CLARITY法7月4日署名へ正念場、PaxosがSEC清算機関登録、OKXがCoinone株19.6%取得
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暗号資産ニュース
米上院銀行委員会がデジタル資産市場構造法案、通称「CLARITY法」を15対9で可決した。トランプ大統領はSNSで「将来にわたって覆らない」デジタル資産市場の法制化を表明し、ホワイトハウスは独立記念日である7月4日の署名を目標に据えている。同法案はSECとCFTCの管轄を再編し、CFTCに現物市場の監督権限を付与するほか、トークンが証券か商品かを明確に定義する内容となっている。ビットコインを含む主要銘柄の規制位置付けが固まる意義は大きい。ただし上院の議事妨害打ち切りには60票が必要で、共和党53議席に加え民主・無所属から少なくとも7票を確保しなければならない。ルミス上院議員は「2030年まで最後のチャンス」と訴え、規制の長期固定化を急ぐ姿勢を鮮明にした。

国内勢の話題に目を向けると、暗号資産取引所bitbankの最新評価が市場関係者の注目を集めている。2014年5月設立のビットバンク株式会社が運営し、関東財務局長(暗号資産交換業者)登録番号第00004号として金融庁に正式登録されている。板取引に特化した取引所形式を採用し、44種類超のアルトコインを低スプレッドで売買できる点が中級者層に評価されている。コールドウォレットによる顧客資産分離管理と二段階認証など多層的なセキュリティ体制を整備しており、国内ライセンス取得済み事業者として10年以上の運営実績を持つ。手数料の安さが強みである一方、初心者には板取引のUIに学習コストがある点も指摘されている。
バイナンス創業者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏が、AI業界は早晩淘汰の波にさらされると警告した。X上の投稿で、AI技術そのものは指数関数的に成長するものの「現存するAI企業の大半は破綻する」と断言。Anthropicが965億ドルのポストマネー評価額でシリーズH調達を完了し、OpenAIも8,520億ドル評価でIPO申請を準備する一方、生存企業すら激しい価格変動と新規参入企業との競争に晒されると指摘した。CZ氏は過去にも「AIエージェントにトークンは限定的にしか必要ない」と発言しており、暗号と隣接するテック領域における過熱に対する一貫した懐疑姿勢を示している。シリーズH調達でAnthropicは47億ドルの年間ランレート収益を報告したと伝えられている。
ステーブルコイン発行企業Paxosの子会社Paxos Securities Settlement Company(PSSC)が、SECから清算機関としての正式登録を取得した。1934年証券取引所法に基づく登録で、ブロックチェーンネイティブ企業として「初かつ唯一」の認可となる。CEOのチャールズ・カスカリーラ氏は「SECとの7年にわたる協議の成果」と述べ、即日決済とコスト削減を実現する次世代ポストトレード基盤の構築を強調した。Paxosは2020年からノーアクションレリーフのもとで米株式の清算・決済パイロットを実施しており、PayPalやマスターカード、Interactive Brokers、Mercado Libreとの提携、PYUSDやPAXGの発行で知られる存在である。

OKX Venturesと韓国投資証券(KIS)が、韓国の暗号資産取引所Coinoneの株式19.6%を1,600億ウォン(約1億600万ドル)で取得することで合意した。規制当局の承認を条件に、両社はCEOのチャ・ミョンフン氏と既存株主Com2us Holdingsに次ぐ第3位の共同株主となる見通しである。取引は既存株主からのセカンダリ売却と新株発行を組み合わせた構造で、チャCEOは引き続き筆頭株主として経営権を維持する。韓国は2024年に「仮想資産利用者保護法」を施行し、AML体制と取引監視を強化したほか、ステーブルコインとトークン化証券に関する第二段階の立法を準備している。OKXは「コンプライアンス重視の規制下インフラへの注力」を出資理由として挙げた。
韓国市場では伝統金融機関の暗号資産参入が加速している。今年2月にはMirae Asset ConsultingがKorbitの株式92.06%を1,334.8億ウォン(約9,300万ドル)で取得し、小規模取引所を実質的に支配下に置いた。さらに今月はHana Financial Groupが約1兆ウォン規模の投資計画を表明し、規制下のデジタル資産事業への本格進出を示唆している。当局は機関投資家や事業会社の参加を段階的に解禁する方針を打ち出しており、KISが今回のCoinone出資でセキュリティ・トークン・オファリング(STO)とステーブルコイン事業の展開を視野に入れている点は、DeFiとは異なる規制内トークン化金融への制度的シフトを象徴している。

今週の動きを俯瞰すると、米国・日本・韓国いずれの市場でも規制の確定化と機関投資家の制度的参入という共通テーマが浮かび上がる。CLARITY法による米国の市場構造法制化、Paxosのブロックチェーンネイティブ清算機関登録、韓国財閥系金融グループによる取引所買収はいずれも、暗号資産が「規制された金融インフラ」として組み込まれていく流れを裏付けている。一方でCZ氏のAI業界淘汰論は、隣接するテック領域でもバブル後の選別が始まる可能性を示唆する。次の四半期、各国の制度設計の精緻化が業界の中長期トレンドを決定づける鍵となりそうだ。