化を受けて上場プロセスを保留しプライベート資金調達を含む代替案を検討中だ。Consensysも当初2月末予定だったSECへのS-1登録届出書提出を最短で2026年秋以降まで延期。米大手取引所Krakenも3月、評価額200億ドルで8億ドルを調達済みながらIPOを無期限延期している。2026年に上場を実現した唯一の事例であるBitGoの株価がIPO価格を約35%下回るなど、弱気相場下での投資家心理の不安定さが他社の判断にも影響を及ぼしている。

三井物産デジタル・アセットマネジメントは14日、日本初となる底地のデジタル証券化商品「三井物産グループのデジタル証券~イオン大宮~」の公開と募集開始を発表した。投資対象は埼玉県さいたま市の大型商業施設「イオン大宮」の底地で、賃借人イオンリテールとの50年の事業用定期借地権設定契約に基づき、売上にかかわらず毎月固定の地代を分配金として受け取れる設計だ。発行口数は35万6,000口で1口10万円から投資可能、予想分配金利回りは年3.4%、運用期間は約5年1ヶ月で2031年7月償還予定。ブロックチェーン基盤にはBOOSTRYの「ibet for Fin」が採用され、伝統金融機関主導のセキュリティトークン市場の裾野拡大を象徴する案件となる。

Circle Agent Stack

本サイクルの基調は、規制の明確化と機関プレーヤーの選別淘汰が同時進行する「成熟と峻別」の局面にある。a16zの日本拠点開設や三井物産による底地のトークン化は、ステーブルコインとRWAを軸にしたDeFiと伝統金融の接合点が広がる流れを示す。一方でフィスコの撤退やLedger・Consensysの上場延期、ナカモトの巨額評価損は、価格調整局面での体力差を露わにした。CLARITY法案を巡る攻防はステーブルコイン利回り・CBDC・DAO規律に直結し、次サイクルの市場構造を決定づける。

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Kenji Suzuki

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