イーサリアム決済シェア55%→11%急減、Bit Digitalは15.8万ETH保有へ拡大

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Ethereumニュース

仮想通貨カード決済におけるイーサリアム本体のシェアが、わずか3年で約55%から約11%へと急減したことが明らかになった。CryptoRankの最新データによれば、2023年時点で決済領域を主導していたイーサリアムのプレゼンスは2026年に大幅縮小し、代わってソラナが0%から約11.6%へと台頭する構図が鮮明化している。ただしBase、Optimism、Arbitrumを含むL2エコシステム全体ではカード出来高が拡大しており、流動性はL1からL2へと移動した形だ。決済関連インフラには2026年に約36億ドルの資金が流入しており、投機ナラティブから実需主導への構造変化が進行している。

イーサリアム決済シェアの推移

ナスダック上場のBit Digitalは5月28日、約8568ETHを総額2000万ドルで取得したと発表した。平均取得価格は1ETHあたり2334.25ドルで、取引は5月11日に実行されている。これにより同社のETH保有量は約15万8461ETHへと拡大し、Coinbase Globalを抜いて上場企業として世界第4位のイーサリアム保有企業となった。首位は539万ETH超を保有するBitMine Immersion Technologiesが維持している。Sam Tabar最高経営責任者は、今回の追加取得が「イーサリアムが将来のデジタル経済を支える基盤インフラになる」との確信を反映したものだと説明し、平均取得コストの引き下げによる一株当たり純資産価値の成長を強調した。

Bit Digitalの今回の購入は、2025年10月の市場ピーク以降では最初のETH取得となる。同社が買い付けを実行した5月11日以降、ETH価格は2000ドルを割り込む水準まで下落しており、足元では未実現損失が約300万ドル規模に達する計算だ。それでも同氏は、最近のETH安について「ファンダメンタルズの悪化ではなくレバレッジ巻き戻し」と位置付け、ステーブルコイン決済、トークン化資産、AI関連トランザクションを長期的な需要ドライバーとして挙げている。同社は保有ETHの一部を直接ステーキングし、別の一部をリキッドステーキングプロダクトで運用することで流動性を確保する戦略を取っている。

大半のデジタル資産トレジャリー企業が買い増しを縮小・停止している局面で、Bit Digitalの逆張り的な動きは際立っている。株価とトークン保有価値の乖離拡大により、多くの企業がキャッシュ温存や債務返済のための資産売却を選択する一方、同社はイーサリアム集中戦略、AI・HPCインフラ、戦略的買収の3本柱への規律的資本配分を継続する方針だ。AI・HPC事業はナスダック上場の子会社WhiteFiber(ティッカー:WYFI)が担っており、AIインフラ拡大の追い風を受けている。同社株は過去1か月で約35.5%上昇しており、市場はこの戦略を一定程度評価している。

Bit DigitalのETH保有拡大

Standard Charteredは強気スタンスを再確認した。同行のデジタル資産リサーチ責任者Geoff Kendrick氏は、ETHが2025年8月の最高値約4800ドルから約57%下落する一方で、トランザクション件数と総預入額(TVL)が過去最高水準近くにあるとし、2026年末4000ドル、2030年4万ドルの価格目標を維持している。4月28日にはイーサリアム上のトランザクションが360万件超と過去最高を記録した。同氏はドットコム崩壊後のAmazonとの類似性を指摘し、「内部指標は正しい方向に進んでいる」と評価。ETH/BTC比率が2021年水準の0.08まで回復する余地があるとの見方を示した。

Kendrick氏の強気相場シナリオは、ステーブルコイン市場が2028年までに約2兆ドルへと6倍に拡大し、トークン化された非ステーブルコイン資産が50倍に成長するとの予測に基づく。イーサリアムは現在、両市場の約半分から3分の2をホストしている。年初来取引の33%がステーブルコイン関連であることも同行は強調する。一方でBitwise Europeの上級リサーチアソシエイトMax Shannon氏は、L1・L2の低手数料による価値捕捉の弱さを指摘し、ZK取引やプレコンファメーション、MEV関連の高付加価値サービスへの料金支払い増が改善要因になり得ると指摘した。ETFの継続的な資金流出は依然として価格の重しとなっている。

テクニカル面では、ETHは現在2011.78ドルで取引され、24時間で1.16%上昇したものの、明確な弱気相場環境が継続している。RSIは31.19と売られすぎ圏入り目前で短期的な反発余地を示唆する一方、MACDは弱気シグナルを維持しダウントレンドが優勢だ。直近サポート2009.65ドルの維持が当面の焦点で、これを割り込めば1939.89ドル、1875.79ドルの順で下値テストが想定される。上値抵抗は2053.99ドル、続いて2131.02ドル、2214.27ドルが意識される。DeFi活動とトークン化の構造的需要は中長期の強気論拠だが、2053ドル奪回までは戻り売り優位の構図が崩れない点に留意が必要だ。

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Yuki Tanaka

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