ビットコイン70K割れ、ストラテジー32BTC売却で神話揺らぐ、家庭用マイナー3,600万円獲得
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Bitcoinニュース
ビットコイン(BTC)は6月1日から2日にかけて急落し、一時50万円を超える下げ幅を記録した。背景には世界最大のBTCトレジャリー企業による32BTC売却の開示がある。マイケル・セイラー会長が長年掲げてきた「売らない」方針との不一致が市場参加者に衝撃を与え、リスク回避姿勢が一気に強まった。米国ではクラリティー法案を巡る不透明感もくすぶり、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOが否定的見解を示したことで法案成立期待は後退。さらに史上最大規模となるSpaceXのIPOが近づいており、資金シフトへの警戒感が暗号資産市場の重しとなっている構図が鮮明だ。

個人マイナーが日本時間5月30日、家庭用マイニング機器のみでBTCブロック番号「951771」の採掘に成功し、3.14BTC(約3,600万円相当)のブロック報酬と手数料を獲得した。使用機材は12台のCanaan Avalon Nano 3Sと2台のAvalon Mini 3で構成され、合計ハッシュレートは約147TH/s。世界全体のハッシュレートに対する比率は約0.000000001%にすぎず、ブロック発見確率は約670万分の1という極めて低い数字だった。マイナーはソロ採掘に特化したプラットフォーム「Braiins Solo」を利用しており、参入障壁の低下が個人による稀有な成功事例を後押ししている実情を示した。
予測市場プラットフォームのポリマーケットでは、「ストラテジーは5月31日までにBTCを売却するか」を巡る市場決着で紛争が発生している。同社が6月1日付のSEC提出書類8-Kで5月26〜31日に32BTCを売却していたと開示したが、情報が公表されたのは市場期限後だった。「Yes」支持者は期限内売却を根拠とする一方、「No」支持者は決済時点で情報が存在しなかったと主張。プラットフォーム側は「市場時間枠外の確認は対象外」との立場を提示した。最終判断は審査中で、UMAトークン保有者投票へ持ち越される可能性も残るが、ガバナンスの透明性に対する疑念がコミュニティで広がっている状況だ。
セイラー会長は今回の売却に先立つ複数のインタビューで、その戦略的論理を事前に明示していた。同氏は「市場がストラテジーは保有BTCを決して売らないと考えれば、信用格付け機関はそれを資産ではないと見なす」と語り、約650億ドル規模の保有資産がゼロ評価されるリスクを排除するために売却可能性を保持することが重要だと説明。不動産開発を例に「含み益が生じたBTCを売却し優先株配当に充当するのは資本利得の収益化にすぎない」と述べていた。フォン・レCEOも「新株発行よりBTC比率向上に資する場合に売却を実施する」との方針を以前から示しており、32BTCはその初実例にあたる。

デリバティブ市場では、現物の重い売り圧力に反してホエールとマーケットメーカーが強気ポジションを拡大している。Binanceの上位トレーダーのロング・ショート比率は1.1倍から1.4倍へ上昇し、OKXでは月曜に1.9倍まで急騰した。BTC先物のオープンインタレストは435億ドル水準で前週と概ね横ばい、強制清算後もトレーダーは損失確定を急がない姿勢を維持している。一方、永久先物の年率資金調達率は半年ぶりに中立帯6〜12%を上抜けて13%に達し、強気心理の回復を示唆する反面、レバレッジ過熱による連鎖清算リスクも同時に高めている構図が浮かび上がる。
米現物BTC・ETFからは5月25〜29日の週に14.2億ドルの資金流出が観測され、当該プロダクトの週次流出として歴代3位の規模となった。世界全体の暗号資産ETPでも16.7億ドルが流出し、2026年では1月23日週に次ぐ2番目の大きさだ。米現物BTC・ETFは10セッション連続の流出を計上し、純引き出しは累計29.7億ドルに迫る。一方でXRPファンドに1,520万ドル、Solanaファンドに240万ドル、Hyperliquidファンドに2,600万ドルが流入し、機関投資家の選別姿勢が鮮明化。米10年債利回りが4.45〜4.47%帯に高止まりしていることも、金利感応的資産への重しとなっている。
テクニカル面では、BTCは70,954ドル付近で24時間3.6%安と弱気相場の様相を呈している。ローソク足分析ではRSIが30.18と売られ過ぎ水準に接近し、MACDも弱気シグナルを維持。直近サポートは70,696ドル、次は69,384ドル、続いて66,862ドルが重要防衛線となる。上値抵抗は71,480ドル、72,673ドル、74,092ドル。68,000ドル割れでは大規模ロング清算が連鎖する真空地帯が存在し、警戒が必要だ。逆に72,673ドルを終値で奪還できれば短期反発シナリオが点灯する。74,092ドル突破がない限り、強気転換の判断は時期尚早と見るべき局面だ。
