日本議連がETF・税制提言、米CLARITY法案大詰め、Alphabet 800億ドルAI調達
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暗号資産ニュース
ブロックチェーン推進議員連盟は6月1日、片山さつき財務・金融担当相と面会し、暗号資産に関する2026年政策提言を提出した。提言は4本の柱からなり、申告分離課税の確実な実施、仮想通貨ETFの正規投資手段としての位置づけ明確化、レバレッジ規制の段階的引き上げ、オンチェーン金融の国家戦略化を要望する内容となっている。個人向けデリバティブの現行2倍規制について、片山氏も「やや低い」との問題意識を共有したという。事務局長の神田潤一衆院議員は、ETFは金商法への移管に合わせた早期実現が見込まれると説明し、新税制は事業者の体制整備を前提に早ければ2028年1月施行も視野に検討を進めると述べた。ブロックチェーンとweb3の国家戦略化が前面に押し出された格好だ。
アニモカ・ブランズ共同創業者兼会長のヤット・シウ氏は来日時のインタビューで、香港ドル建てステーブルコインの戦略的意義を語った。香港がアジアの貿易・金融ハブとしての地位を維持するには、オンチェーンで利用可能なデジタルマネーが不可欠だと指摘。クレジットカード決済の2〜2.5%にのぼる加盟店手数料の圧縮、銀行口座を持たない海外送金受取人への低コスト送金を主要ユースケースに挙げた。日本市場については、地方部でクレジットカードもPayPayも使えない決済空白に触れ、必要な現地通貨に即時交換できる「プログラム可能なデジタル現金」としての可能性を強調。DeFi連携を見据えた制度整備の進展次第で、大きな成長余地が残ると述べた。

米国では、デジタル資産市場明確化法案(CLARITY法案)が6月中の上院本会議採決を控え、暗号資産業界の規制枠組みを巡る議論が大詰めを迎えている。同法案は5月14日に上院銀行委員会を15対9の票差で通過しており、Coinbaseの最高政策責任者ファルヤール・シルザド氏はドッド・フランク法以来最大の金融規制立法になり得ると評価した。可決には上院で60票の確保が必要で、共和党に加え民主党からも一定数の支持が見込まれる。ワイオミング州選出のシンシア・ラミス上院議員は、今会期を逃せば次の立法機会は2030年まで遠のく可能性があるとして、迅速な採決の必要性を訴えた。ビットコインや主要トークンの取り扱いに関する法的明確化が、機関投資家参入の判断材料となる。
ブリュッセル拠点のデジタル資産サービス企業Keyrockが、米連邦破産法第11章を申請したシカゴの暗号資産トレーディング・レンディング業者BlockFillsの買収手続きに入った。裁判所提出書類によれば買収価格は325万ドルで、BlockFillsの主要資産、顧客リスト、独自技術、知的財産を承継する。承認審理は6月16日に予定され、最終決着には規制当局の承認も必要となる。BlockFillsはヘッジファンドや市場メーカー、マイニング企業向けに流動性供給、デリバティブ取引、店頭執行を提供してきたが、3月15日に資産5,000万〜1億ドルに対し負債1〜5億ドルを抱えた状態で破産申請に追い込まれていた。DEXとは異なる中央集権型インフラの再編が続く。
トランプ米大統領のミームコイン上位保有者向け会員制クラブ「Trump Coin Club」が新たに発足し、初回イベントとして7月のFIFAワールドカップ決勝戦への招待が組まれた。運営はトランプ氏の長年のビジネスパートナーであるビル・ザンカー氏で、上位19名の保有者にニュージャージー州メットライフ・スタジアムのプライベートスイートでの観戦、セントレジス・ニューヨーク宿泊、ガラ晩餐会を含む3日間のVIP体験を提供する。今後は四半期ごとに同様のイベントを開催する方針で、保有者への継続的な特典提供を通じトークン価値の下支えを狙う。一方で大統領職と私的トークン事業が重なる構図に対し、議会内では情報開示を求める批判が根強く残る。アルトコイン市場における政治連動型銘柄の特異性が改めて浮き彫りとなった。

Alphabet(GOOGL)が800億ドル規模のAIインフラ投資向け株式公募を計画し、Berkshire Hathawayが100億ドルのアンカー投資家として参加する見通しが明らかになった。月曜の終値は1.02%安の372.58ドル、時間外取引でさらに1.50%下落し、希薄化懸念が表面化した。Alphabetの2026年設備投資ガイダンスは1,800〜1,900億ドルで、2025年の914億ドルからほぼ倍増する水準。Google Cloudは第1四半期に63%増の200億ドルの売上を計上し、契約残高は4,600億ドルに達した。Berkshireの手元キャッシュは3,974億ドルと過去最高で、ウォーレン・バフェット氏の後を継いだグレッグ・アベル新CEO体制下での戦略転換を示唆する動きとして注目される。
各動向を通底するのは、暗号資産とテック資本の「制度化フェーズ」への移行という大きな潮流だ。日米で並走する規制整備の議論、伝統的金融機関による暗号資産インフラの吸収、Berkshireによる超大型AI投資へのコミットメントは、いずれも投機サイクルからユーティリティと制度的受容への重心移動を映している。一方、レバレッジ規制の見直し議論やミームコインを巡る政治的緊張は、市場の成熟と新たなリスク領域が並走する構造を浮き彫りにする。強気相場の持続性を測るうえで、投資家には規制カレンダーと機関投資家のフロー両面を注視する姿勢が一層求められる局面だ。