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Coinbase委託調査、ステーブルコインの四半期決済額は8,910億ドルに達する

2026年第3四半期のステーブルコイン決済額は8,910億ドルに達し、2023年初頭から4倍以上に拡大した。一方、時価総額は約3,014億ドルでほぼ横ばいが続く。

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2026年10月21日, 05:13 JST1分で読めます
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四半期で8,910億ドルが決済される

Coinbaseが委託した調査によると、2026年第3四半期の調整済みステーブルコイン送金額は毎時4億ドルを超えて推移し、四半期全体の決済額は8,910億ドルに達した。2023年初頭の水準の4倍以上であり、同年の記録からわずか3年で活動量が一段の規模に拡大したことを示す。同報告書はステーブルコインを、従来の銀行営業時間外でも大部分が稼働する決済インフラとして位置づけている。計測対象はネット全体の総量ではなくスクリーニング済みの送金額で、そのうち73%が夜間、週末あるいは祝日、すなわち米国の銀行決済が閉じている時間帯に発生していた。トークン化されたドルが24時間休みなく決済を回し続ける一方、その裏にある銀行システムは動いていない。この常時稼働型の性質こそが、調査の中核的な発見である。

機関投資家や企業の導入も同じ曲線を描いている。米大手銀行10行のうち7行が、ステーブルコインまたは預金をトークン化したトークナイズド預金の決済への利用を試している。国境をまたぐ資金移動を扱う中堅企業では、30%がすでにステーブルコインを利用、あるいは実証実験を進めており、2024年時点の10%から3倍に拡大した。2年前は実証段階の話題だった技術が、実際の越境決済の業務フローに組み込まれつつある。こうした基盤を通る法人間決済の規模は前年比36%の伸びを記録した。また、報告書はステーブルコインを保有するブロックチェーン上のアドレスを2億9,300万と数えており、American ExpressとDiscoverが発行したカードの合計発行枚数を上回る。ただし執筆者自身が、1アドレスは1ユーザーと等しくないと但し書きを付けている。マクロ側の試算として、国際取引の80%をステーブルコイン網に移すと、世界のGDPが年間1,550億ドル押し上げられ、越境決済のために銀行が現在確保している流動性約3兆ドルが解放されるという。いずれも観測された実績ではなくシナリオ上の数値であり、研究者は普及が進むと銀行貸出が減り、決済効率化の恩恵の一部が相殺されうる点を指摘している。

1億1,200万人が暗号資産対応銀行に前向き

銀行経由のデジタル資産サービスへの小口需要は数字で捉えられるが、提供側がそれに追いついていない。National Cryptocurrency Associationが月曜日に発表した全国調査では、米国成人の42%、およそ1億1,200万人が、暗号資産サービスを扱う銀行なら口座を開設しやすくなる、あるいはそのような金融機関に取引の比重を移しやすくなると回答した。調査は人口統計上の区分ごとに回答を整理しており、後述の発行残高の読み取りの前日に公表された。約18%は、取引銀行や金融機関を通じてステーブルコインを購入・利用したいと答えており、預金関係とトークン化されたドルを組み合わせた商品になり得る。この種の商品の利用を考える場合は、発行体ごとのステーブルコインの種類とリスクの比較から始めるのが基本だ。一方、提供側の遅れは顕著で、回答者の64%が自分の銀行、信用組合、金融アドバイザーから暗号資産の話を持ち掛けられたことがないと答え、43%は銀行がこうしたサービスを提供しているかどうか分からないとしている。

発行の側は利用の側とは別の様相を示している。DefiLlamaのデータによれば、火曜日時点のステーブルコイン全体の時価総額は3,014.2億ドルで、2025年10月20日の3,031.4億ドルを約0.6%下回る。つまり、記録的な決済活動の1年を経ても、発行残高はほぼ横ばいのままだ。予測もそれに合わせて修正された。スタンダードチャータードは先週、供給の伸びの鈍化を理由に、市場が2兆ドルに達する時期の見通しを2028年から2030年へと後ろ倒しした。Citiの基準シナリオは2030年までに1兆9,000億ドル、強気シナリオでは4兆ドルを見込む。両者の見通しの開きは大きく、どちらも送金データが改めて疑問を投げ掛けた変数、すなわち残高がどの速度で伸びるかにかかっている。

成長を支えるのは発行量ではなく流通速度

当メディアの読みでは、今四半期のデータは、通常なら連動して動く二つの要素、決済利用と浮いた残高を切り離して見せている。決済額は2023年初頭から4倍になった一方で、供給は前年比0.6%減だ。同じトークンが四半期ごとにより多くの取引を決済していることになる。成長を下支えしているのは発行量ではなく流通速度であり、活動記録が更新され続けるなかで2兆ドル市場の到達が2年後ろにずれた、スタンダードチャータードの見通し修正はこの理屈に沿うものだ。銀行調査は逆方向を指す。1億1,200万人が暗号資産対応の金融機関との取引に前向きであり、64%が自分の銀行から話を聞いたことすらないのであれば、未開拓なのは取引ではなく普及の経路、すなわち流通網だ。今後注視すべきは送金額ではなく、残高の数字である。

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