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RWA(現実資産)とは?
RWA(Real World Assets、現実資産)とは、国債、金、株式、ファンド、不動産などブロックチェーンの外に存在する資産を、ブロックチェーン上のトークンで表したものです。トークンは資産そのもの、資産に対する権利、または資産を保有する発行体への請求権のいずれかを表します。
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RWA(現実資産)とは?
多くの暗号資産は自分のブロックチェーンの中にしか存在せず、ビットコインには外の世界の裏付けがありません。RWAはその逆で、米国債や金地金のようにすでに存在する資産を取り上げ、その所有権や経済的価値をチェーン上のトークンに結びつけます。この作業をトークン化と呼びます。
トークン化のねらいは、伝統的な資産に暗号資産のインフラの特長を持たせることです。小口に分けられること、数分で移転できること、曜日を問わずアクセスできること、スマートコントラクトでプログラムできることが挙げられます。一方で、トークンがチェーン外の資産とつながっていられるのは、発行体・保管機関・法的契約があってこそです。RWAの強みとリスクは、どちらもこの「つながり」にあります。
RWAは、暗号資産とTradFi(伝統的金融)を結ぶ最も具体的な橋の一つです。
どんな資産がトークン化されているのか
| 資産の種類 | 典型的な例 | トークンが表すもの |
|---|---|---|
| 国債・債券 | 短期米国債に投資するファンド | ファンド持分、または債券収益への権利 |
| 金・貴金属 | 金地金を裏付けとするトークン | 一定量の現物の金に対する所有権・請求権 |
| 株式 | トークン化株式 | 株式そのもの、または保管中の株式への請求権 |
| ファンド | MMF、ETFに近い商品 | ファンドの受益権 |
| 不動産 | 建物の賃料収入への持分 | 会社の持分や収益権 |
| プライベートクレジット | 企業向け融資 | 貸付債権の持分 |
これらの商品の法的性質は大きく異なります。「RWA」は商品の種類ではなく、カテゴリーの名前です。
RWAトークン化の仕組み
典型的なRWAの構造は、次の4つの要素でできています。
- 発行体:多くはこの目的のために設立され、親会社の倒産から切り離された会社です。現物資産を購入し、それに見合うトークンを発行します。
- 保管機関:債券・株式・金を現物または帳簿上で保管する銀行、信託会社、金庫運営会社です。
- スマートコントラクト:トークンの発行・移転・焼却(バーン)を管理するプログラムです。どのアドレスが保有できるかを決めることもできます。
- 許可リスト(ホワイトリスト):証券型トークンの多くは、本人確認(KYC)と適格性の確認を済ませた投資家のウォレット間でしか移転できません。
投資家がトークンを発行体に返すと(償還)、発行体は資産または現金を渡し、トークンをバーンします。トークン価格が裏付け資産の価格に近く保たれるかどうかは、この発行と償還の仕組みが円滑に動くかどうかに大きく左右されます。
具体例:金・ファンド・株式のトークン
- 金を裏付けとするトークン:発行体Paxosによると、PAXゴールドは1トークンがロンドン・グッド・デリバリー規格の金地金1トロイオンスを表し、ロンドンのLBMA基準の金庫でPaxos Trust Companyが保管しています。テザーゴールドも1トークンを金1トロイオンスに結びつけ、金はスイスで保管されています。裏付け資産の相場は金(XAU)の1オンスあたりの価格、チャートの節目は金(XAU)のテクニカル分析で確認できます。金そのものについては金の項目を参照してください。
- トークン化ファンド:ブラックロックは2024年3月20日、初のトークン化ファンド「BUIDL」をイーサリアム上で開始したと発表しました。資産はすべて現金、米国短期国債、レポ取引で運用され、トークンは事前に承認された投資家の間でしか移転できません。Ondoも短期米国債を裏付けとするトークン化商品で知られています。
- トークン化株式:上場企業の株価に連動するトークンです。xStocksはその一例で、たとえばエヌビディア(NVDA)の株価がこうしたトークンの目指す基準価格になります。
RWAとDeFi:担保と利回り
暗号資産の世界でRWAが注目される理由の一つは、チェーンの外の利回りをDeFiに持ち込めることです。短期国債の利息を生むトークンは、レンディングプロトコルの担保になったり、ステーブルコイン発行体の準備資産の一部になったりします。ただし、許可リスト付きのトークンは誰でも使えるプールを自由に行き来できないため、RWAとDeFiの組み合わせは承認済みの参加者だけが使えるプールに限られることが多いのが実情です。
RWAとステーブルコインは別物です。ステーブルコインは法定通貨に対して一定の価値を保つことを目指す決済用トークンで、RWAトークンは金・債券ファンド・株式のように価値が変動する資産を表します。
法的な位置づけ、KYC、移転制限
トークン化しても、資産の法的な性質は変わりません。トークン化された債券や株式は、多くの国で引き続き有価証券として証券規制の対象になります。日本では2020年5月施行の改正金融商品取引法でセキュリティトークン(電子記録移転有価証券表示権利等)の扱いが明確になりました。EUの暗号資産規則MiCAは金融商品にあたるトークンを対象外とし、既存の金融商品規制で扱います。UAEでは証券商品庁(SCA)がセキュリティトークンの枠組みを公表しています。
このため、多くのRWA商品は特定の国の居住者や特定の投資家区分にしか提供されず、移転も許可リストのウォレットに限られます。証券監督者国際機構(IOSCO)は2025年11月のトークン化に関する報告書で、こうした仕組みは効率を高める可能性がある一方、既存のリスクを増幅し、新たなリスクを生むおそれがあると指摘しています。
最新の動きはTradFiニュース、伝統的資産の一覧は米国株・ETF・商品の価格で確認できます。
RWAの主なリスク
- 発行体・保管機関のリスク:トークンの価値は、発行体が資産を本当に全額保有していることが前提です。発行体が破綻した場合の保護の範囲は契約と法律によります。
- 法的な不確実性:トークンが資産の直接の所有権を与えるのか、発行体への請求権にとどまるのかは商品ごとに異なります。
- 流動性と価格のずれ:トークンの市場は裏付け資産の市場よりずっと薄いことがあり、償還が止まると価格が乖離するおそれがあります。
- スマートコントラクトとオラクルのリスク:プログラムの不具合や誤った価格データが損失につながることがあります。
- 規制の変更:ある国で商品の提供が停止されたり、移転が凍結されたりすることがあります。
よくある質問
RWAとはどういう意味ですか?
RWAはReal World Assets(現実資産)の略で、債券・金・株式・ファンドなどチェーン外にある資産をブロックチェーン上のトークンで表したものです。
RWAとトークン化株式は同じですか?
同じではありません。トークン化株式はRWAの一種で、RWAには債券、ファンド、金、不動産、融資などのトークンも含まれます。
RWAトークンを持てば、裏付け資産の持ち主になれますか?
商品によります。裏付け資産の直接の所有権を与えるものもあれば、発行体に対する請求権だけのものもあります。発行書類で確認が必要です。
RWAトークンの主なリスクは何ですか?
発行体・保管機関のリスク、法的な不確実性、流動性の低さと価格のずれ、スマートコントラクトの不具合、規制の変更が主なリスクです。
RWAとステーブルコインの違いは何ですか?
ステーブルコインは主に1米ドルなど一定の価値を保つことを目指す決済用トークンで、RWAトークンは金や債券ファンド、株式など価値が変動する資産を表します。
RWAトークンは誰でも買えますか?
多くはそうではありません。証券型のRWAトークンは本人確認を済ませた適格投資家に限られることが多く、一部の国の居住者には提供されません。

