Zcash脆弱性をAIが発見し緊急修正、BybitがUSDPT上場、SpaceX IPO個人枠2,000ドルへ

(02:29 UTC)
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暗号資産ニュース

プライバシー特化型暗号資産Zcashの開発支援団体Shielded Labsは、主要なプライバシー層「Orchardプール」に重大な脆弱性が約4年間にわたり存在していたと公表した。セキュリティ研究者が5月29日、最新の生成AIモデルを活用した監査の過程で、ゼロ知識証明回路の制約不足を特定。悪用された場合、ZECを無制限かつ検知不能に偽造可能な状態だった。6月1日に緊急ハードフォークが展開され、2日に修正が完了している。ネットワーク内の会計機構による監視では悪用の痕跡は確認されていないが、開示後24時間でZECは約25%下落した。同団体はブロックチェーンコンセンサスメカニズム強化に加え、形式的検証プロジェクトの始動と専門人材の採用を表明した。

米国を中心に急成長する予測市場の累計取引高は、5月26日時点で1,730億ドルを突破し、4月の1,500億ドルから1カ月で15%超拡大した。一方、日本では賭博罪との抵触懸念から本格普及が遅れているが、規制動向と新規参入の議論が活発化している。Polymarketが2030年までの認可取得を視野に日本代表を起用したと報じられたほか、国内ではTanéがAIエージェント向けオンチェーン予測市場「robin」を展開。gumiグループのgC Labsは6月、金融庁との協議を踏まえポイント型サービス「ヨソクヒロバ」をリリースする。慶應義塾大学の坂井豊貴教授は、結果に影響を与え得る当事者参加の制度設計上の難点を「第四間氷期問題」と位置付けた。

Fidelityは、6月12日にNasdaq上場予定のSpaceX新規株式公開について、参加最低基準を従来の最大50万ドルから2,000ドルへ引き下げた。SpaceXが発行株式の最大30%を個人投資家枠として確保したことが背景にある。約5億5,560万株を1株135ドルで発行し、調達総額は最大857億ドルに達する見通しで、サウジアラムコを上回り史上最大規模のIPOとなる。ただしFINRA規則5131に基づくフリッピング規制は30日以内の売却を制限しており、短期的な利益確定は将来のIPO割り当てを失うリスクがある。暗号資産投資家層を含む個人マネーの動きと、ブローカー側の選別ロジックが市場注目点となる。

6月入り後のDeFi市場は明暗が二分されている。Hyperliquidのネイティブトークンは過去30日で約51%上昇し、TVLは55.2億ドルから58.8億ドル台へ拡大した。新規ウォレットは通常の3.4倍の速度で2,440万ドル相当を投入し、約250万ドル相当が取引所から流出。長期保有姿勢を示す動きと解釈されている。一方、Base上の主要DEXであるAerodromeは月間で約22%下落、TVLは年初の5.01億ドルから3.12億ドル前後まで減少した。取引所への預け入れ増加が売り圧力の前兆として機能しており、セクター内部での資金集約が鮮明化している。

米通貨監督庁長官のジョナサン・グールド氏は4日の下院金融サービス委員会公聴会で、トランプ前大統領関連企業World Liberty Financialの銀行免許申請を巡り、政治的圧力を受けているとの民主党側の主張を退けた。同氏は、圧力を感じているのは民主党議員からのみと反論し、法定基準に基づく審査を進めると説明した。同公聴会ではGENIUS法に基づくステーブルコイン規制の進捗も主要議題となり、連邦預金保険公社は発行体への顧客識別プログラム義務化に向けた規則案を間もなく提案する方針を示した。免許判断と規制実装は同時並行で進んでいる。

大手暗号資産取引所Bybitは、Western Unionが発行する米ドル連動ステーブルコイン「USDPT」の取扱いを開始したと発表した。主要取引所による正式対応は初となる。USDPTはAnchorage Digital Bankで準備金を保管し、5月にSolanaチェーン上で発行を開始したばかりで、米GENIUS法の枠組みに準拠する設計とされる。決済領域ではMoneyGramによるStellar基盤のMGUSD発行、MastercardによるUSDC・PYUSD・RLUSDの決済対応拡張、Visaのステーブルコイン年率70億ドル規模パイロットなど、伝統的決済大手の参入が加速。ドル連動ステーブルコイン全体の発行残高は約3,200億ドルへ拡大している。

本日のニュースサイクルは、規制整備と金融インフラの再編が同時並行で進む構造変化を象徴している。プライバシーアルトコインの暗号学的安全性、予測市場の制度化、ステーブルコイン決済の浸透、伝統金融商品への個人投資家アクセス拡張、政治献金と規制の交錯――これらはビットコイン誕生から十数年を経て、暗号資産が周縁から金融システム中核へと接続される過渡期の表出だ。AIによる脆弱性検出という新たな防衛ツールの登場と、GENIUS法や国別ライセンス枠組みの形成は、業界成熟度を測る試金石となる。短期の価格変動を超えた構造的統合の流れが、当面のサイクルを規定する。

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Takeshi Yamamoto

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