Visaがステーブルコイン清算PoC実施、ルミス議員ら銀行自己資本規制の見直し要請、米大手銀がトークン化預金網を2027年始動へ

(03:03 UTC)
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決済大手のVisaが、ステーブルコインインフラ企業Braleと共同で、機関向け決済フローにおけるステーブルコインベースの清算に関する概念実証(PoC)を実施すると6月4日に発表した。両社はBraleが発行する米ドル連動ステーブルコイン「SBC」を活用し、プライバシー対応のブロックチェーンであるカントンネットワーク上で清算工程を検証する。SBCの時価総額は約880万ドルとUSDTやUSDCに比べ小規模だが、機関投資家が機密性の高い取引データの公開範囲を制御しながら、高速かつプログラム可能な清算を実現できるかが焦点となる。消費者決済ではなく、決済の裏側にある清算フローの効率化を狙う実証だ。

シンシア・ルミス氏ら米共和党の上院議員6名は5月27日、FRB、FDIC、OCCの3機関に書簡を送付し、銀行による暗号資産のバランスシート取り扱いに関する明確で公正な自己資本規制ルールの策定を要請した。背景にはバーゼル銀行監督委員会が2022年に決定した枠組みがあり、規定の条件を満たさないビットコインなどのデジタル資産には1,250%のリスクウェイトが適用される。これは銀行に対して保有額の100%以上の資本確保を義務付けることを意味し、議員らは事実上の保有禁止に等しい厳格すぎる分類だと批判。技術中立の原則に反するとして、トークン化証券と同様のフェアな扱いを求めた。

米大手銀行が連携するコンソーシアムが、2027年前半にもトークン化預金ネットワークの立ち上げを計画していることが明らかになった。運営主体はJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴらが出資する決済企業クリアリング・ハウスとされ、24時間体制の即時清算と通貨間流動性移動を可能にする設計だ。一部の銀行内では「ブリッジ」、別の銀行では「チェーン」と呼ばれており、初期利用層はクロスボーダー決済やトレジャリー運営の効率化を求めるグローバル大企業が想定されている。これは伝統金融が分散型金融領域の利便性をオンチェーンで取り込む流れの最前線に位置付けられる。

米国の暗号資産市場構造法案、通称クラリティー法案の年内可決見通しが急速に狭まっている。アナリストによると、11月の米中間選挙が接近するなか、同法案は5月14日に上院銀行委員会を通過したものの、本会議での60票確保、下院との一本化、大統領署名という高難度の関門を残している。中間選挙前と選挙後では政治的妥協の中身が大きく変わる可能性も指摘される。最大の論点はステーブルコインの利回り規制で、保有残高に対する受動的な利息提供を禁じる一方、決済や取引活動に連動する報酬を許容するかどうかで、銀行業界と暗号資産業界の利害が真っ向から対立している状況だ。

AI開発企業Anthropicは、同社の主力モデルClaudeが2026年5月時点で本番システムにマージされるコードの80%超を執筆していると明らかにした。2025年2月の社内コーディングエージェント導入以前は数%台にとどまっていたが、技術者一人あたりの一日のマージ量は2024年比で8倍に達したという。社内で同一の評価試験を実施したところ、小規模モデルの学習を高速化するタスクでClaude Opus 4が3倍、最新のMythos Previewが52倍の高速化を達成。研究判断においても次の最適手を選ぶ精度が64%に向上した。AIがAIを構築する再帰的自己改善の兆候は、ブロックチェーン業界のインフラ開発にも波及する可能性が高い。

ステーブルコイン関連では、銀行と暗号資産プラットフォームの規制裁定をめぐる対立が深刻化している。銀行側は預金保険、厳格な監督、健全性要件のもとで運営される一方、暗号資産プラットフォームには同等の負担がないため、ステーブルコイン利回りが事実上の貯蓄商品代替となれば不公平な競争環境が生じるとの懸念を表明。これに対し暗号資産企業は決済・ロイヤルティ・利用連動報酬という柔軟な設計を求めている。クラリティー法案の現行文言は残高利息を明示的に禁じておらず、政治的に最も先鋭化した争点となっている。銀行のトークン化預金網計画は、この空白を埋める伝統金融側の主導権確保とも読める動きだ。

今サイクルの支配的なナラティブは、伝統金融機関による暗号資産インフラの本格的な内製化と、それを後押しする規制枠組みの再設計にある。Visaのステーブルコイン清算PoC、米大手銀のトークン化預金網、ルミス議員らによる自己資本規制ルールの是正要請は、いずれも金融機関がオンチェーン技術を保守的に取り込むための地ならしであり、クラリティー法案の難航がそのスピードを左右する。AIによる開発加速はこの流れに技術的レバレッジを与え、機関主導のオンチェーン金融時代への移行を不可逆なものにしつつある。アルトコインの物色よりも、規制整備と機関導入の進展が今後の市場構造を規定する局面に入った。

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Takeshi Yamamoto

COINOTAG yazarı

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