南ア高裁ビットコインを「資金かつ資本」認定、セイラー資本ローテーション論×ETF43.7億ドル流出
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Bitcoinニュース
南アフリカ高等裁判所は6月1日、ビットコインが同国の外国為替管理規制における「資金」かつ「資本」の両方に該当するとの判断を示した。スチュアート・ウィルソン判事は、仮想通貨トレーダー2名が2018年1月から2020年3月までに購入した約1,680BTCを海外取引所のウォレットへ移転した行為について、財務省承認のない資本輸出に該当すると認定し、約600万ランド相当の口座没収命令を支持した。同判決は2025年にプレトリア高裁が下した「ビットコインは外為管理対象外」とする判断と真っ向から対立しており、上位審による統一見解が南アの仮想通貨規制の方向性を左右する局面に入った。
ストラテジー創業者マイケル・セイラー会長は6月4日、ビットコイン現物ETFからの大規模流出について「ビットコインへの信頼が失われたわけではなく、資本のローテーションだ」とXに投稿した。同氏は過去6カ月でAI関連の投資資金調達が約4,000億ドルに達し、史上最大規模の資金移動が進行中だと指摘。同期間のETF純流出約40億ドルはこの構造的シフトの一部分にすぎず、ボラティリティはむしろ機会を生むと強調した。ビットコインは6月4日に約3カ月ぶりに1,000万円を割り込み、執筆時点では63,300ドル前後で推移し、前日比約1.5%安・週次で約13.6%安の水準にある。
米国上場のビットコイン現物ETFは5月15日から6月3日まで13営業日連続で純流出を記録し、累計流出額は43.7億ドルに到達した。これは同商品が承認されて以降で最長の連続流出となる。直近3営業日の内訳は6月1日が4億8,376万ドル、6月2日が5億1,919万ドル、6月3日が3億9,660万ドルと、ペースが減速するどころか高水準で推移。ビットコイン現物ETFの総資産額は6月3日時点で828億ドルまで縮小した。週次でビットコイン価格が約13.6%下落しており、機関需要を吸収する主要パイプラインが一時的に詰まっている構図が鮮明だ。
下落の直接的な引き金の一つとして、最大手ストラテジーが6月1日付でSECに提出した8-K書類で、5月26〜31日の間に32BTCを売却した事実が市場に波紋を広げた。同社による売却は2022年12月以来であり、長期ホールド戦略からの一時的な転換と受け止められた。さらに、経営破綻したマウントゴックス関連ウォレットから約1万306BTC(約7.3億ドル相当)が新規アドレスへ送金され、その後Bitstamp向け取引所へ116.3BTCが移動した。債権者返済に伴う供給圧力への警戒が再燃し、売り材料が連鎖的に重なる展開となった。
一方、スタンダードチャータード銀行のデジタル資産調査グローバル責任者ジェフリー・ケンドリック氏は6月4日、ビットコインが底値圏に近いとの見方をクライアント向けノートで提示した。同氏はETF保有が構造的に底堅さを示している点と、ストラテジーによる大規模買戻し実施への期待を根拠に挙げた。前例として2022年12月の事例を引用し、当時ストラテジーが704BTCを税務最適化目的で売却した2日後に810BTCを買戻したと指摘。今回はその10倍にあたる約320BTC、または100倍の約3,200BTC規模の買戻しが想定されると述べ、確認されれば強気相場復帰の暫定シグナルになるとの見通しを示した。
ただし、ストラテジーの買戻しは優先株STRCの状況に左右される。額面100ドルを上回る局面ではATM増資により新規発行し、調達資金でビットコインを取得する設計だが、現時点でSTRCは95.640ドルと額面比4.36%ディスカウントで推移し、ATMステータスは「一時停止」となっている。マクロ環境では、米国で審議が進むクラリティー法案の先行きに対する不透明感が払拭されておらず、史上最大規模のIPOとなる可能性が指摘されているスペースX上場観測が、資金を仮想通貨から株式市場へシフトさせる要因として相場の重荷となっている。複数の構造的圧力が重なり、需給改善には時間を要する展開だ。
BTCは63,407ドル前後で推移し、24時間で0.57%の小幅上昇にとどまる。ただしRSIは18.11と極端な売られ過ぎ圏にあり、MACDも弱気シグナルを継続。サポートは62,909ドル、61,389ドル、55,544ドルに段階的に控え、レジスタンスは63,848ドル、65,897ドル、72,046ドルに位置する。短期的にはRSIの極端水準が反発材料となり得るが、直近の流れを反転させるには63,848ドル奪還と出来高回復が前提だ。62,909ドルを明確に割り込む下抜けが発生すれば、61,389ドルへの追加下落リスクが高まり、本格的な弱気相場シナリオが現実味を帯びる。
