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ピボットポイントとは?
ピボットポイントとは、前の期間の高値・安値・終値の平均から求める基準となる価格水準です。その上にレジスタンス(R1〜R3)、下にサポート(S1〜S3)を計算します。
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ピボットポイントとは?
ピボットポイントは、前日の値幅から当日の反応が出やすい価格帯を割り出す、機械的な計算手法です。チャートに線を引いたり、波の起点を選んだりする必要がなく、同じ高値・安値・終値を使えば誰が計算しても同じ水準になります。この客観性から、多くの市場参加者が同時に意識する共通の目安として使われてきました。外国為替(FX)や株価指数先物の短期売買でもよく参照されます。
ピボットはサポートとレジスタンスの考え方を計算式で表したものです。価格がピボットより上にあれば短期的な地合いは強い側、下にあれば弱い側と整合的だと読みます。テクニカル分析全体の中での位置づけは暗号資産テクニカル分析ガイドで確認できます。
基本の計算式:P、R1〜R3、S1〜S3
標準的な(クラシック)ピボットは、前の期間の H(高値)、L(安値)、C(終値)の3つを使います。
| 水準 | 計算式 | 意味 |
|---|---|---|
| P(ピボット) | (H + L + C) / 3 | 期間の代表価格、中心となる水準 |
| R1 | 2 × P − L | 第1レジスタンス |
| S1 | 2 × P − H | 第1サポート |
| R2 | P + (H − L) | 第2レジスタンス(値幅全体を加算) |
| S2 | P − (H − L) | 第2サポート |
| R3 | H + 2 × (P − L) | 第3レジスタンス(外側の水準) |
| S3 | L − 2 × (H − P) | 第3サポート(外側の水準) |
R1とS1はピボットを前期間の安値・高値で折り返した水準、R2とS2は前期間の値幅をそのまま上下に足し引きした水準です。R3とS3は値動きが大きく広がった日にだけ意識されやすい外側の水準です。
計算例(H=110、L=90、C=100)
前日の高値110、安値90、終値100(説明用の数字)で計算します。
- P = (110 + 90 + 100) / 3 = 100
- R1 = 2 × 100 − 90 = 110、S1 = 2 × 100 − 110 = 90
- R2 = 100 + (110 − 90) = 120、S2 = 100 − 20 = 80
- R3 = 110 + 2 × (100 − 90) = 130、S3 = 90 − 2 × (110 − 100) = 70
終値が値幅のちょうど中央なので、水準は上下対称になります。終値が106なら、ピボットは (110 + 90 + 106) / 3 = 102 に上がり、R1は114、S1は94、R2は122、S2は82、R3は134、S3は74です。強い引けは翌日のすべての水準を押し上げます。
派生型:フィボナッチ、ウッディ、カマリラ
クラシック型のほかに、よく使われる派生型が3つあります。
- フィボナッチ・ピボット: ピボットは同じで、値幅にフィボナッチ比率を掛けて水準を求めます。R1 = P + 0.382 × (H − L)、R2 = P + 0.618 × (H − L)、R3 = P + 1 × (H − L)、S側は同じ比率で下に取ります。上の例ではR1が107.64、R2が112.36、R3が120、S1が92.36、S2が87.64、S3が80です。比率の由来はフィボナッチ・リトレースメントで説明しています。
- ウッディ・ピボット: 終値の比重を高めた方式で、P = (H + L + 2 × C) / 4。終値106ならピボットは103です。
- カマリラ: 終値を中心に、値幅の小さな割合(C ± (H − L) × 1.1/12、1.1/6、1.1/4、1.1/2)で水準を並べます。上の例ではR1が101.83、R2が103.67、R3が105.5、R4が111。水準の間隔が狭いため、主に日中の短い値動きで使われます。
同じ日でも方式によって数字は変わるため、どの方式で計算した表なのかを必ず確認します。
どの期間で計算する?日足・週足・月足
計算に使うのは、見ているチャートより一段上の期間です。
- 日中足(15分足、1時間足、4時間足)なら前日の値
- 日足なら前週の値
- 週足なら前月の値
株式やコモディティのように取引時間が決まっている市場では、「1日」は取引終了で区切られ、週末は取引がないため月曜の水準は金曜のデータから求めます。一方、暗号資産は24時間365日取引され、公式の終値がありません。日足をどの時刻で区切るかは慣習で、UTC 0時(日本時間午前9時)が一般的です。区切りの時刻が違うチャート同士では、ピボットの値も変わります。
当サイトのテクニカル分析のピボット表は、日中足では前日の日足、日足以上では直前に確定した足のデータを使っています。
見方:反応しやすい水準であって予測ではない
ピボットは価格がどこへ行くかを示すものではなく、どこで反応が出やすいかの目安です。読むときのポイントは次のとおりです。
- 位置: Pより上なら短期的な地合いは強い側、下なら弱い側と整合的です。
- 反応とブレイク: R1に近づいて動きが鈍れば、その水準が反応帯として機能しています。出来高の増加を伴って終値でR1を上抜けた場合は、次のR2が意識される展開と整合的です。
- 組み合わせ: ピボット単独では使いません。移動平均線、RSI、MACD、ローソク足のパターンが同じ価格帯を示すとき、その水準の意味は強まります。
相場は多くの時間をレンジの中で過ごし、その間は価格がピボットを何度も行き来します。どの水準も確実な転換点ではありません。
ピボット、サポート・レジスタンス、フィボナッチの違い
| ピボットポイント | 従来のサポート・レジスタンス | フィボナッチ・リトレースメント | |
|---|---|---|---|
| 材料 | 前期間のH・L・C | 過去の高値・安値 | 選んだ波の安値と高値 |
| 客観性 | 計算式のみ | 解釈の余地あり | 波の選び方が主観的 |
| 更新 | 期間ごとに再計算 | 新しい高値・安値で更新 | 新しい波を選んだとき |
| 主な用途 | 日中〜短期 | すべての時間軸 | トレンド中の押し・戻り |
3つは代替ではなく補完の関係です。ピボットの水準、過去のレジスタンス、フィボナッチ比率が同じ価格帯に重なると、より多くの参加者が意識するゾーンになります。
実際の例:ピボット表
実際のデータでピボットを見るには、ビットコインのテクニカル分析とサポート・レジスタンス水準のページで、時間軸ごとのPP、R1〜R3、S1〜S3を確認できます。同じ表はイーサリアムのテクニカル分析にもあります。
取引時間のある市場での例としては、NVIDIAのテクニカル分析と金(XAU)のテクニカル分析が同じ計算を株式とコモディティに当てはめています。複数の銘柄を一覧で比べるなら、暗号資産テクニカルサマリー表と株式・コモディティのテクニカルサマリーが便利です。
よくある質問
ピボットポイントとは何ですか?
前の期間の高値・安値・終値の平均から求める中心の水準です。その上にR1〜R3のレジスタンス、下にS1〜S3のサポートを計算します。
ピボットポイントはどう計算しますか?
P = (H + L + C) / 3 です。続いてR1 = 2P − L、S1 = 2P − H、R2 = P + (H − L)、S2 = P − (H − L)、R3 = H + 2(P − L)、S3 = L − 2(H − P) を求めます。
どの期間のデータで計算しますか?
見ているチャートより一段上の期間を使います。日中足なら前日、日足なら前週、週足なら前月が一般的です。
ピボットとサポート・レジスタンスは同じですか?
ピボットはサポート・レジスタンスの一種ですが、過去の高値・安値ではなく計算式から求めるため、誰が計算しても同じ水準になります。
暗号資産でもピボットは使えますか?
計算方法は同じです。ただし暗号資産は24時間取引されるため、日足の区切り時刻は慣習で決まり、区切りが違えば水準も変わります。
フィボナッチ・ピボットとクラシック・ピボットの違いは?
中心のピボットは同じです。クラシック型は高値・安値から水準を求め、フィボナッチ型は値幅の0.382倍、0.618倍、1倍をピボットに加減します。

