ビットコイン7.2万ドル防衛戦、ETF10日連続流出29.7億ドル、IBITはS&P500の2倍超リターン維持

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トレンド:下降トレンド
RSI (14):34.3
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Bitcoinニュース

5月24日から30日にかけての週、ビットコイン(BTC)は米イラン間の和平合意期待と軍事衝突懸念の間で激しく揺れ動き、週足では前週比約3.72%安の1,176万円台で終えた。週初はトランプ大統領による合意接近発言を受けて7万8,000ドル付近まで反発したものの、27日から28日にかけてホルムズ海峡周辺で米軍がイランのドローン拠点を攻撃、イランがクウェートの米軍基地に報復するなど中東情勢が再燃。29日には7万2,000ドル台前半まで急落し、Coinglassのデータではわずか1時間で約1億6,400万ドルのロングポジションが清算された。その後60日間の停戦延長報道で7万4,000ドル台まで反発する場面も見られた。

BTC/USD週足チャート

テクニカル面では、7万2,000〜7万3,000ドル台でのもみ合いが続いている。BTCは8万3,000ドル付近で200日移動平均線に上値を抑えられ、4月からの半値押しとなる7万4,000ドルも割り込んだ後、一目均衡表の雲下限である7万2,000ドル台で何とか下げ止まった。ただし、その雲下限は7万3,000ドル台後半に切り上がりつつあり、ここを明確に割り込めば三役逆転の売りサインが点灯する局面だ。米株式市場が史上最高値を更新する一方でBTCの反発力に乏しい展開は、株式ETFへ資金が流れている構造的要因も背景にある。

米現物ビットコインETFからの資金流出は止まらない。5月15日から29日までの10営業日連続で計29億7,000万ドルが流出し、これまで過去最長だった8営業日連続を更新した。とりわけ27日には単日で7億3,300万ドルもの流出が記録され、1月以来最大となった。米現物BTC ETFの純資産総額は5月15日時点の1,042億9,000万ドルから94億1,700万ドルまで縮小。アルトコイン側ではETH ETFが14営業日連続で計約26億ドルの流出を記録するなど、暗号資産ETF全体から機関投資家マネーが一時的に引き上げられている構図が鮮明だ。

こうした流出圧力の中でも、BlackRockのシニアETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏は5月29日、注目すべき構造変化を指摘した。同氏によれば、IBITの運用開始以来の60日ヒストリカル・ボラティリティは金ETFの水準に向けて継続的に低下している。さらにイラン関連の地政学的緊張が高まって以降もIBITは株式市場をアウトパフォームしており、ブラックロックがETF申請を行った時点からの累計リターンはSPY比2倍超に達している。ビットコインが従来のリスク資産から「デジタルゴールド」へと性質を変えつつあるデータとして、機関投資家ポートフォリオへの組み入れ心理ハードルを下げる材料になり得る。

IBITボラティリティ推移

日本の上場企業による暗号資産関連の動きも続いている。東証スタンダード上場のビットコインジャパン(旧堀田丸正)は5月27日の取締役会で、イーロン・マスク氏率いるスペースXの株式取得を目的とする投資ファンド「Viva-SX LLC – Series H」への出資を決議し実行した。出資元本は約1,061.6万ドル(当時約16.9億円)で、手数料等を含む総額は約20.4億円。米国完全子会社BTCJPN USを通じた新規「AIインフラ投資事業」の一環で、IPO時の現物分配が予定通り行われればスペースX株式2万160株を取得する見込みだ。xAI買収統合や軌道上データセンター構想を背景に、AIコンピューティング需要拡大への布石と位置付けている。

一方、財務戦略を巻き戻す動きも表面化した。フランスのIoT半導体企業シークアンス・コミュニケーションズは5月28日、保有BTCの一部売却で2025年7月発行の転換債務を全額償還したと発表。償還後の保有量は約658BTCで、担保権などの制限は付いていないという。同社はわずか1年足らずでデジタル資産財務戦略を継続しない方針へ転換し、残るBTCも時間をかけて換金していくとした。今後は4G・5GセルラーIoT向け半導体事業と5G eRedCapロードマップに経営資源を集中させる構えで、ビットコイントレジャリー戦略を採用した上場企業の間でも個別事情による方向性の二極化が進んでいる。

テクニカル指標を見ると、現値7万2,755ドルは直近サポート7万2,592ドルに肉薄しており、RSI34.27は売られ過ぎ手前の調整圏、MACDは弱気シグナルで明確なダウントレンドを示している。下方では7万280ドル、6万6,862ドルが次の支持帯。上方は7万3,700ドル、7万5,163ドル、7万6,441ドルが順次レジスタンスとして意識される。強気相場復帰には一目雲下限の死守と7万5,000ドル奪回が条件だが、ETF資金流出が続く中で7万280ドルを割り込めば6万6,862ドルまでの調整余地が広がる。雇用統計と米イラン停戦合意の正式成立がシナリオの分水嶺となる。

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Akiko Watanabe

COINOTAG yazarı

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