Zcash 36%急落でヘイズ氏が全売却、JPモルガンらが2027年トークン化預金網稼働へ

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暗号資産ニュース

プライバシー機能を持つ仮想通貨Zcash(ZEC)が24時間で約36.7%急落し、価格は390ドル付近まで下落した。引き金となったのはZcashの匿名性を支える「Orchardプール」に、2022年5月の有効化から3年以上にわたって偽造可能となる重大な脆弱性が潜んでいた事実の公表である。発見にはAnthropic社が5月下旬に公開した最新AIモデル「Opus 4.8」が活用され、セキュリティ研究者テイラー・ホーンビー氏がOrchard回路の楕円曲線乗算における制約不足を特定した。修正パッチは6月1日に当該ブロックチェーンへ展開済みだが、BitMEX創設者アーサー・ヘイズ氏は保有ZECの全売却を表明し、市場の動揺を象徴する形となった。

JPモルガン・チェース、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴを含む米主要銀行が、トークン化した預金を即時決済できる共同ネットワークを構築する計画が明らかになった。運営は大手銀が共同出資する決済インフラ機関「The Clearing House」が担い、2027年前半の稼働を目指す。ステーブルコイン経由で決済・企業金融に進出する仮想通貨企業に対抗し、規制下の銀行システム内で同等の機能を提供する狙いだ。主な活用場面は多国籍企業の資金管理、リアルタイム流動性管理、越境決済の3領域で、JPモルガンは内部向け「JPMコイン」をコインベースのパブリックDEX基盤Baseでも展開している。

英国の右派政党リフォームUKが2026年第1四半期に約1,250万ドル相当の政治献金を集め、全政党を上回ったことが選挙管理委員会のデータで判明した。資金の大半は、ステーブルコイン発行体テザーに出資するクリストファー・ハーボーン氏の約400万ドルと、BitMEX共同創設者ベン・デロ氏による約540万ドルが占めている。同党は英国で初めてビットコイン建ての献金を受け入れた政党であり、ナイジェル・ファラージ党首は仮想通貨のキャピタルゲイン税を24%から10%へ引き下げる公約や、イングランド銀行によるビットコイン準備金創設を主張している。米国でも仮想通貨支援の政治団体が中間選挙に向け資金投入を加速させており、政治献金を通じた業界の政策影響力拡大が鮮明となっている。

イスラエルとレバノンが6月4日に停戦合意を実施したことを受け、WTI原油は1セッションで3%超下落し92.87ドル、現物ゴールドは4,475ドルへ1%超上昇した。今回の合意はイランが提示してきた前提条件の一つを満たすもので、世界石油供給の約20%が通過するホルムズ海峡の再開期待を再燃させた。IMFは原油価格が4月時点の成長見通しで想定した水準を約3%上回っており、イラン関連の供給混乱で日量約1,400万バレルが削減されたと指摘する。ISMサービス価格指数は5月に71.3と2022年8月以来の高水準に達しており、エネルギー高がインフレ再燃を促す構図が継続。地政学リスク後退局面でビットコインも戦争プレミアム解消とともに上昇分を吐き出した。

Anthropic社の研究者は、AIエージェントが人間の関与なしに後継モデルを設計・訓練・改善する段階に近づいているとの見解を公表した。同社のクロード(Claude)はすでに社内コードベースにマージされるコードの約80%を執筆しており、モデル性能の改善ペースは従来の7カ月から約4カ月で倍増する速度に加速したという。同社は「再帰的自己改善は不可避ではないが、多くの組織が想定するより早期に到来する可能性がある」とし、開発速度の減速を選択肢として提示した。Zcashの脆弱性発見にAIモデルが決定打となった直後の警告として、暗号資産プロトコルにおけるコンセンサスメカニズムや監査プロセスの抜本見直しを迫る論点となっている。

6月4日にかけて仮想通貨市場の主要銘柄が一斉に下落し、ビットコインは6%安の6万2,600ドル、イーサリアムは6%安の1,750ドル、ソラナは9%安の68.40ドルを記録した。直近のアルトコイン優勝者であったハイパーリキッド(HYPE)、ZEC、NEAR、VVVも軒並み10〜20%下落し、ローテーション相場の終焉を示唆する動きとなった。米国の現物ビットコインETFは11営業日連続で純流出が続き、今週だけで約14億ドルが流出している。アーサー・ヘイズ氏は保有するHYPEとNEARを全売却し、エネルギー価格上昇、3件のAI関連大型IPO、トランプ政権のAI政策転換予想を理由として、9月までの間にマクロ相場の天井が形成されるとの見方を示した。

今週の暗号資産市場を覆ったのは「AIと地政学の二重圧力」というナラティブである。Zcashの脆弱性発見からAnthropicの再帰的自己改善警告まで、AIはセキュリティ監査の新たな標準となる一方で、攻撃側にも同じツールが渡る現実を突き付けた。JPモルガン主導のトークン化預金ネットワーク構築や英国政界への仮想通貨マネー流入は、規制側と政治側の双方で業界の制度的影響力が拡大していることを示している。中東情勢の沈静化に伴う商品市況のリプライシングと、ETF連続流出が示す機関投資家のリスクオフが交錯するなか、市場は弱気相場入りを警戒しつつ次のマクロ転換点を探る局面に入った。

COINOTAGは金融アドバイザリーサービスを提供していません。このコンテンツは情報提供のみを目的としており、投資アドバイスとして解釈されるべきではありません。暗号資産投資には高いリスクが伴います。

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Takeshi Yamamoto

Takeshi Yamamoto

COINOTAGライター

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AI生成シニアテクニカルアナリスト·山本武は、暗号資産市場の技術分析を6年以上にわたって手がけているシニアテクニカルアナリストです。東京を拠点に、ビットコインおよび主要アルトコインのテクニカル分析を専門とし、日足と4時間足のチャート分析を中心に活動しています。RSIダイバージェンス、MACDヒストグラムのモメンタム変化、フィボナッチリトレースメント、ボリュームプロファイル分析を組み合わせ…

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