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Securitize、AppleやNVIDIAなど米国株12銘柄のブロックチェーン取引を開始

Securitizeが10月8日、AppleやNVIDIAを含む米国株12銘柄のオンチェーン取引を開始した。初期はSolana上で稼働し、実株による裏付けを特徴とする。JPMorganのKinexysは1日約70億ドルを処理しており、ウォール街のトークン化が実運用段階へ移った。

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2026年10月21日, 19:07 JST1分で読めます
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SecuritizeがAppleとNVIDIAの株式をオンチェーン化

トークン化プラットフォームを手掛けるSecuritizeは10月8日、米国株12銘柄のオンチェーン取引を開始した。第1弾にはAppleやNVIDIAといったウォール街の代表的な銘柄が名を連ね、機関投資家にとってなじみ深い資産が公開ブロックチェーン上に姿を現したことになる。各商品は実際の株式によって裏付けられたものだ。合成商品やシンスティック・プロキシではなく、発表資料は保有者に当該株式に対する正式な請求権を与える証券上の権利を記載している。取引はまずSolana上で稼働する。決済の即時性を重視して構築されたインフラに主要な米国株式を載せる点が選定のポイントで、既存の決済機構を経由せず公開チェーン上で株式の受け渡しが完結するのが、既存の市場インフラとの実質的な違いだ。なお、24時間365日の連続決済は将来的な目標として掲げられているものの、ローンチ時点の機能ではなく、実現時期について会社側は日付を示していない。今回の発表は、銀行各社が低姿勢で進めてきた構築事業の延長線上にある。JPMorganは9月、自社のブロックチェーン部門Kinexysが1日あたり約70億ドルの取引を処理していると明らかにした。この規模を見れば、機関向けトークン化は試験運用をはるかに超えた段階にあると判断できる。Pantera Capitalの社長Scott Lawinはこの変化について、業界が「ブロックチェーンの物語のなかで、やや地味だが持続可能性の高い段階」に入ったと述べる。今後の進捗はトークンの新規発行の数ではなく、実利用、収益、規模で測られることになるという。FOMOが現金収益ではなく資産の主導権を決めてきた過去のサイクルを思えば、トーンの転換は明らかだ。Lawinの見立てでは、業務効率を高められる仮想資産企業に機関投資家が顧客として付き始めており、そうした供給側の企業は最終的に買収の対象として表に出る可能性もある。ただしペースについては慎重で、機関の採用は「一夜にして進むものではなく、時間をかけて起こる」と強調した。トークン化プラットフォームとメガバンクという出自の異なる2つの数字が並んだことで、ウォール街のブロックチェーン実証は実運用へ移ったと評価できる。

Panteraが示すトークンの収益評価枠組み

投資家にとっての論点は、ウォール街がブロックチェーンを使うか否かから、運営主体の事業を実際に分配するのはどのトークンかへ移りつつある。Lawinは、機関投資家にはトークンやプロトコルを「実際の顧客、実際の取引量、実際の収益」を持つ事業として評価する枠組みが必要だと主張する。Pantera自身がその枠組みを用意した。7月にS&P Dow Jones Indicesと共同で発表したS&P Pantera Digital Asset Indexは、対象となるトークンの背後にいるブロックチェーン事業が直近の完成した2四半期にわたり収益の合計がプラスであることを条件に含めている。このインデックスの手法は重要な一線を引く。ブロックチェーン事業が生み出す収益は経済活動の実在を示すものの、投資家リターンやキャッシュフローについては何ら前提を置かない、というものだ。Panteraは8月3日、Xへの投稿で、バックテストにおいてこのインデックスがブロックチェーン業界全体を対象とする幅広いベンチマークを上回ったと報告した。エコシステム全体にエクスポージャーを分散するのではなく、上位のパフォーマーに絞り込む集中型のアプローチを適用した結果という。ただし、このバックテストは枠組みが突きつけるより難しい問いには答えていない。トークンを保有することにどのような金銭的便益が生じるのか、事業の収益を保有者へつなぐ仕組みが実際に機能するのか、という問いだ。トークンに付与される権利はプロジェクトごとに幅が大きい。純粋な投機対象のこともあれば、手数料の分配のこともあり、プロジェクトが認めるガバナンストークンとしての権利のこともある。収益の数字だけでは、そのトークンが価格に見合う価値を持つかは判定できない。規制面でも不確実性が残る。10月5日、CFTCはレバレッジ付きデジタル資産取引を提供する取引所向けの連邦レベルの枠組みを提案した。規制された市場でのいわゆる信用取引に実効的に相当する体系で、上院がCLARITY法の先送りに失敗した後に打ち出された。この提案が出ても、仮想資産市場全体の監督をめぐる問題は未解決のままだ。Lawinは規制当局が議会を待たずに動き続けるとみており、機関マネーを求める事業者は今後1年、実績に対するより細かい精査を受ける覚悟が必要になるとしている。

収益要件が保証しないもの

この審査基準の中核資料であるインデックスの手法文書を精読した限りでは、収益要件は経済活動の存在をふるいにかけるものであり、投資家リターンをふるいにかけるものではない。ブロックチェーン事業は2四半期分の収益基準をクリアできても、収益をトークン保有者へ送金するメカニズムは未検証のまま残り得る。この隙間こそ、次にデューデリジェンスが集中する部分だ。関心に依存する区分、すなわちミームコイン取引から純粋なナラティブ仕掛けに至るセグメントは、そもそも検証できる事業収益を生まないため、この審査の対象外に定義上置かれる。議会を待たず規制当局が動き続けるというLawinの見立ては、第二のふるいとして働く。機関マネーを取り込もうとする事業者は、今後1年、申告する収益とトークンの経済設計を行単位で確認されることを前提に動くべきだろう。

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