CFTCパーペチュアル契約承認、ベトナム仮想資産担保化、ETF流出続く中セイラー追加買い示唆
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暗号資産ニュース
米商品先物取引委員会(CFTC)は5月29日、暗号資産パーペチュアル契約の上場に関する方針声明を公表し、予測市場運営企業カルシ(Kalshi)が申請したビットコイン・パーペチュアル契約「BTCPERP」の上場を正式に承認した。市場参加者部門は同日、コインベース傘下のコインベース・ファイナンシャル・マーケッツに対し、特定のパーペチュアル契約を「外国先物」として扱える解釈レターも交付している。クラーケンは30日以内に米国でCFTC規制下のパーペチュアル先物取引を開始する計画を発表しており、年間取引量60兆ドル超とされる同市場の米国回帰が一気に現実味を帯びた格好だ。

米国上院のシンシア・ルミス議員は5月30日、自身のX投稿でデジタル資産規制の国際標準を米国が確立しなければ中国がその役割を担うと警告し、市場構造法案「CLARITY法案」の早期成立を強く訴えた。同法案は5月14日に上院銀行委員会を賛成15・反対9で通過しており、現在は農業委員会案との統合作業が進む。本会議でフィリバスターを回避するには60票確保が必要で、民主党議員7人以上の賛成取り付けが最大の課題となる。一方、JPモルガンCEOのジェイミー・ダイモン氏は利回り付きステーブルコインへの懸念から現行案への反対を表明しており、銀行業界の抵抗も成立への壁となっている。
ベトナム財務省は5月29日、デジタル資産・仮想資産・知的財産権を銀行融資の担保として認める制度を中小企業支援法改正案に盛り込み、パブリックコメントを開始した。同国では中小企業・家族経営企業が全企業の98%超を占める一方、銀行融資全体に占める融資残高は約20%にとどまっており、適格担保の不足が長年の信用格差の主因とされてきた。改正案は「将来形成される財産」「無形資産」「仮想通貨を含むデジタル資産」までを担保対象に拡大し、ソフトウェアや特許などブロックチェーン関連の知財しか持たない新興企業にも与信の道が開かれる見通しだ。
サイバーセキュリティ企業Cybleは5月27日、180以上の銀行・金融・暗号資産アプリを標的とするAndroidマルウェア「OverlayPhantom」の調査結果を公表した。米国・英国・ドイツ・フランス・オーストラリアなど10カ国の利用者が標的とされ、オーストリア政府の身分証明アプリやTikTokを装ったドロッパー経由で感染が広がる多段構造を採用する。正規アプリ起動時にWebViewベースの偽画面を表示し、入力されたログイン情報やPINを攻撃者サーバーへ送信する仕組みで、リアルタイム画面ストリーミングやクリップボード改ざんなど30種類以上の遠隔操作コマンドにも対応している。暗号資産ウォレット利用者は資産流出リスクに直接さらされ、コールドウォレットを含む秘密鍵管理の再点検が急務となる。

ステーブルコイン発行体のサークルは5月31日、プライバシープロトコル「Zama」の機密USDCスマートコントラクトに関連するUSDC約1,260万ドル相当を凍結した。オンチェーン分析家ZachXBT氏によると、対象には民事訴訟が進行中のDeFi(分散型金融)プロトコル「Overnight Finance」関連ウォレットから5月にZamaへ預け入れられた約1,240万ドルが含まれており、利用者資金が混在するプロトコル契約を一方的に凍結する措置が前例となる懸念も指摘されている。発行体側からの凍結根拠は現時点で明示されておらず、ステーブルコインのプライバシー機能と規制対応の境界線をめぐる議論が再燃した格好だ。
現物ビットコインETFは10営業日連続の純流出を記録し、累計流出額は約30億ドルに達したことが直近の市場データで判明した。一方でストラテジー創業者のマイケル・セイラー氏は5月31日にX上で「Working ₿etter」と投稿し、5月18日以降停止していた追加購入の再開観測が市場に広がっている。同社は約843,738BTC(時価約622億ドル相当)を保有しており、機関投資家サイドの長期保有姿勢は崩れていない。市場全体の時価総額は2.47兆ドル付近で底堅さを取り戻し、月初の取引は0.16%高で始まったほか、バイナンスが6月1日に予告した新製品発表も短期的な触媒として注目された。

今週の主要ニュースを貫く共通テーマは、規制の境界線が一気に再設定されつつあるという点に集約される。米国はパーペチュアル市場の国内回帰とCLARITY法案で主導権奪取を急ぎ、ベトナムはデジタル資産を実体経済の与信フローに組み込む制度設計に踏み出した。同時に、ステーブルコイン発行体による一方的な資金凍結や多国籍マルウェアによる窃取リスクの拡大は、ユーザー保護と規制執行の隙間が広がりつつあることを示している。ETF流出と機関投資家の長期保有が並存する相場では、制度整備の速度こそが次の強気相場サイクルにおける資本ローテーションを左右する最大の変数となるだろう。