米上院報告、凍結前に3,460万ドルのUSDT (USDT)移動を指摘
上院PSIスタッフ、制裁対象846ウォレットの84%がUSDT使用と特定。凍結前に3,460万ドル移動。テザーは2026年に約5億5,000万ドル凍結と反論。
AI要約AI
- 上院PSIスタッフが9月28日、USDT (USDT)を巡る28ページの中間報告を公表
- 制裁対象846ウォレットの84%がUSDTで取引していたと報告書が特定
- 指定から凍結までの間に3,460万ドル超のUSDTが移動したと判明
- Tetherは2026年にイラン関連約5億5,000万ドルのUSDTを凍結と主張
上院報告がイラン関連ネットワークのUSDTを追及
米上院常設調査小委員会(PSI)の民主党スタッフが9月28日、中間報告書を公表した。その中心に置かれたのがテザー(Tether)のステーブルコイン、USDT (USDT)である。リチャード・ブルーメンサル上院議員の下で作成された全28ページの文書は、米国またはイスラエル当局がイランとの関連の疑いで指定・凍結・差し押さえした846の暗号資産ウォレットを検証し、そのうち84%がほぼ
報告書が最も鋭く指摘するのは、凍結までのタイムラグだ。イスラエル当局は2023年6月、ヒズボラ関連の39のウォレットを指定した。しかしissuer(発行体)側で実際に凍結されたのは2024年3月までに34にとどまり、その間に3,460万ドルを超えるUSDTが指摘対象のアドレスから移動した。スタッフは、制裁対象企業との結び付きが公知だった一部ウォレットが、指定の公表後も活動を続けていたと指摘する。ブルーメンサル議員はこの調査結果をスコット・ベッセント財務長官およびトッド・ブランチ司法長官に送付し、テザーが制裁法令や銀行法に違反していないか、両省庁に検討を求めた。文書はさらに、発行体のワシントンにおける人脈にも目を向ける。テザーの準備資産の管財人であるCantor Fitzgeraldは、現商務長官ハワード・ルトニックが以前率いた企業であり、元ホワイトハウス暗号資産評議会事務局長のボー・ハインズは現在、Tether USを統括する。書簡は、こうした結び付きがマネーロンダリング対策の監督を和らげる可能性を問うている。なお、これらはあくまでスタッフの中間調査結果であり、違法性を確定させた司法判断は存在しない。ウォレットデータの詳細な検証は、先に公表した上院ウォレット調査の解説を参照されたい。
テザーは5億5,000万ドルの凍結実績で反論
テザーは報告書と同じ9月28日に反論を発表した。2026年を通じて米政府および法執行機関と連携し、イラン中央銀行とその制裁ネットワークに結び付いた約5億5,000万ドルのUSDTを凍結してきたという。同社が示した代表的な事例は二つだ。4月には、外国資産管理局(OFAC)および米法執行機関と協働し、2つのアドレスにまたがる3億4,400万ドル超を凍結した。7月には、財務省がイラン中央銀行関連アドレスの指定を拡大したことを受け、4つの別個のウォレットで計1億3,000万ドル超を凍結している。ただし声明は、5億5,000万ドル総額の残りをどう凍結したかの内訳を示さず、指定ウォレットが数カ月にわたり移動可能だったという報告書の核心的主張にも直接答えていない。
中央集権型の
凍結の速度こそコンプライアンスの試金石
当メディアの読みでは、今回の二つの開示はUSDTの二面性を異例の明快さで示した。OFAC型の執行を可能にする中央集権的な管理こそが、小委員会が指摘したタイムラグを生んでいる。一次資料であるブルーメンサル議員の28ページ書簡自体、調査は中間段階だと明記し、法的違反は主張していない。テザーへのコンプライアンス上の問いは今、能力から速度へと移っている。指定から何日以内に凍結が実行されるかが、米国における発行体の規制上の評価を左右する指標になる可能性がある。
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