ビットマイン保有ETH554万到達、9.50%優先株で約439億円調達、MAVANに471万ETHステーキング
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Ethereumニュース
イーサリアム(ETH)の機関投資家による取得が加速している。ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズは6月8日、直近1週間で12万6,971ETHを追加取得したと発表した。これにより同社の保有量は554万3,872ETHに到達。6月7日時点で暗号資産・現金・投資持ち分の合計額は96億ドル(約1.5兆円)を超えた。内訳はETHのほかビットコイン203BTC、ビースト・インダストリーズ株1億8,000万ドル相当、エイトコ・ホールディングス株8,800万ドル相当、現金2億4,700万ドルとなっている。上場企業によるETH保有量としては世界最大規模とされる。
同社の保有量は、基準とするETH総供給量1億2,070万ETHの約4.59%に相当する。これは総供給量の5%取得を掲げる独自戦略「アルケミー・オブ・5%」において、開始からわずか11カ月で目標の92%に到達したことを意味する。アルトコイン市場全体が軟調に推移するなか、特定企業による単一資産への集中的な蓄積は異例の規模であり、ETHの流通供給量に与える影響も注目されている。同社は暗号資産トレジャリー企業として、ビットコインを最大保有するストラテジーに次ぐ世界第2位の地位を主張している。
取得原資の確保に向けた資本政策も具体化した。同社は6月3日に9.50%シリーズA永久優先株式の公募を予告し、6月5日には発行株数を当初の300万株から350万株へ増額すると発表した。公開価格は1株80ドルで、決済は6月10日に予定されている。基準額1株100ドルに対し年率9.50%の固定配当が累積する設計で、調達純額は約2億7,380万ドル(約439億円)を見込む。資金はETHなどデジタル資産の追加取得、ステーキングおよびバリデータ基盤の拡張、運転資金、自社株買いなどに充当される可能性があるという。
蓄積したETHの大部分はコンセンサスメカニズムを通じた収益化に回されている。同社のステーキング済みETHは471万8,677ETHに達し、1ETH=1,630ドル換算で約77億ドル(約1.2兆円)相当となる。これらの一部は、同社が3月25日に正式ローンチした機関投資家向けステーキング基盤「MAVAN(Made in America VAlidator Network)」に既に預け入れられているという。プルーフ・オブ・ステークへ移行したブロックチェーンでは、保有資産をバリデータとして稼働させることで継続的な利回りが得られ、長期保有戦略との親和性が高い。
株式市場での存在感も増している。同社株(BMNR)は6月5日時点で5日平均の1日当たり売買代金が8億2,900万ドル(約1,328億円)に達し、米国内株式の売買代金ランキングで148位に位置した。これはワークデイ(147位)とファイザー(149位)に挟まれる水準だ。同社株は4月8日にNYSEアメリカンでの取引を終え、翌9日から同じティッカー「BMNR」でニューヨーク証券取引所に上場市場を変更している。ETHへのエクスポージャーを株式で得たい投資家の需要が、流動性の拡大を後押ししているとみられる。
一方、ビットコインとETHの本質的な違いを問い直す議論も広がっている。専門家による解説では、ビットコインがUTXOやプルーフ・オブ・ワーク、半減期といった仕組みを基盤とし価値保存手段として位置づけられるのに対し、ETHはスマートコントラクトを動かす基盤であり、ガス代・利用料を支払うためのトークンとして機能する点が強調された。両者は同じ暗号資産として並列されがちだが、その役割と価値の成り立ちは大きく異なる。ETFを通じた両資産への資金流入が続くなか、機関投資家が各アセットの性質を正しく理解することの重要性が増している。
テクニカル面では、ETHは1,679ドル付近で推移し、明確な下降トレンドにある。RSIは27.81と売られ過ぎ水準に沈み、MACDも弱気シグナルを示す。直近のサポートは1,679ドル、その下に1,615ドル、1,547ドルが控える。上値抵抗は1,712ドル、1,826ドル、1,985ドルだ。ローソク足が1,712ドルを明確に回復できれば短期反発の余地が生まれるが、1,615ドルを割り込めば下落が加速しやすい。企業による旺盛な蓄積という強気材料と、軟調なモメンタムが綱引きを続ける構図だ。
