Kyle Doopsの相対強度スクリーニング、上位20銘柄でHYPEら3銘柄だけが生存

アナリストKyle Doops氏の相対強度フィルターを通過したのはHYPE、TRX、Moneroの3銘柄。最高値から36%以内の条件に対し、ZECの1か月120%上昇はフィルターの死角を露呈した。

(02:07 UTC)
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  • Kyle Doops氏のフィルターで36%圏内に残ったのはHYPE、TRX、XMRの3銘柄
  • HYPEは9月6日に最高値89.60ドルを付け、その後78.82ドルへ調整した
  • Chainlinkは最高値から78%、Cardanoは93%、Polkadotは98%下落している
  • Zcashは1か月でおよそ120%上昇し、約10年ぶりに1,000ドルを突破した
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「割安」ではなく「強さ」で篩(ふるい)に掛ける

暗号資産アナリストのKyle Doops氏が、時価総額上位のステーブルコインを除く主要20資産に対して相対強度フィルターを適用したところ、残ったのはわずか3銘柄だった。過去最高値から36%以内で推移しているのは、Hyperliquid(HYPE)、TRON(TRX)、Monero(XMR)の3つのみである。Bitcoin(BTC)はこの基準をクリアできず、直近サイクルの高値からは依然として大きく下方に位置する。このフレームワークが示されたのは8月28日に収録されたポッドキャスト番組で、36%という閾値を提示してもホストのCrypto Banter側から異議は挟まれなかった。

Doops氏が用いる相対強度の考え方は、意図的にシンプルだ。下落の深さではなく、過去最高値からの近さで資産を順位付ける。そのうえで同氏は、新規参入者が「最も崩れた銘柄」を拾い、残骸を割安と見なす個人投資家の行動を批判する。「99.99%下落した」銘柄を見て買いに走るトレーダーは多いが、問うべきは「徹底的に崩れていない」資産はどれか、だという。この論理を今日の上位20銘柄に当てはめると、生き残るのは前述の3銘柄だけになる。DeFiのデータ層を下支えするオラクルネットワークであるChainlinkは、最高値から78%下方だ。PoS方式の検証を採用したチェーンCardanoは93%、Polkadotは98%下落しており、いずれもフィルターを通過できない。同氏の枠組みでは、「深く下がったこと」自体は買いの理由にならない。

このスクリーニングの最も鮮明な実例がHYPEだ。8月28日の収録時点で同氏は、Bitcoinが高値から大幅にずれ込んでいる状況にあっても、HYPEは「ほぼ過去最高値水準」で取引されていると指摘した。その後HYPEは9月6日に過去最高値89.60ドルを付け、その後は78.82ドルまで押し戻した。この調整は浅く、36%圏内に収まっている。TRONは単純な高値からの距離ではなく、構造で合格している。設定されているのはカップ・アンド・ハンドル型で、100%拡張ターゲットは0.4359ドル、過去最高値0.4313ドルをわずかに上回る水準だ。トリオを締めるのがMoneroであり、取引の機密性がデフォルトのプライバシーコインで、市場構造が完全に崩れなかった数少ない大型銘柄の一つである。

Zcashが見せたフィルターの死角

収録時にDoops氏が画面に映したのがZcash(ZEC)で、価格は791ドル、チャートの見た目には好感を持った。しかし自らの基準に照らせば、ZECは不合格である。2016年の最高値から64%下方にあり、36%圏から大きく外れていた。その後の展開が、この判断の気まずさを露呈させた。ZECはわずか1か月でおよそ120%上昇し、約10年ぶりに1,000ドルを突破した。そして現在、Bitcoinの2025年10月の高値を上回って取引されているセクターは、プライバシーコインだけになっている。

この見逃しに補足を加えたのが投資家のDan Held氏だ。氏によれば、上昇の数か月前にBitcoinのクジラ(大口保有者)からZECの購入を勧められていたといい、「崩れていない資産だけを買う」という規律では、この期間最大級の上昇局面を丸ごと見送ることになったと指摘する。この乖離が問題なのは、フィルターが構造上、後追い型だからである。古い最高値との距離で順位を付けるため、セクターが急激に再評価されても、値動きの大半を逃し終えるまでは視界に入らない。多くのトレーダーがMACDで確認するようなモメンタム指標なら、ZECの加速を数週間前に拾えた。最高値からの距離だけでは拾えなかった。

Doops氏は、より大型の「被害者」に対しても遠しても遠慮しなかった。現在66%下方にあるSolanaに対し、同氏は端的に断じた。「事実を事実として認めるべきだ。ナラティブがどんなに立派でも、依然64%は下落している」。要するに、ストーリーがまだ価格に追いついていないという見方だ。そのうえで同氏は、アルトコインの存在意義を再定義する。長期保有対象ではなく、資本をBitcoinに戻すための「短期的な資金回転の乗り物」だと説明する。歴史もこの慎重論を裏付けるという。同氏が過去に検証したところ、サイクルをまたいで継続的にBitcoinを上回った資産は一つだけ、Dogecoinだった。そしてDOGEは現在、最高値から89%下方で取引されている。構造的な勝ち組という稀な存在すら、最終的には平均へ回帰する、というのが記録の示すところだ。 市場をリアルタイムで追いたい読者は、Binanceで現物・先物価格をライブで確認できる。

忠誠心より資金回転の論理

二つの筋を併せて見ると、確信よりも資本の規律が勝る市場像が浮かび上がる。HYPEを高値付近で支持した判断も、791ドルのZcashを見送った判断も、一次記録は8月28日の収録音源であり、読者は約3週間でそれぞれの予測がどう経過したかを検証できる。一つは実証され、もう一つは覆された。当社デスクの読みでは、相対強度はフィルターとしては機能するが、予測装置ではない。HYPEのようなリーダーへの持続的なポジションは維持できる一方、ZECのような急再評価セクターは網からすり抜けうる。似たようなスクリーニングを、主要取引所やオンチェーンデータフィードで運用するなら、最高値からの距離はチャート構造やセクターの資金回転と並ぶ一つの入力であって、論点の全体ではないと扱うべきだ。

COINOTAG News Desk

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