金融庁が海外無登録業者の執行強化方針、オンチェーン株式RWA30億ドル到達、CME24時間市場が5,000万ドルで始動

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暗号資産ニュース

金融庁は6月2日、3月31日に実施した金融行政モニター委員と幹部による意見交換会の議事要旨を公表した。暗号資産規制を資金決済法から金融商品取引法(金商法)へ移行する方針を踏まえ、海外無登録業者への執行強化、暗号資産定義の妥当性、ステーブルコイン規制の再検討の3点が中核論点として浮上した。金商法移行後は、証券取引等監視委員会による課徴金納付命令の勧告や裁判所への緊急差止命令の申立てが可能となり、IOSCOの多国間覚書(EMMoU)に基づく海外当局との調査協力枠組みも拡大する見通しが示された。委員からはパーミッションレス型ステーブルコインへの対応強化を求める声も上がった。

オンチェーンデータ分析プラットフォームのリサーチ部門が公表した「State of RWAfi Q1 2026」レポートによると、オンチェーン株式および株式系の現実資産(RWA)の時価総額は30億ドル(約4,792億円)に到達した。ウォール街との提携、規制面での進展、トークン化株式基盤を活用した24時間取引インフラが成長を牽引した。預かり資産総額(TVL)は1ヶ月で7.5億ドルから18億ドルへ倍増。トークン化株式100銘柄超を提供するxStocksは、運用資産残高約5億ドル、累計オンチェーン取引量300億ドルに迫り、貸付プロトコルやDEXを含むDeFiプロトコルへの統合も加速している。

オンチェーン株式RWA市場

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が先週金曜に開始した24時間体制の暗号資産先物・オプション市場は、初週末の土日2日間で7,200超のコントラクトが取引され、想定元本ベースで約5,000万ドルに達した。同社は「明確な需要を確認した」と説明している。CMEの暗号資産デリバティブ事業は2017年のビットコイン先物開始以来拡大を続けており、2025年の平均建玉残高は310億ドル超に到達した。月曜にはビットコインのインプライドボラティリティ先物にも24時間取引機能を追加し、伝統的な規制市場と暗号資産の常時稼働性のギャップを埋める姿勢を鮮明にした。

世界最大の暗号資産取引所が6月1日、米国外ユーザー向けに米国株式およびETF約8,000銘柄の取引を開放した。最小5ドルの端株購入が可能で、手数料はゼロ。USDC、USDT、自社発行トークンなどで決済できる。米ブローカーディーラーが約定を担い、カストディと配当処理は別の米企業が担当する仕組みだ。同社は購入株式をブロックチェーン上のトークン「bStocks」として自らトークン化できる機能を数週間以内に提供する計画も明らかにした。同社は2021年に無登録証券性を巡る当局の指摘で株式トークンを停止した経緯があり、規制リスクを意識した設計が焦点となる。

取引所が米国株式トークン化に参入

米国上場の大手取引所が、インドで直接的なルピー銀行送金レールを稼働させた。インスタント決済ネットワーク「IMPS」を経由した入出金が可能となり、現物市場、無期限先物、高度な取引インターフェースを単一プラットフォーム上で提供する。同社は2022年にUPI経由のルピー入金を短期間提供したものの当局との摩擦で停止した経緯があり、今回は2025年3月にインド金融情報ユニット(FIU)に登録し、マネーロンダリング防止(AML)枠組み下での正式な規制基盤を確保した上での再参入となる。Chainalysisの世界暗号資産導入指数でインドは2025年も首位を維持しており、戦略的最重要市場と位置付けられている。

オンチェーン分析によると、あるトレーダーがBNB Chain発祥のミームコイン「Binance Life(別名BianRensheng)」に約2,480ドル相当の2.14 BNBを投じ、保有8ヶ月を経て1,238万ドル規模のポジションへ拡大させた。同銘柄が6月1日に40%急騰したタイミングで350万トークン(約238万ドル相当)を取引所に移動し、利益確定の初動を示した。残存ポジションも約1,000万ドル相当で、リターンは約5,000倍に達する。中国語圏コミュニティ発祥のミーム文化が新たな投機サイクルを形成しており、アルトコイン市場におけるBNB Chain上のミーム経済の存在感が改めて浮き彫りとなった。

今回の6つの動きは、規制の制度化とトークン化の加速という二つの潮流が同時並行で進行している現状を象徴する。金融庁による金商法移行方針とインドのAML枠組み整備は規制の鋳型を固める一方、CMEの24時間市場、米取引所による米国株開放、オンチェーン株式30億ドル到達は、伝統金融と分散型インフラの境界線の消失を加速させている。投機的なミーム市場と機関投資家向け規制市場が同居する現在の強気相場は、規制裁定とテクノロジー収斂の相互作用の中で次の局面へと移行しつつある。

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Yuki Tanaka

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