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Vitalik Buterin氏、Ethereum(ETH)には年間70万ETHの補助金が必要と試算

Vitalik Buterin氏がEthereum(ETH)には年間約70万ETHのプロトコル補助金が必要との試算を公表。L'Oréalの研究開発比率0.58%を基準に、バリデータ収入は約3分の2減少する見込み。

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2026年11月8日, 21:41 JST1分で読めます
AI要約AI
  • 試算はL'Oréalの研究開発予算が時価総額の約0.58%という比率をEthereumに適用
  • 比較に用いたEthereumの時価総額は約2,700億ドル
  • EIP-1559のもとでベースフィーは焼却され、優先フィーはバリデータに支払われる
  • EIP-8037では影響を受ける可能性のあるスマートコントラクトが約20万件と警告された
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補助金試算の物差しは化粧品大手

Ethereum (ETH)の共同創設者であるVitalik Buterin氏が、同ネットワークの価値評価を手数料焼却で支え続けるには年間約70万ETHのプロトコル補助金が必要になるとの試算を公表した。投稿は2026年11月8日、日曜日にXで行われた。試算の出発点になったのはやや意外な物差しで、時価総額で世界第55位前後に位置するフランスの化粧品大手L'Oréalだ。同社の年間研究開発予算が時価総額の約0.58%にあたることを挙げ、この比率をそのままEthereumに当てはめた。比較に用いた時価総額は約2,700億ドル。この二つの数値を掛け合わせると、年間約70万ETHという継続的なコストが導き出される。一度限りの支出ではなく、時価総額に連動して規模が変わる点が特徴だ。

Buterin氏はこの計算を「裏付け」の問題として位置づける。ネットワークの時価総額を焼却された手数料で支えるなら、その裏付けは継続的に生み出されなければならず、評価根拠を述べるだけでは継続的な開発費用は賄えないという。同じモデルでは、バリデータに流れる収入が約3分の2減少する見込みで、企業並みの資金調達率を課すと、現在バリデータが受け取る報酬の大部分が吸い上げられることを示している。Ethereum(ETH)の価格はこの推計に予測としては入っていない。時価総額はあくまで比率の分母として使われたにすぎない。重要なのは乖離の大きさで、真剣な研究開発水準の予算を設定すれば、ネットワークが現在分配している報酬の流れの大半が吸収され、日々ブロックを検証する参加者に残る分は大幅に薄くなる。

焼却と投資をめぐる構造

議論の土台にあるのは、多くの利用者が一つの費用としてしか認識していない手数料構造だ。Ethereumの公式ドキュメントによるガス代の説明では、費用は二つに分かれる。焼却されて流通から消えるベースフィーと、ブロックへの取込の対価としてバリデータに支払われる優先フィーだ。ベースフィーはEIP-1559のもとで混雑状況に応じて上下するため、焼却額は事後の判断ではなくブロックスペース需要に機械的に追従する。ネットワークがプルーフ・オブ・ステークに移行したEthereum 2.0アップグレード以降、ステーキング報酬の源泉は新規発行と優先フィーの側にあり、焼却された部分は残りの保有者全体に価値を還元している。

Buterin氏の警告は、この焼却を最大化する方向に設計を調整すると、二方向に同時に刃が向かいうるという点だ。焼却最大化を狙う価格設定は高いガス代を追いかけ、高騰した手数料は一部の利用者にとってネットワーク利用を難しくする。さらに、手数料と利用量の積を最大化する方式は、安全なブロック資源の範囲内で利用を広げる方式より結果的に利用量が減る可能性があると同氏は指摘する。単位あたりの搾取よりもスループットを優先すべきという主張だ。ガバナンスに関しては、Ethereum (ETH)の公式文書がコアプロトコルの変更には社会的側面と技術的側面の双方の調整が必要であるとしている。Buterin氏は競争力を保つために持続的な投資と能動的な運営判断が求められる可能性を認めつつ、そのような介入型のガバナンスは分散化や特定の主体による影響への耐性と衝突しやすいと論じた。だからこそ3分の2という数字は単なる予算項目ではない。資金調達の経路そのものが、ネットワークの開発を誰が方向づけるかを決めるからだ。

資金調達の仕組みは未提示

COINOTAGの読みでは、この試算はプロトコル開発がすでに揉めている局面で、焼却対投資の議論に具体的な規模感を与えた。Ethereumプロトコルへの変更が摩擦を生んだ先例はあり、Glamsterdamアップグレードの遅延や、影響を受ける可能性のある約20万件のスマートコントラクトをめぐるEIP-8037の契約警告がその例だ。ただし投稿は、年間70万ETHを届ける仕組みを一切示していない。示すなら、Buterin氏自身が分散化と不整合だと指摘する介入型の方向性を避けられないはずだ。具体的な提案が存在する間は、この数字は予定された変更ではなく設計議論における境界条件として機能する。企業規模の研究開発予算をコントロールの一元化なしにどう賄うかという問いは、依然として開かれたままだ。

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