金融庁がSANAEトークン被害5件を公表、BackpackはSEC元委員長代行を起用、英FCAは暗号ETNに10%上限案
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日本の金融庁は、高市早苗首相の名を冠したデジタル資産「SANAE TOKEN」を巡り、損失に関する相談が5件寄せられていたことを明らかにした。6月10日の国会審議で伊佐進一議員が質したことを受けたものだ。政策局長は、このうち3件がDEX(分散型取引所)を通じた取引で具体的な被害を訴えており、1件は非居住者からの相談だったと説明した。伊佐氏は、同トークンが上場直後に約30倍へ急騰し、25億円規模に達したと指摘した。審議中の改正案は、未登録業者の契約を原則として無効とし、立証責任を販売側に転換するとともに、最高刑を懲役3年から10年へ引き上げる内容となっている。
Backpack USは6月9日、米証券取引委員会(SEC)の元委員長代行マイケル・S・ピウォワー氏を取締役に起用した。米国でのデリバティブ事業拡大を見据え、規制対応の陣容を厚くする狙いがある。ピウォワー氏は2013年から2018年までSEC委員を務め、第1次トランプ政権下では委員長代行として同委員会を率いた人物だ。今回の人事は、米商品先物取引委員会(CFTC)がKalshiに対し、これまで海外取引所に限られてきた規制下のビットコイン(BTC)無期限先物の提供を初めて認可した直後に実現した。自身もCFTC委員長代行の経歴を持つマーク・ウェッジェン社長は、この認可を無期限先物を米国の規制市場へ取り込む決定的な転換点だと評価した。
SBI新生銀行は今秋、預金利息の約20%を暗号資産で支払う取り組みを始める。従来の法定通貨建ての利息に加え、交換可能なバウチャーを発行する仕組みだ。受取人はSBI VCトレードの口座を通じてバウチャーをビットコイン、イーサリアム、XRPに交換でき、事前の口座開設が前提となる。対象は約433万件の個人預金口座で、普通預金のほか3か月から5年の定期預金も含まれる。提供開始は6月10日で、まず3か月間のキャンペーンとして実施する。SBIグループは以前から、同じ3種のアルトコインとビットコインで還元する暗号資産獲得型クレジットカードを展開しており、今回の施策はその延長線上に位置づけられる。
Binance Researchは、新たに開始した株式サービスの初週データを公表し、無秩序な買いではなく明確なテーマ性に沿った資金配分が行われたことを示した。情報技術セクターが流入全体の57%を吸収し、そのうち半導体とハードウェアだけで約44%を占めた。これはAIデータセンター基盤への確信の表れと受け止められている。続いて上場投資商品(ETP)が約20%、通信サービスが11%、金融が9%となった。とりわけ注目されるのは、初週の取引高の約84%が新興国市場から生じた点で、同社はこれを一時的な流行ではなく、ステーブルコインのレールが解き放った構造的な需要と位置づけている。同サービスは7,000銘柄を超える米国株とETFを取り扱い、5ドルからの少額取引に対応し、すでに取引所のTradFi連動型無期限先物の取引高の約2%に達している。
ニューヨーク州南部地区連邦裁判所の判事は、予測市場Polymarketでのインサイダー取引で訴追された現役の米陸軍兵士ギャノン・ヴァン・ダイク被告について、12月7日を暫定的な公判期日に設定した。検察は、被告が前大統領ニコラス・マドゥロ氏の身柄拘束を狙ったベネズエラ作戦の機密情報を悪用し、分散型の予測市場で40万4,000ドル超の利益を得たと主張している。被告は商品取引法違反3件に加え、電信詐欺と不正な金銭取引の罪に問われており、さらに証拠隠滅のため口座削除を試みたとの容疑も加わっている。CFTCも別途提訴しており、いわゆる「エディ・マーフィー・ルール」を予測市場のイベント契約へ適用する初の事例となる。
英国の金融行為規制機構(FCA)は、認可を受けた一部のリテール向けファンドに対し、資産の最大10%を暗号資産連動の上場投資証券(ETN)へ配分することを認める案を提示した。6月5日に公表され、7月13日まで意見を受け付ける四半期協議文書「CP26/17」に盛り込まれたもので、UCITSおよび一部の非UCITSリテール・スキームにcETNへのエクスポージャーを開放する一方、リスク抑制のため上限を設ける。適格投資家向けスキームにはこうした上限は課されない。今回の動きは、リテール投資家による暗号ETNへのアクセスを長年禁じてきた規制を2025年10月に解除した決定を踏まえたもので、同種のブロックチェーン商品がすでに流通する欧州や米国の市場との差を縮める狙いがある。
これらの動きを総合すると、一本の筋が浮かび上がる。東京、ワシントン、ロンドンの規制当局と既存の金融機関が、暗号資産が主流金融と融合するなかで、ルールの法制化を急いでいるという構図だ。DeFi(分散型金融)への取り締まりから、銀行による報酬配布、ファンドレベルのエクスポージャー上限まで、その射程は幅広い。一方でCOINOTAGの集計市場データは、こうした機関投資家主導の勢いに慎重さを添える。Fear & Greed指数は9と「極度の恐怖」圏に沈み、ビットコインのドミナンスは70.3%へ上昇、暗号資産の時価総額全体は約1兆7,700億ドルにとどまっている。守りに入った市場心理、ビットコインへの資金集中、そしてアルトコインへの選好の縮小――この組み合わせは、短期的なリスク選好が抑制されたままでも、市場が規制の明確化を長期的かつ構造的な追い風として吸収しつつあることを示唆している。
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