ビットコイン6万ドル割れ、ストラテジー32BTC売却とマウントゴックス1万BTC移動でETF流出17億ドル
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Bitcoinニュース
5月31日から6月6日までの週、ビットコインは週足ベースで前週比17.21%安となり、一時6万ドル割れまで下落した。ストラテジー社による32BTCの売却開示、経営破綻したマウントゴックスのウォレットからの1万306BTC移動、米国雇用統計を受けた金融政策見通しの変化など、複数の悪材料が同時に重なり投資家心理が急速に冷え込んだ。週初には2月の年初来安値6万ドルを一時的に割り込む場面も観測され、リスク回避姿勢が暗号資産市場全体に広がった。BTC/JPYの週足終値は974万2,340円となり、円建てでも顕著な調整局面に突入した。
ストラテジー会長のマイケル・セイラー氏は6月7日、自身のX投稿で過去6年間のビットコイン購入履歴を示すバブルチャートを公開し、「ドットを追加するのに良いタイミングだ」とコメントして追加購入を示唆した。同社は843,706BTC(約532億ドル相当)を保有する世界最大の企業保有者であり、平均取得コストは1BTCあたり7万5,699ドル。現在の市場価格6万3,000ドル台は取得コストを約18%下回る水準にあり、含み損下での買い増し示唆となった。6月8日の株主総会では優先株STRC配当頻度変更議案の採決結果が示される見通しで、その後の週次開示が市場の焦点となっている。
同社は6月1日の開示において、5月26日から31日にかけて32BTCを売却していたことを明らかにした。2022年以来の売却事例となったが、調達資金は変動配当型優先株STRCの配当原資に充当されており、保有総数843,706BTCから見れば極めて限定的な規模に留まる。CEOのフォン・レ氏はセイラー氏の投稿に返信し「当社の戦略はビットコインおよび1株あたりビットコイン保有量を長期的に増加させることであり、それ以外は噂にすぎない」と長期保有戦略の継続を強調した。ただし、これまで一貫して買い増しを掲げてきた同社の売却事実は他の機関投資家による利益確定売りを誘発する懸念材料となった。
週央には、2014年に経営破綻した暗号資産取引所マウントゴックスのウォレットから1万306BTCが新規ウォレットへ移動したことがオンチェーン分析データによって確認された。移動先は取引所ではなく新規ウォレットであるため、直ちに市場売却に直結するものではないと見られている。ただしマウントゴックスは依然として多額のビットコインを保有しており、債権者弁済に伴う将来的な供給増加リスクが改めて意識された。市場では潜在的な売り圧力への警戒感が高まり、ビットコイン価格は7万ドル割れの水準まで下落基調を強める展開となった。
資金フローの面でも厳しい状況が続いた。米国のビットコイン現物ETFからは5月31日からの1週間で17億2,000万ドルの純流出が確認され、4週間連続で10億ドルを超える資金流出を記録した。年初以降、機関投資家マネーの流出傾向が鮮明化しており、これまで価格を下支えしてきた構造的な買い需要の後退が市場の大きな懸念材料となっている。ETF経由の継続的な売り圧力は、現物市場における需給バランスを悪化させ、価格下落を増幅させる構図を生み出した。需給転換のシグナルが現れるまでは反発局面も限定的となる可能性が高い。
マクロ要因では、5日に発表された米国雇用統計が市場の重荷となった。5月の非農業部門雇用者数は市場予想の8.5万人増を大幅に上回る17.2万人増、3-4月分も大幅上方修正となり、労働市場の底堅さが改めて示された。雇用環境の堅調さはインフレ圧力の長期化につながる可能性があるため、年内の利上げ観測が上昇し、米国株式市場ではハイテク株中心に大幅安となった。暗号資産市場もリスク回避姿勢の強まりからさらに下落圧力を受けた。今週は10日に米国CPI、11日にPPI発表が予定されており、インフレ指標の結果次第で弱気相場の継続か反転かを左右する重要な局面となる。
テクニカル面では、現在のスポット価格6万3,054ドルは24時間で2.91%反発したものの、依然として下降トレンドに位置している。RSIは26.13と深い売られ過ぎゾーンに達しており、短期的な自律反発の余地を示唆する一方、MACDシグナルは弱気を維持している。直近サポートは6万1,834ドル、続いて5万9,113ドル、5万2,679ドル。レジスタンスは6万4,263ドル、6万6,703ドル、7万1,021ドルが意識される。強気シナリオ成立には6万4,263ドルを終値で上抜け、出来高を伴う回復が必要となる。逆に6万1,834ドルを明確に割り込む展開となれば、5万9,113ドル試しが現実味を帯び、当面の弱気観点は崩れない。
