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USD.AI創設者の「コペルニクス・モデル」投稿でCHIPが約40%上昇、1日で急騰

USD.AI創設者が10月10日にXで「コペルニクス・モデル」を公開。ガバナンストークンCHIPは1日で約40%上昇したが、購入計画の公表はなく、構想の提示にとどまる。HyperliquidとTrade.xyzの事例も解説する。

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2026年10月13日, 15:58 JST1分で読めます
AI要約AI
  • USD.AI創設者が10月10日、Xに「コペルニクス・モデル」を投稿した
  • Hyperliquid上でマーケット運営には50万HYPEのステーキングが必要
  • Trade.xyzはS&P 500指数の利用ライセンスを取得しマーケットを立ち上げた
  • Permian Labsはデラウェア州法人でGPU担保融資の運営を担う
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CHIPが1日で40%急騰

USD.AIの創設者が10月10日、Xに「コペルニクス・モデル」と題する投稿を公開した。この投稿が公開されてから1日以内に、プロトコルのガバナンストークンであるCHIPの価格は約40%上昇した。ただし、この急騰は実行ではなく期待を織り込んだ動きだ。投稿はあくまで構想を示したものであり、USD.AIがこれを実行に移す計画を発表したわけではない。それでも、CHIPがどのように価値を捉えるのかという従来の疑問を受けて、プロジェクトが目指すトークンエコノミーの姿を直接明示したのは今回が初めてとなる。

このモデルの名前は地動説に由来する。創設者が描いた構想では、ネットワークのトークンが中心に位置し、企業はその周囲で事業を構築する。資本を株式で調達する、人材を雇用する、外部機関と契約を結ぶといった法人格を必要とする業務は企業が担う。一方、ブロックチェーンはオンチェーンでの取引と決済を処理し、そこで生まれる経済的価値はトークンに還元される。事業の成果とトークンへの需要が互いを強化し合う仕組みだ。

具体例として挙げられているのがHyperliquidとTrade.xyzだ。Hyperliquidは無期限先物取引のためのオンチェーン基盤を提供し、Trade.xyzは株式指数や商品を原資産としてその上でマーケットを運営する。Trade.xyzはS&P 500指数の利用ライセンスを取得して同指数のマーケットを立ち上げており、xStocks系の製品と同じ形で伝統的な株式をオンチェーンに引き込んでいる。Hyperliquid上で独自の無期限先物マーケットを展開したい運営者は、担保の代わりとして50万HYPEをステーキングする。取引量が拡大すればユーザーが支払う手数料も増え、その手数料はマーケット運営者とHyperliquidに分配される。Hyperliquidの取り分の一部はHYPEの買い戻しとバーンに充てられ、運営者は事業収益を得ながら、トークン側には買い需要と流通量の縮小が生まれる。さらにHYPEの価格上昇は運営者がステーキングした保有分の価値も押し上げるため、企業には二つの成長経路が生じる。トークンを直接購入できない機関投資家は、運営者の株式を通じて間接的にエクスポージャーを取れる。

ガバナンス権限と収益請求権

USD.AIはオンチェーン上の貸付プロトコルで、オンチェーンの資本を活用し、AIインフラ企業向けにGPUを担保とした融資を行っている。AIインフラ市場での資金需要の拡大に伴い、貸出残高と事業範囲は急速に拡大し、プロトコルは安定的な収益を上げている。ただし、この成長とCHIPの価値を結び付ける仕組みだけが欠けていた。

その連携をどう構築し得るかを考えるうえで、法人の分担が重要になる。デラウェア州の法人であるPermian Labsは、担保となるデータセンターのデューデリジェンス、債務不履行時のGPU回収契約、機関投資家グループとの融資交渉といった事業開発と運営を担い、その対価として手数料収入を得ている。一方、ケイマン諸島に拠点を置くUSD.AI Foundationは、DAO型のガバナンス組織として、プロトコルのガバナンスを監督する。この構図にコペルニクス・モデルを当てはめると、Permian Labsが営業収益からCHIPを買い続けて保有することや、外部の貸付運営者がTrade.xyzがHyperliquid上でマーケットを運営するのと同様に、CHIPをステーキングして独自の貸付プールを運営することが示唆される。創設者の投稿はさらにその一つ上の層として、Commit & Compound戦略を提示している。これは、企業が事業に必要なトークンを確保して終わるのではなく、自己収益と外部調達した資本でネットワークトークンを継続的に積み増していく戦略だ。

もっとも、そのいずれもまだ確約されたものではない。CHIPの現在の権利は事業収益から切り離されている。USD.AI自身の財団とトークンドキュメントによれば、CHIPの保有者はプロトコルの変数、キュレーターの承認、エコシステム関連の事項について投票できるが、プロトコルの収益を直接請求する権利は持たない。投稿には、収益と購入を結び付けるルールも、購入したトークンの保有・ステーキング方針も、外部運営者の参加条件も示されていない。あくまで構想の段階で止まっている。

買い戻しルールはまだ存在しない

ここから注視すべきは、40%の急騰とトークンに書かれた権利との距離だ。CHIPの価格は、まだ書面として存在しない価値捕捉の仕組みを織り込んでいる。構想を検証可能な事実に変えるには、三つの開示が必要になる。GPU融資の収益をCHIPの購入に結び付けるルールの明示、購入したトークンの保有およびステーキング方針、そして外部貸付者の参加条件の三点だ。いずれかが現れるまで、Commit & Compoundの構想は確約ではなく方向性として機能し、Hyperliquidの事例がUSD.AI自身の構造がまだ示していない部分を補っているのが現状だ。トークンの現在の価格には、いずれそれが実現するという期待が織り込まれている。

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