TKC、9月9日にCryptolink APIを稼働し日本のBitcoin(BTC)会計を効率化

TKCのCryptolink API連携が9月9日に稼働。日本の暗号資産仕訳を自動化。トークン化株式の議決権では非KYCウォレットの課題も浮上。

(15:48 UTC)
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CryptolinkとTKCの連携、9月9日に運用開始

日本の会計ソフト大手TKCは9月9日、暗号資産の損益計算サービス「Cryptolink」とのAPI連携を稼働させた。デジタル資産取引の仕訳データがTKCのFX Cloudシリーズ財務会計システムへ直接取り込まれる仕組みで、これまで計算済みの暗号資産取引仕訳を帳簿に移すために必要だったファイルのエクスポートとインポートという手作業が不要になる。TKCは、Bitcoin(BTC)などのデジタル資産を保有する法人と個人事業主の転記作業や入力ミスを削減する設計だとしている。対象はFX Cloudシリーズの4製品、すなわちFX2 Cloud、FX2 Cloud(個人用)、FX MaiStar Cloud、FX MaiStar Cloud(個人用)であり、法人の財務部門だけでなく個人事業主も範囲に含まれる。Cryptolinkは国内・海外の取引所に加え、ウォレットやDeFiの取引データを取り込み、すでに損益の計算と仕訳データの生成は可能だった。今回の新段階は、TKCの帳簿への直接パイプの確立である。両社はこの連携を日本初と位置づけるが、その根拠は2026年9月8日時点の自社調査であり、暗号資産損益計算サービスとTKCのFX2 Cloudとの間のAPI接続に限定した主張で、確定申告そのものが自動化されたという趣旨ではない。注意すべき条件もある。各顧客がこの連携を利用できるかは契約内容やシステムのカスタマイズ状況次第で、TKCは一部の契約ではそもそも連携できないと明記する。税務上の扱いは変わらない。国税庁のガイダンスでは、暗号資産の売却や支払いによる利益は原則として雑所得に分類され、申告義務の有無は各利用者の状況による。暗号資産の簿記が捕捉すべき活動も広がり続けている。現物取引や信用取引から、IDOのようなDeFi資金調達、NFTの移転まで対象は多岐にわたる。過去のFOMO相場を経験した顧客ほど記録が複数の取引所に散らばり、負担は積み増していく。このセグメントの状況は、当デスクがBest Crypto Exchangesの比較で追跡している領域だ。

トークン化株式の議決権は誰が行使するのか

同じ週、トークン化株式の分野では並行するガバナンスの空白が浮かび上がった。Securitize社長のBrett Redfearn氏は9月11日に公開されたポッドキャストの発言で、業界が依然としてうまく答えられていない基本的な問いを指摘した。すなわち、身元確認を一切経ていないウォレットにトークン化された株式が置かれている場合、その株式の議決権を実際に誰が行使するのかという問題だ。氏の論点は、取引の利便性ではなく、株主名簿と所有権、議決権の結びつきこそが核心だというものだった。米国証券取引委員会(SEC)も今年1月のステートメントで同じ構造上の線引きを行い、発行者自身またはその代理で行うトークン化と、無関係な第三者が発行するトークンを区別した。形式がブロックチェーンに移っても、トークンがもたらす権利は変わらず、それは発行構造と契約に従う。発行者主導の仕組みでは、ブロックチェーン上のウォレットから公式名簿への経路を構築でき、保有者確認、配当、開示、議決が可能になる。一方、発行者の承認なく発行された第三者トークンでは保有者の株主としての地位が曖昧になり得る。SECは、証券ベースのスワップでは原資産に対する所有権、議決権、情報収集権が一切伴わない場合があると指摘した。AMCエンターテインメントとRobinhoodの争いはこれを具体化した。CEOのAdam Aron氏はRobinhoodが同意なくAMC連動トークンを扱うことに反発し、Robinhood側は自社のトークンが原株によって1対1で裏付けられつつも、当該株式に対する法的・経済的権利や議決権は付与されないと反論した。つまり裏付けがあっても株主の地位にはならない。一定のインフラはすでに存在する。Galaxy Digitalの2026年定期株主総会の開示では、トークン化されたClass A株の保有者がウォレットを専用サイトに接続し、電子署名で議決できる。トークン化されたClass A株1株は従来型の1株と同一扱いだ。Securitize自身も7月のSEC提出書類で、発行者の明示的な許可なくして証券をトークン化しないと明言し、KYCとAMLの状況、さらにスマートコントラクトによるウォレット残高の追跡を組み合わせて公式名簿を最新に保つとしている。このモデルでのウォレット署名は、確認されていないプロンプトのブラインド署名ではなく、意図的かつ審査された行為だ。 市場をリアルタイムで追いたい読者は、MEXCで現物・先物価格をライブで確認できる。

次は名簿のオンチェーン化へ

2つの動きを並べて読むと、一本の流れが見えてくる。暗号資産のインフラは取引のレールから、正式な会計と会社法のインフラへと重心を移しつつある。TKCの連携は暗号資産の仕訳が法定帳簿に到達する手順を標準化し、SecuritizeのSEC提出書類とGalaxy Digitalの議決手続きは株主名簿そのもののオンチェーン移行を示す。いずれも企業の公式発表や規制提出書類という一次情報に基づいている。同時に、開示されていない事柄も重要だ。TKCは導入実績や価格を明らかにしておらず、第三者トークン向けに発行者に依存しない議決の標準はまだ存在しない。法人の暗号資産保有が拡大を続けるなら、KYCを組み込んだ発行者主導のトークン化がコンプライアンス面の論争を制すると見られる。

COINOTAG News Desk

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