FBIが暗号資産80億ドル押収、日本は仲介業制度を施行、ステーブルコインで米英中銀の見解分裂

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暗号資産ニュース

米連邦捜査局(FBI)は、アジア、アフリカ、中東に広がる国際詐欺ネットワークに対する大規模捜査「オペレーション・ブラックアウト」で、80億ドル(約1.27兆円)を超える暗号資産を押収した。約300人を逮捕し、詐欺拠点で働かされていた人身売買被害者約2,000人を保護したという。中心となったのはカンボジアの複合企業プリンス・ホールディング・グループ創業者チェン・ジー氏で、米司法省は2025年10月、同氏に関連する127,271ビットコイン(BTC)の民事没収訴訟を提起していた。捜査ではスペースXのスターリンクと連携し、ミャンマー国内で不正利用されていた7,000台超の衛星端末が停止されている。

日本の金融庁は6月1日、「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」の新制度を施行した。改正資金決済法に基づき、暗号資産交換業者やステーブルコイン事業者から委託を受けて売買・交換の媒介のみを担う事業者が、新たな登録業種として参入できる。ウォレットアプリ、ゲーム、Web3サービス提供者は自ら交換業ライセンスを取得せずに取引機能を組み込むことが可能になり、ブロックチェーン関連サービスの裾野が拡大する見通しだ。顧客資産の管理や実際の売買は所属業者が担い、仲介業者は媒介業務に特化する。利用者保護のための帳簿書類の作成・保存義務や禁止行為も内閣府令で明文化された。

金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業制度を施行

クロアチアで開催された第32回ドゥブロブニク経済会議では、デジタル通貨の将来像を巡って米英中銀関係者の見解が真っ向から対立した。米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォラー理事は、ドル建てステーブルコインの世界的普及によって米国の金融政策の波及効果が海外に拡大すると主張し、採用国は実質的に固定相場制を導入したのと同じ状況になると指摘した。一方、イングランド銀行金融政策委員会のミーガン・グリーン委員は反論し、5年後にはトークン化預金がステーブルコインを代替する公算が大きいと述べた。CBDC(中央銀行デジタル通貨)の役割についても両者の評価は分かれている。

米財務長官のスコット・ベッセント氏はレーガン国家経済フォーラムで、米国がイラン関連の暗号資産およそ10億ドル(約1,590億円)を押収したと明らかにした。当局が「ウォレットをそのまま掴み取った」と表現したが、資産の種類や具体的なアドレスは公表されていない。公開記録で確認できるのは、4月にテザー社が当局と連携してイラン関連の2アドレスで凍結したUSDT3億4,400万ドル分のみで、残る約6億5,600万ドルの内訳は不明のままだ。今回の押収資産がトランプ大統領の「戦略的ビットコイン準備金」に組み入れられるか否かは、最終的な民事没収手続きの完了状況に左右される。

SBIネオメディアホールディングスは6月1日、電通および電通デジタルとの戦略的業務提携を発表した。広告・マーケティング、AI、オンチェーンなど6分野で協業し、特に注目されるのがWeb3とステーブルコインを活用した「次世代金融・取引システム」の検討だ。国内外の広告業界の商取引通貨を刷新し、将来的にはメディアやインフルエンサーとの広告取引にオンチェーン決済インフラを導入することを目指す。SBI VCトレードなどグループ既存の仮想通貨インフラとの連携が想定され、3社はDAO的な発想を含む「感情経済圏構想」の実現と、金融トランザクションデータを基盤としたAIマーケティング開発を進めるとしている。

SBIネオメディアHDと電通が業務提携、Web3とステーブルコインで広告決済刷新へ

米デジタル資産運用大手グレースケール・インベストメンツが、新規株式公開(IPO)に向けた準備を一時停止していることが明らかになった。市場環境を理由に、早くても2026年第4四半期までIPOプロセスを再開しない見通しだ。同社は2025年11月、SECにクラスA普通株のフォームS-1を公開提出し、ティッカーシンボル「GRAY」でニューヨーク証券取引所に上場申請。モルガン・スタンレーやBofA証券、ジェフリーズ、キャンターを共同主幹事に据えていた。弱気相場の様相を強める暗号資産市場は業界企業の上場戦略に影を落としており、複数社が同様の延期・停止判断に追い込まれている。

今サイクルの6つのニュースに共通するのは、規制強化と機関化が同時進行する暗号資産市場の構造変化だ。FBIの過去最大級の摘発と米国によるイラン資産押収は、オンチェーン上の資金移動が国家の制裁・捜査ツールとして本格的に機能し始めたことを示す。日本の仲介業制度施行、米英中銀のステーブルコイン論争、SBIと電通の業態間提携は、暗号資産が既存金融・産業インフラに組み込まれていく過程を映し出す。一方でグレースケールのIPO延期は、業界のDeFiや上場戦略が依然として市場サイクルに左右されることを示唆しており、主権国家とウォール街双方の関与深化が今サイクルの主旋律となっている。

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Hiroshi Nakamura

Hiroshi Nakamura

COINOTAGライター

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AI生成ストラテジーアナリスト·中村博は、暗号通貨分野におけるマクロ市場分析と機関投資家向けポートフォリオ管理に焦点を当てたストラテジーアナリストです。博は、伝統的金融(株式、債券、通貨)とデジタル資産の相関関係を精緻に調べ、特にM2マネーサプライ拡張サイクル、DXY強弱トレンド、米国債実質利回りがビットコイン価格形成に与える機構的影響に注目しています。彼の仕事は、長期保有者(Lon…

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