BlackRock論文がBitcoin(BTC)を「マシンネイティブな通貨」と定義、11兆ドルのステーブルコイン取引量を引用
BlackRockのMachine-Native Economy論文がBitcoinをマシンネイティブな通貨と位置づけ、2025年のステーブルコイン取引量11兆ドルとIBIT保有670億ドルを引用。
AI要約AI
- BlackRockが9月29日に論文The Machine-Native Economyを公表
- 2025年のステーブルコイン転送量が11兆ドル超と論文が主張
- Bitcoin(BTC)は執筆時点で約83,620ドルで取引
- Stripeは8月にOpenRouter買収で合意、400以上モデルに対応
マシンネイティブな通貨というテーゼ
世界最大の資産運用会社BlackRockは、人工知能(AI)がデジタル資産の新たな需要源として市場で軽視されている可能性を指摘し、ステーブルコインとBitcoin(BTC)を「マシンが実際に使う通貨」として位置づける論考を発表した。同社のデジタル資産部門責任者Robert Mitchnick氏らが共同執筆した研究論文「The Machine-Native Economy」は、2026年9月29日に同社の公式アカウントを通じて拡散された。論文の核心は「AIはマシンネイティブな知性であり、暗号資産はマシンネイティブな通貨である」という一節にある。すなわち、両者は現実世界のインプットをマシンが処理できる形式へ変換するシステムであり、その想定ユーザーは人ではなく機械だという主張だ。当メディアが論文の開示内容を確認した限り、この定義がBTCの需要構造を語る前提となっている。
論文が最初に標的とするのは決済インフラだ。AIエージェント――人間の介入を最小限にしてタスクを遂行するプログラム――は、人間向けに設計された決済網では機能しない。カード決済や銀行送金は人の口座開設を前提とし、手順体系では少額決済が割に合わず、一部のシステムでは決済完了まで1日以上かかる。一方、ドル連動型トークンは24時間休むことなく動くと論文は述べ、2025年の転送量が11兆ドルを超えたとし、BlackRockはこの規模をVisaやMastercardと同水準に位置づける。インフラはすでに形になりつつある。Coinbaseはソフトウェアがウェブサイトに即時に支払えるプロトコルx402を構築し、Cardanoは今月初旬にx402へ参加した。自律的な買い手と常時稼働・手数料ほぼゼロの決済を組み合わせることが、デジタル資産を投機対象からマシン経済の標準決済層へ移す鍵だと同社は見る。
取引可能な商品としての計算資源
より大胆な賭けは計算資源(コンピュート)、すなわちAIを支える処理能力にある。論文が引用したアナリスト推計では、Amazon、Microsoft、Googleのクラウド収益合計は2030年までに約1.1兆ドルに達する見通しだ。BlackRockはこの処理能力が、石油のように標準化された契約で売買され、ブロックチェーン上で直接決済される可能性があると論じる。暗号資産のデリバティブ市場の枠を大きく超えるAIエコシステム向け契約取引インフラの応用だ。決済企業も早期に動いている。Stripeは8月、400以上のモデルを横断してAIリクエストを振り分けるプラットフォームOpenRouterの買収に合意し、CEOのPatrick Collison氏はトークンを「AIで事業を構築する企業にとっての中心的通貨」と表現した。BlackRock自身も資産を賭けている。iShares Bitcoin Trust(IBIT)の運用資産は9月25日時点で670億ドルに達したが、iSharesの開示資料によればETFは今年に入り価値を約3分の1失った。論文には但し書きもある。AIエージェントが開始する決済は現時点で限定的であり、AIモデルが支出にステーブルコイン、貯蓄にBitcoinを選んだとされる実験は実購買ではなくシミュレーションだったことを認めている。 市場をリアルタイムで追いたい読者は、MEXCで現物・先物価格をライブで確認できる。
需要テーゼと8万ドル台の市場
当メディアの読みでは、世界最大の資産運用会社がBitcoin(BTC)をインフレ対策の代替資産ではなく、自律ソフトウェア向けの決済インフラとして初めて位置づけた点が本件の核心だ。タイミングは辛辣だ。執筆時点でBTCは約83,620ドルで取引されており、IBITの年内約3分の1の下落は、テーゼの発表中でさえ機関投資家の確信が試されていることを示す。iSharesの開示という一次記録は、論文の執筆陣が主張の根拠とする670億ドルのポジションを裏付けている。もしエージェント型決済が想定どおり拡大すれば、Bitcoinの需要曲線はマーケットメイカーや個人投資家のモメンタムではなく、マシンが書くことになる。価格がまだ織り込んでいないトークノミクス上の構造変化だ。
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